年に二回、指導者は勉強の義務があります。一つは安全対策に関して、もう一つはルールについて、です。常に新しいものを取り入れる姿勢が大切です。今年はワールドカップイヤーですので、大きなルール変更はありません。但し、ルールの適用に関しては、秋シーズンに向けて、確認がありました。主にコンタクト場面です。ハイタックルに関すること、スクラム、モールに関することが確認されました。指導者ももちろんですが、レフリーはそれをコントロールする義務があります。そこが問われそうです。
そんな中、今日のメインは帝京大学の岩出監督の講演でした。とても含蓄のある言葉は、さすがに大学選手権前人未踏の6連覇中の監督のものでした。その中でも傾聴に値するものは、自分が経験したものを当てはめてもうまくいかないというものです。私たちはどうしても経験則でものを語りがちです。それが時代遅れになっていようとも、頓着せずにかつての自分がそうであったからという理由だけで、それを生徒や部員に押しつけがちです。それがその場では通用しても、長い目での成長を考えるとプラスにははたらかないのです。そんなことをご自身の経験も踏まえて、語っていただきました。
この内容の多くが、私がクラブよりは学年の作り方の中で実践していることが多いこともあり、背中を押していただいた気が勝手にしています。待てるだけ待つのが教育です。気づかせるようにしながら、押しつけずに導けることが大切です。そしてこちらの表情、声がけ一つで部員は変わっていくものだとも教えられました。
かなり無理して熊谷までいらしたようですが、来たら来たで次の予定よりも目の前の私たちを優先するだけの懸命さがありました。そうした一つひとつの姿勢が今の帝京大学を支えているのだろうと実感できる講演でした。

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