
折り紙にせよ切り折り紙にせよ、作品は面と、面をつなぐ折り線から構成される。
折り紙における面は折り線によって規定され、折り線は多くの場合一つの面ならず他の面にも影響を及ぼす。部分の造形は全体との整合性の中でのみ可能、よって適当なところ(最適なところとも言える)で妥協して造形を完成させる、これが折り紙の美意識である。
切り折り紙においては折るほかに切るという行為が加わる。面は鋏と折り線によって構成され、折り線は他の面にまで及ぶこともできれば、ある部分に限定して使うことも自由である。よって面の造形の自由度、折り線の自由度が折り紙に比して桁違いに高いのが切り折り紙である。
上のうさぎとトナカイは折り線に関してはまったく同じだが、頭部の造形だけが異なる。鋏を使っていい分折り紙より自由に作れる、これを利用すれば同じ
折り線の構成(フレームと呼ぶことにする)を使って、ゾウもウサギもキリンもカエルも何種類もの作品を自由に作ることが可能である。
私の目指すところは作品を作ること以上に、より多種類のフレームを作り出すことである。そのためには思いつきだけでなく理論化による推論も利用する、だからこのブログは理屈っぽいのである。
おまけの展開図


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