追悼碑のある庭のお隣の家を「ほうせんかの家」と名づけ開放しています。  ● 毎週土曜日  13時から17時まで。  ● 順次、お料理を作ったり、映画をみたり、イベントを組みます。参加をお待ちしています。  訪問される方は、当ブログの予定をチェックして、来てください。 尚、日程が合わない方は、事前に申し込んでみて下さい。誰かが、あなたの都合に合わせれるかもしれません。  お待ちしています。   ===⇒ ⇒ ⇒ ⇒ ⇒ ⇒ ⇒ ⇒ ⇒   .   .   .   .   .   .   .   .   . 「関東大震災時に虐殺された朝鮮人の遺骨を発掘し追悼する会」のホームページも 参照下さい 「追悼する会の来歴など」や、「震災時の事件について」詳しく、わかり易く紹介させて頂いています。是非、立ち寄ってみてください https://housenka.jimdo.com

2020/8/17

体験記NO,5  朝鮮人の体験記

体験記NO,5           曹 高煥 三重県四日市
 
 私は苦学の目的で、1923年6月、二十一の歳に来日しました。東京に知人がいましたので、彼をたよりにしましたが、行方がわからず、所持金も5銭しかなく、全く困ってしまい、上野の入谷町付近をうろついていました。そうしたら時事新報の配達人募集広告が目にとまり、そこをたずねていきました。当時、私は全く日本語ができなかったので、手ぶり、身ぶりでたのみ、やとってもらいました。店主は、大変理解のある人で9月1日から夜は大正学校の普通部に通えるようにしてもらい、種類を出してくれました。
 9月1日、私は踊る思いで朝の3時におき、配達をすませ、夜の来るのを待ちわびていました。ところが昼まえ、御承知の震災に遭いました。私は、二階から階下までころげおちてしまいました。そして、やっと気が付いてみると、私たちは電柱にしがみついていました。浅草から火の手が上がり、まもなく、江東のほうからも燃え出しました。そして私の勤めている新聞店の裏からも出火し、火の手はもうれつに拡がり始めました。
 私たちは主人の指示で、荷物を上野公園に運びました。公園に行くと石碑などは、きれいに倒れていました。公園で一夜をあかし翌朝、店に行ってみると、すべて灰になっていました。私は他の日本人二人と、浅草のほうはどうなっているのか、浅草の海水浴場まで行きました。夕方だったと思いますが、往来で服に血の付いた人と多数であいました。当時、私は、日本語をほとんど解せなかったので、人々の話の意味がよくわかりません。服に血がついたのも、家事騒ぎで負傷したとばかり思っていました。そのうち、そのうち、友人二人が血相を変えて、帰ろうといい私の手をひき、いそいで上野公園の主人のところに帰りました。後から分かったことですが、私が往来で見た服の血は。朝鮮同胞を虐殺した時の血であることを知りました。
 公園で二日の夜を過ごしました。その間、主人があちこち連絡した結果、私たちは、焼け残った日暮里分局に移ることになりました。三日、私たちは分局まで、何回も往復して荷物を運びました。三回目の荷物を運んだとき、急に店の主人が、私をよびよせ、今、日暮里で朝鮮人をさかんに捕まえており、軍隊が盛んに銃殺しているから分局から一歩も、外に出ないようにとの注意をうけました。そうこうするうちに、日暮里でも自警団が組織され、朝鮮人狩りを始めました。当時、日暮里分局には、各地からあつまった時事新報関係者が百人ばかりいました。その人達は、主人の指示で、玄関に立って自警団が、家の中に入らないように警戒してくれました。二日ほど経って、女中がそっと、外ではずいぶん騒いでいるけれど、店の人が表をかためているから心配しないように、また、ここには、私の他に二人の朝鮮人がいることを言ってくれました。十日まで分局にこもっていました。十日になって、本社の分局長から呼び出しがあったので部屋に行ってみると「ここではあぶないし、警察で保護することになっているから行ってもらいたい。あとで、安全になったら迎えに行くから、心配しないで行ってくれ」とのことでした。夕方、五時ごろ、巡査がやってきました。店の日本人の友人たちは不安がって、十五人程私たちのまわりをかためて日暮里分署まで送ってくれました。途中、何事もおこらず無事につきました。分署の中には、中国人が六十人程収容されていました。間もなく特高主任が来てしらべ、一晩は留置所でねて、翌日から、飯焚きをさせられました。当時日暮里警察署が焼けたので、警官はみな、分署に来ていて、三百人ばかりいました。私はここにひと月ほどいました。ひと月後、日暮里新聞という、ガリ版刷の新聞社からさそわれて、そこへ移り、間もなく朝鮮に帰りました。
 
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