花園は2回戦です。シード校も登場して、その貫禄を見せていました。特に優勝候補の東海大仰星はノーラックラグビーを目指して、フォワード・バックスが一体となりグランドを縦横無尽に駆け回りました。意識の高いラグビーでした。
一方、負けはしましたが久我山を倒した防御を花園でも披露した東京高校のタックルは参考にする点が多々ありました。キッチリと前に出て、迷いなくタックルを繰り出していきます。足下に入り、ここぞという場面では躊躇なく超えていきます。相手の得意なモールを組ませないための工夫もしました。やはりラグビーは接点です。接点をコントロールできなければ勝機は見えてきません。
私はこうした中継を見ながら、関東協会からの要請でテレビ研修なのです。ですからプレイばかりを見ているわけにもいきません。レフリーの評価をしなければなりません。ただいつものようにはいきません。いつもはスタンドなどで全体が見渡せるところで、レフリーをチェックします。テレビは選手が中心になるため、時折画面からレフリーが消えます。そうすると立ち位置の確認ができなくなるのです。正確で、適切な判定をするためには、レフリーがどこでプレイを見るのかが重要になるため、立ち位置が見えなくなるのは、レフリーを評価する立場としては苦しいのです。数枚を協会に送らねばなりません。
ここのところ見ていて、気になるプレイがあります。フォワードがニュートラルに立ち、ハーフからボールをもらえるように立ちながら、実際にはその後ろのバックスにパスが回るプレイです。防御は前のフォワードに行く手を阻まれるかっこうです。前に当たりに行けば、もちろんオブストラクションなのですが、そうではないためグレーなプレイです。と私は考えています。限りなく黒に近いグレーだと考えています。カメラのアングルによっては前を開けているようにも映るからです。違和感を拭えないプレイなのです。まだうちはあれができるだけの技術はないので、真似ることもしばらく先になりそうです。

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