16日、早稲田のJerry Jeffでのライヴ「まじ・がる〜★ミステリー・ツアー」で「When God Made Me」を唄った。
ボブ・ゲルドフが主催した「LIVE8」でニール・ヤングが披露した新曲だ。
見に来てくれていたマークの話によると、先に亡くなったニールの実父・スコット・ヤングの追悼の席で初めて披露された曲らしい。
脳の動脈瘤手術の後、ナッシュビルで録音しているアルバムにおそらく収録されるであろう曲だ。
LIVE8でニールが、ピアノを弾き、この曲を歌うのをリアルタイムで見た。スプーナー・オールダムのハモンドオルガン、リック・ローサスのベース、それに男女4人ずつの黒人クワイヤーがコーラスをつけていた。
インターネットを通じて、リアルタイムに映像を見れるんやな。すごい時代になったもんや。地球の裏側で行われてる演奏が、画像とともに自宅のPCに流れてるんやからな。
ニール・ヤングって人間は、過去に留まらんのが何よりも魅力やな。60年代から生き残ってるメジャーなロック・ミュージシャンの常套手段は、何年かごとにアルバムを出し、そのセールスを兼ねてワールドツアーをやる。ロック・スターは、オーディエンスのノスタルジーを刺激し、それで金を得るんやな。
ニールは30年も前から、常にオーディエンスの期待を裏切り続ける。
それでも最近は、少しは大人になり、「ロックンロール経済学」を理解してるように先の来日公演の第2部以降は、懐メロ大会やったけど、それでも、オールド・ファンを納得させる、「Southern Man」や「Heart Of Gold」は演奏されなかった。それ以上にやはり中心は、彼がその何年か全精力を傾けた「greendale」やったわけやからね。
次に彼が何をしやがるか、これが僕の彼に対する興味のかなり大きな部分を占める。
「形」になった時には、もう過去のもの。だから出来る限り「今」を見てみたいんやな。インターネットは、そういう意味で、日本にいる僕のフラストレーションをある程度は晴らしてくれるツールなんやけどね。
LAZY HORSEのスティールギタリスト・まじさんによると、1999年の年末に初めて僕の演奏を見たとき、その時演奏した70年代の曲だけなら興味をもたなかったと言う。まじさんが僕に興味を持ったのは、僕がその当時発表されたばかりの「Slowpoke」を唄ったかららしい。
僕自身も結構意地になってるとこもある。「When I Hold You In My Arms」をLAZY HORSEが演奏したのは、アルバム「Are You Passionate?」発表前年の2001年9月だった。
ニール・ヤングのファンサイトとしては世界屈指の情報量を誇る「Out Of The Blue」主宰のA*mberさんは、そんな僕に期待して、いろいろと煽ってくれる。
今回の「When God Made Me」についてもそうだった。
多分、日本で最初にこの曲をライヴで演奏したのは僕なのかもしれない。
そんな何の意味も持たない「意地」を張りながら、僕は老い続けるんやな。
ま、いいか。

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