彼との出会いは高校の入学式の日。同じクラスで一人ずつ自己紹介をしていった時に、一番後ろの席の彼を振り返って見たのが最初。
何か分からないけど一目でそう思ってしまった。
(これは琴子が入江君に会った時みたいな衝撃に近いかな?)
女子の間で、誰がかっこいいかという類の話をしてても彼の名前は全然出てこなくてそれが不思議でもあり逆に安心したりもしてた。
彼には私から話しかけて少しずつ仲良くなっていった(様に思う…)
2年生の時、文化祭の後夜祭で彼は突然有名人になってしまった。
後夜祭でギターを演奏したところ、非常にうけて女子の人気が一気に高まってしまった。
急に人気者になっちゃって、遠い人みたいな感じがして少し寂しく思った。
でもそんなことより、私の一番親しい友人のりえちゃんがその一晩で彼に恋をしてしまったという一大事がおこった。
しかも、「こーこさん彼と仲いいよね、協力して!」
の一言で協力することに…
りえちゃんは本当にかわいい女の子なので、私なんかが協力しなくたって男子だったらみんな即OKしちゃうはず。
りえちゃんが告白する決意を固めたことで、私は彼のことが好きだなっていう自分の気持ちに気づかされたけど今更どうすることもできなくてそのまま告白の日が来てしまった。
結果、りえちゃんは彼にふられてしまった。
私は彼に断った理由を聞いた。
「俺はあの人のこと何も知らないのに付き合えないよ。あの人もステージでの俺を見てただけだし、後から想像と違うって思うこともいっぱい出てきたりするんじゃないの?そんなのって嫌じゃん。
付き合う人は、お互いの事知り合ってる友だちじゃないと考えられない。
ってゆうか、俺、今、女で友だちって思ってるのこーこさんだけだから…」
キターーーーーーッッ!!!
じゃないけど(汗)、
この瞬間は本当に嬉しかった。
私の一方的な気持ちだけじゃないのかなって思えて嬉しかった。
それから私は友達の絆をますます深められるよう努力した。メールはもともとしてたけど、バレンタインのチョコはちょっと高いのを買って渡したり、休日に二人で会ったりもしたり。
彼からプレゼントをもらったこともあったなあ。
友だち以上の好きな気持ちが伝わってると思ってた。
3年生になってクラスが別れて受験勉強も始まって、前みたいに話せる時間が減ってしまいついに私も告白を決意した。
周りの友だちの励ましは心強かったし、私自身も自信は無くは無かった。
そして放課後、誰もいない教室で告白。
彼は私の告白にすごくびっくりしたと言ってた。見ているこっちも驚く彼の様子に驚いたくらい。
「今まで自分を思ってくれていることを全く気がつかなかった、まさかっ!!」
と彼は言った。
彼のことをずっと見てきて、ものすごい鈍感な人って分かってたはずなのに忘れてた…
彼には雰囲気では伝わらないんだ…
なんかおかしくなっちゃって、せっかく告白したのに、
「じゃあ、また明日。」
と、私から言ってその日は終わった。
忘れかけてた高校時代の記憶が、2週間前彼と再会したことで一気によみがえってきてけっこうしっかり覚えてるもんだなって自分の記憶に感心したり。
高校のころ、ちれーと学校が違ってたからお互いあんまりその頃の事って知らないんだよね。後から聞いて「そうだったんだぁ」って思うこともいっぱいあるね。
彼との写真を見てくれて嬉しかったよ、ありがとう。
私はすごくさわやかな気持ちになったよ キラリッ

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