郊外の大型小売店には屋上駐車場があって
その近くに大きな建物はなく
ぐるっと見渡せばかなり大きな空が見えます。
夕方になると、
その大きな空を西から東へと飛行機が飛びます。
いくつもの飛行機雲が平行線を描きます。
西の山々は目の高さくらい。
山頂には発電用の風車がたくさん並んで回っています。
遠くから眺めているので
「かざぐるま」と呼ぶのがふさわしいかわいらしさ。
飛行機が東に向かうのは
海の上にできた空港を目指しているから。
ゆっくりと直線を描きながら移動していきます。
飛行機はとんでもなく速く飛んでいるのに
ここでは空が大きいからゆっくりにしか見えないのでしょうか。
ビルとビルに囲まれた小さな空を飛ぶ飛行機は
とても速く感じるのでしょうか。
山の上では風車がゆっくりまわり
昼と夜とをかき混ぜているみたい。
そして、飛行機雲も一緒に混ぜられてしまったかのように
いつのまにか消えていくのです。
窓辺から飛ばすヒコーキ 宛先はどれもおんなじ場所のようです (りく)

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