「嵯峨野の小倉池と蓮 @ 京都妖怪探訪(704)」
季節の風景
(記事中の写真はクリックで拡大します。プライバシー保護等の為、人の顔部分に修正を加えていることがあります)
どうも、こんにちは。
今年の
『霊場魔所の蓮』シリーズ第5回目は、京都・嵯峨野の小倉池と、その畔に立つ御髪(みかみ)神社を訪れます。
この池は蓮の名所のひとつでもありますが、心霊スポットとしても有名な場所でもあるのです。
前回記事の
嵐山天龍寺から、天龍寺前、
嵐電「嵐山」駅や
京都市営バス「嵐山天龍寺前(嵐電嵐山駅)」停留所のある府道29号線を少し北に歩いた場所から、通称「竹の小径」と呼ばれる竹藪の中を通る道を進んでいきます。
竹の小径の途中で、
野宮神社があります。
この野宮神社では
本シリーズ第27回と
第243回などでも紹介したところがあります。
『源氏物語・賢木(さかき)の巻』の舞台となった場所です。
主人公・光源氏に恋心を抱いた貴婦人・六条御息所(ろくじょうのみやすどころ)が、彼と別れ、娘の斎宮と共に伊勢へ下ることを決意するのがこの場所です。
さらに、『源氏物語』のスピンオフ作品ともいうべき能『野宮』の舞台でもあり、作中で、光源氏への未練を断ち切れずに成仏できなかった六条御息所が、亡霊となって現れたという場所でもあります。
さらに
第243回では、次のような不思議な写真が撮れた場所でもあります。
中央の赤ちゃんの頭上に、白いオーブ(発光体のようなもの)が見えます。
この子は、何かの神様か、守護霊にでも守られているのか。
もしかしたら、将来は聖人か救世主にでも成長するのかもしれない。
当時はそんなことを考えてしまいましたが・・・。
この写真を撮ったのは、2012年(平成24年)の
『京都嵐山花灯路』という夜間ライトアップイベントの時でしたが。
あれから8年近く。今頃この子は小学生くらいかな、と思います。
ところで、ちょうど入り口鳥居前に、このようなポスターが。
「スイてます嵐山」
「人間よりサルの方が多いとか、久しぶり。」
「スイスイ渡れてなんか、、、すいません。。。」
コロナ感染拡大という歴史的ともいうべき危機により、観光客が激減してしまった嵐山が、このような自虐的ともいうべきポスターを出していたという話は本当だったのか。
何というかもう、苦笑する他ありませんでしたが・・・。
さて、野宮神社も面白い場所なのですが、今回は主目的ではありませんので、参拝を済ませてすぐに先へと進みます。
竹の小径を抜けた先に、目的の小倉池が見えてきました。
ここは、
嵯峨野トロッコ列車の
嵐山駅のすぐ近くでもあります。
池の畔には「御髪(みかみ)神社」という神社もありますが、まずは池と蓮の花を観ることにします。
ここには毎年行われる
『京都嵐山花灯路』などで訪れたこともあるのですが。
その時から「ここは蓮の季節に訪れたら面白そうだ」という気はしていたのですが。
このように蓮の花が美しい池ですが。
ここ小倉池は実は、心霊スポットとしても有名な場所でもあるのです。
「過去に入水自殺する人が続出した」だとか「京都府警も認める心霊スポット」だとかいう噂があります。
この時は明るい昼間に訪れたこともあって、蓮の花々が映えるこの光景からは、とてもそういう風には見えなかったのですが。
確かに、周囲には鬱蒼とした森林が広がっていて不気味ですし。
さらに、この付近には墓地もあります。竹の小径からここへ来るまでの間にも、何度も墓地のそばを通りましたし。
更に言えば、ここ嵯峨野は平安京時代の葬送地のひとつだったということも知る人ぞ知る事実でもあります。
その為か近くには、
化野(あだしの)念仏寺などの心霊スポットなどとしても有名な霊場もいくつもあります。
だからここ小倉池にも、心霊スポットであるという噂が流れたのかもしれませんが。
ただ私には、この「小倉池=心霊スポット」という話は、一種の「都市伝説」みたいなものではないかという気がしますね。
まず「入水自殺が続出した」という話ですが、少し調べてみたのですが、具体的な自殺事件の事例が見当たらないのです。
また「京都府警も認める心霊スポット」という話も眉唾物という気もするのですが。そもそも何を、どういう基準をもって「京都府警が認定」とするのかわかりませんし、それ以前に現代日本の公的機関が心霊スポットを認定するなんて、ちょっと考えられないと思いますので・・・。
また、毎年12月に開催される
『京都嵐山花灯路』というイベントで訪れ、夜間ライトアップされた小倉池のそばを通っていますが、何か悪い、恐ろしいものは感じませんでしたし、「呪われた」とか「心霊写真が撮れた」とか「実際に霊や人魂などに遭遇した」などということは、今までに一度もありませんでしたし・・・。
ちなみに、
過去記事からですが、その時の小倉池とその周辺との様子を移したものです。
私にはむしろ、小倉池から少し北へ歩いた場所の道沿いに立つ人形屋敷の方が不気味に感じましたけどね(苦笑)。
小倉池散策に話を戻します。
睡蓮とカエルの姿も。
そしてやはり蓮の花々が美しく咲いています。
この光景を見られただけでも来て良かったな、と思えます。
シリーズ次回は、小倉池の畔に立つ御髪神社を訪れます。
今回はここまで。
また次回。
*小倉池へのアクセス・周辺地図は
こちらをご覧下さい。
*『京都妖怪探訪』まとめページ
https://kyotoyokai.jp/
