仕事について

2009/11/9 | 投稿者: きちゅー

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最近、調子がいいきちゅーです。
ノド以外は。
…まだガラガラ声っす。職場には念のためマスクして行ってます。(咳は出ないけど。)

突然話題が変わりますが、あるブログに一つの詩が紹介されていた。
吉野弘さんという現代詩人の作品です。
著作権云々という問題はあるかもしれんが、いろんなところで吉野さんの詩を乗っけてるHPがある(しかも吉野さんは快諾してるらしい)ので、それに紛れてちょっと載せてみます。
なかなかいい詩なので。
ちなみにこの吉野さんはうちの地元出身の方です。

「仕事」

停年で会社をやめたひとが

― ちょっと遊びに

といって僕の職場に顔を出した。

― 退屈でしてねえ

― いいご身分じゃないか

― それが、一人きりだと落ち着かないんですよ

元同僚の傍の椅子に座ったその頬はこけ

頭に白いものがふえている。

そのひとが慰められて帰ったあと

友人の一人がいう。

― 驚いたな、仕事をしないと

  ああも老けこむかね

向い側の同僚が断言する。

― 人間は矢張り、働くように出来ているのさ

聞いていた僕の中の

一人は肯き他の一人は拒む。

そのひとが、別の日

にこにこしてあらわれた。

― 仕事が見つかりましたよ

  小さな町工場ですがね

これが現代の幸福というものかもしれないが

なぜかしら僕は

ひところの彼のげっそりやせた顔がなつかしく

いまだに僕の心の壁に掛けている。

仕事にありついて若返った彼

あれは、何かを失ったあとの彼のような気がして。

ほんとうの彼ではないような気がして。


・・・・
どうっすか?
フツーなら、再び仕事にありついて生き生きと若返った「彼」に対して、
「いや〜よかったねぇ〜!」
と思うところでしょうが、吉野さんはそうではない。
その姿は何かを失ったあとの彼であり、ほんとうの彼ではないような気がする、と言う。

「仕事」に対して、吉野さんは日本の現代社会の「常識」とは違った見方をしている。

「オトナになったら、なんで仕事をしなきゃならないんだろう?」
と、元来怠け者の性格のアタシはコドモの頃から常々思っておりました。
そんな問いへの答えは、「一人の人間として社会に貢献うんぬん…」などとというのがが模範解答なのかもしれません。
が、ぶっちゃけ現実的に突き詰めて考えると、「仕事」って究極的には「生活の糧を得るための手段」でしかないと思うんですよね。

生活の糧を得るための手段にすぎない仕事を、それをいい感じで昇華させて、仕事を「人生の目的」にしてる人が大半だと思う。
だから、日本語の「仕事ガンバル!」とか「仕事ガンバッテル!」ていう言葉はいい響きに聞こえるんだと思う。

ただ、そんな「仕事」が手段や目的から、「生活そのもの」「人生そのもの」にすり替わってしまうと非常に危険だ。
それを吉野さんは言いたいんではなかろうか、と。

仕事がなくなると、自分が自分でなくなる。
仕事って、人生の中の一部分でしかないのに、それをとっぱらってしまうと自分を失ってしまう。

詩の中に出てくる定年後の同僚の新しい仕事を見つけて生き生きしてる姿は、美しいのではなくて、ただ単に仮面をかぶり直しただけではないか。
要するに、新しい仕事で自分の本当の姿を再び隠しただけなのだ。

アタシも、(そう)うつ病で仕事を辞めざるを得なくなった時、ひどい自己喪失に陥って、
「仕事ができないくらいなら、死んだほうがマシ〜!」
と思って、一時期余計に病気が悪化したことがある。
が、ここ数年仕事を休んで、ちょっと回復して社会復帰してる今は、
「この病気で、『仕事抜きの自分、本当の自分ってなんだろう』ってことを考えるいい機会になったかなー。」
とボチボチ思えるようになった。
療養期間は、仕事を失くしたら実は何も持ってなかった本当の自分とガッツリ向き合う時間だったのだ。

倒れる前の自分は、本を読むにしても、どこかへ出かけるにしても、何か新しいことを始めるにしても、
「仕事にもきっと役に立ちそうだから。」
と、なにかにつけ、仕事に結びつけたがってたような気がする。

しかし、そうではなくて、仕事とは全くベクトルの向きが違う趣味や目的を持つなりして、「生きている意味」を多様に持つことが、人生を本当に豊かにするんではないかなぁ。

かといって、まだ今も、そーゆー趣味や目的を探してる真っ最中なんですけどねー。

今日のネコ写真:去年の画像から。
クリックすると元のサイズで表示します
ベッタリ座り。

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2010/4/12  23:32

投稿者:きちゅー

>ルイさん
はじめまして!どの記事でもコメ大歓迎ですよ〜!(左の「最近のコメント」に載ってさえすれば、私もレス返しできます。)
おお〜大学4年生ですか。コリャうらやましいです。私も大学生に戻りたーい。
就職活動してると、いろいろ考えますよね…それは当たり前です。ただ、日本の学生の就職活動は企業側に迎合しすぎ!と思います。活動期間も、志望動機も。それは今、景気が悪いからと思うかもしれませんが、好景気の時でもさほど変わりませんでした。今の若い人にはもっと視野を広げて物事を見て考えて欲しいです。じゃないと、企業側にとって都合のいい「歯車」で人生終わることにになりかねませんからね。
ま、そうはいっても仕事を人生の第一目標に掲げるのを社員に求めて当然と考える企業が多い日本で、就活をして内定を取るには、そうそう理想論も前面に出して言ってられませんので、そういうときこそ日本人らしく、都合のいい「ホンネとタテマエ」をうまく使い分けてうまく切り抜けてくださいね!

http://moon.ap.teacup.com/kityur/

2010/4/12  2:29

投稿者:ルイ

はじめまして。
だいぶ前の記事にコメントしてしまってすみません。

私は、ちょっとうつ持ちの大学4年生です。
この記事を読んでいろいろ思いました。
就活は自分にとって大切なものを奪われていく、そんな生活を選ばなきゃいけない気がして、その拒否感でいま私は就活が滞ってます。
周りの就活生の話を聞くと、
「この仕事をこれからの自分の人生の云々〜」というような志望動機を求められているようで・・・重すぎて私は気持ちが引いてしまいました。

でも、自分が過ごしてる時間のうちの一つである"学業(そんなに勤勉じゃないけど)"に費やす時間を、"仕事"に費やす時間に置き換えてみたら、私にとってはそれだけで十分なのかもしれないと思いました。

卒業で今まで授業してた時間が空いたら、その空いた時間で日々の暮らしの糧を得るため働いて、
それ以外、いま自分が大切にしてることは、そのままこれからも大切にしていこうと思います・・・健康のためにも。
いろいろな考え方や働き方があって良いって思えて、とてもためになりました。
ありがとうございます。

4月から新しい生活をされてるんですね。
たくさん睡眠をとって、新しい生活に慣れてくるといいなぁと願ってます。

2009/11/14  22:23

投稿者:きちゅー

>みふみさん
いろんなものを手放すって本当に怖いことですが、手放した後は確かにすがすがしさもあるかもです。

>ぴんくのらんどせるさん
自分の存在価値は自分で作らんといけないですね。家族や友人、私も大切なものの一つです。

http://moon.ap.teacup.com/kityur/

2009/11/14  19:15

投稿者:ぴんくのらんどせる

人間は失うものもあるけれど
働くことでしか意味を見出せない、
人生はいやだなぁ。
自分の居場所は自分でつくらんとなぁ。
大変。イヤ。面倒。で逃げてきたものの
中に、なんだか大切なものを作るものが
あったように思う。
人生に選択の幅は、拡がったように思えるけれど、自分の根っこや足元にあるものを
大切にしたいな。家族や友人、住んでるところ、かなぁ。


2009/11/14  2:24

投稿者:みふみ

こんばんは
心にしっくりでした〓 私も仕事も出来ない私は生きている意味がない 誰の役にもたっていないのだからいるいみがないって思いました まだそんな思いはきえてないです でも仕事や趣味や人との関係 いろんな立場を手放さざるを得なくなって手放すまではじたばたしたけどいろんなものを外した自分をみる?知る?のはそれはそれですがすがしさもちょっぴりありました
よい詩を紹介してくださってありがとうございました

2009/11/13  21:39

投稿者:きちゅー

>yoshi_iさん
解雇となると話は違ってきますよ!それは断固阻止せねば。なんだか会社都合なのに自己都合の退職にもっていかれそうな感じで危険です!ここは闘わねばならないかもしれませんね。

>ミスターT
すこーし見えてきたような、見えてこないような…トホホです。でもまぁ自分の人生は自分のもんや!ということに気づいただけでも大きいかも。なかなかミスターのようにはなれません。少しでも近づければいいなぁ〜。

>風なぎさん
料理も主婦にとっては仕事の一部ですしね・・・。まずはシカオちゃんでモヤモヤ発散してください!

>エコピーマンさん
定年後うつに陥る団塊世代が多いってのは、ここら辺に問題があるんでしょうねぇ。仕事以外でやりたいことがたくさんあるって素敵です。

>しまねこさん
素敵な趣味じゃないですか!実はアタシも文章書くのが好きです。しかし歳とるにつれてなっかなかネタが思いつかなくなってきました。。。

>秋山さん
吉野弘さんは教科書とかにも取り上げられてますね。現代詩、今は谷川俊太郎の独壇場てな感じですが、吉野さんもいいですよね。

>五十嵐さん
詩ですから解釈は自由でいいかも。でも、仕事っていつかは引退して次世代についでもらうことなので、その時に自分が困らないように今から用意しておくことは必要だと思いますよん。

>Rさん
いい感じで復活してますね!会社や上司との関係は人生のあくまでもほんの一部ですしね。

http://moon.ap.teacup.com/kityur/

2009/11/12  0:41

投稿者:R

働くことが単純に「好き」な私ですが
会社や上司やそういうしがらみがなくなって
「どういう人生を送ろうか」
模索したい、というところまでうつが復活してきました。



http://blog.goo.ne.jp/j_2008/

2009/11/11  0:05

投稿者:五十嵐

う〜ん。深いね。興味深い詩だなとはとは思うけど、解釈もいろいろできるなと。まぁ、そうは言ってもおいらはサラリーマンで、なりたくなくても社畜になっているわけで、でも見返りとして生活の糧を得ているのも事実。それで、本当の自分ではないって言われると、本当の自分って何?って悩んじゃうな。

http://ameblo.jp/20600jun/

2009/11/10  22:41

投稿者:秋山

吉野弘・・・うっうっうっ、懐かピー。
中学生の頃授業で「夕焼け」と出会って、えらく感動した記憶が・・・。
詩集も当時買ったな・・・。
あれから随分時が経ったなぁー。
あの頃の純粋な気持ちに戻れたらメンヘル卒業できるかな?!

2009/11/10  14:47

投稿者:しまねこ

長い人生のピリオドをどう打つかは
若い世代から考えておかないと
仕事が趣味じゃ味気ないですよね
ちなみに私は紙と鉛筆があれば小説を書くという趣味を持ってます
なかなか書く時間がないのが悲しい。。。

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