2008/6/6

名人の意地  プロ将棋鑑賞会

昨日、6月5日(木)から山梨県甲府市の「常磐ホテル」において
第66期名人戦第5局が行われた。

「森内俊之名人(1勝3敗)」VS「羽生善治二冠(3勝1敗)」

第1局こそ相手の暴発を巧く咎めて勝利したが、その後は立て続けに星を落とし
気が付いてみると、後が無くなっていた森内名人。
ただ第2局を、消極的な指し手で失敗したのを境に
手が伸びてきているのが、唯一の救いだろうか。
まだ、その「手の伸び」が勝利に結び付いてはいないが
対戦相手の羽生二冠にしてみれば、脅威であろう。
星的には羽生二冠が圧倒的有利だが、先日の棋王戦の例もあり
あと一勝の大変さは、身に染みているはずだ。
「早い内に決めたい、森内名人が息を吹き返す前に・・・」
こう、思っているのかもしれない。
相矢倉が有力視された中、森内名人は相掛り引飛車棒銀を採用した。
第3局で大ポカにより負けはしたが、手応えを感じ取ったのかもしれない。

クリックすると元のサイズで表示します

本局の森内名人も、やはり積極的であった。
持久戦へと進めるかに見えたのだが、敵の不備を嗅ぎ付けたか
5筋から積極的に仕掛けていった。
羽生二冠も、気圧されてはいかんと強気の応対だが
森内名人の指し手は、グングン加速していく。
そして積極的な指し手は、森内名人優勢となって実を結んでいく事になる。

クリックすると元のサイズで表示します

図は羽生二冠の△3九角の金取りに、森内名人が▲6七歩と手堅く受けたところ。
6筋に歩が使えなくなるが、自陣の憂いを無くす「鉄板の受け」である。
こうされてみると、次の▲7五飛▲5八飛〜▲3八飛が受からない。
羽生二冠も激しく追撃するが、今度ばかりは差は縮まらない。
森内名人が的確に寄せて、カド番を一つ凌いだ。

クリックすると元のサイズで表示します

午後8時34分、総手数109手。
手駒があるとはいえ先手玉に詰みはなく、投了は止むを得ない。
積極的に指すようになってから、ようやく勝ち星に結び付いた森内名人。
前期名人戦も2連敗から3連勝と爆発しており、もしかしたらこの1勝は
1勝以上の価値を、持つ事になるのかもしれない。
対して、ここで決めたかったとは云え、依然と「あと1勝」の羽生二冠。
次の先手番が、本当の勝負かもしれない。

注目の第6局は、6月16日(月)・17日(火)
山形県天童市の「天童ホテル」で行われる。
0



コメントを書く


名前
メールアドレス
コメント本文(1000文字まで)
URL




teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ