2008/5/21

神経を擦り減らす消耗戦  プロ将棋鑑賞会

昨日、5月20日(火)から
愛知県名古屋市の「ウェスティン・ナゴヤキャッスル」において
第66期名人戦第4局が行われた。

「羽生善治二冠(2勝1敗)」VS「森内俊之名人(1勝2敗)」

名人戦史上に残る大ポカを演じてしまい、星の先行を許してしまった森内名人。
昨年に続く大失態だが、気持ちの切り替えが旨くいくかが本局のポイントになる。
対して一つの課題であった後手番ブレイクが、相手のミスに助けられる形ではあるが
成就したということは、羽生二冠の念願が一歩近づくことになった。
そして後手番ブレイクのお返しを狙う森内名人は、角交換向飛車を採用し
羽生二冠を挑発する。
そこへ羽生二冠も、挑発に乗るような格好で乱戦に突入し
序盤から荒れ模様の将棋になった。

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上図は森内名人が4三にいた金をグイッと上がったところ。
検討陣は、このまま矢倉を目指すという予想をしていたらしいが
その予想を裏切る、力強い金上がりである。
「名人に定跡なし」とは、昔から云われていることだが
正に、それを地で行っている感がある。
そして、ここから相手の手を殺し合う、ピリピリとした神経戦が始まるのだ。
睨み合いの神経戦は、先に音を上げて手を出した方が痛い目に遇う事が多い。
この辺りは、剣の達人同士の立ち合いに近いものがあるだろう。
2日目の夕食休憩までに、まだ55手しか進まない超スローペース。
持ち時間は、お互いに一時間少々。
果たして、先に手を出したのは森内名人の方であった。

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上図の△3五歩が、森内名人の言葉を借りれば「暴発」の一手で
成算が持てないまま、フラフラと指してしまったそうだ。
達人同士の将棋である。
そのような手はすぐ咎められ、森内名人も修正が利かないまま
終局までズルズル行ってしまった。
森内名人は、最初の一太刀でバッサリ斬られてしまったのである。

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午後8時57分、総手数95手。
ついに羽生二冠が、名人位奪取に王手を掛けた。
19世名人の称号が、そぐそこである。
勝負の流れを考えると、次で決めたいところだろう。
これで崖っぷちに立たされたのは、森内名人である。
大ポカ・神経戦での敗戦は、ダメージが大きい。
しかし、次は先手番である。
ここを踏ん張れば、まだ望みは出て来るのである。

注目の第5局は、6月5日(木)・6日(金)
山梨県甲府市の「常磐ホテル」で行われる。

果たして、永世名人の誕生が見られるのであろうか?
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