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2さん(
http://zaxon.80code.com/tmp/)に、新作「GGSD」の投稿を始めました。
新作、といってもすでにローカルでは随分前に書き始めたもので、こちらでもチラッと触れたことがあります。
アニメなどの30分番組の形式で、一話が<Aパート>と<Bパート>の前・後編に別れる構成です。
第1話はすでに2015.08.17に掲載されました。
第2話も投稿済みで、2015.08.31には掲載される予定です。
……で、一応完成しているのは第4話まで。
今作はそれなりにオチまでプロットができているのですが、全13話の予定。3分の1しか書けてません……orz
こうしてまた、<未完>が生まれていく……。
いや、最後まで書きたい。ちゃんと完結させたい。
しかし、私は思ったのです。
趣味で書いているオンライン作品で、広げた風呂敷をたためないからといって、それでどんな実害があるのか、と。
風呂敷というと、つるんとした素材でできた正方形の大きな布がイメージされます。
もしかしたらこの世の中には、丸い風呂敷とか三角の風呂敷とかが存在するかもしれませんが、少なくとも私が知っているヤツは正方形です。
そして、その結構大きな布に、何か包んで運んだりする。
主に箱など四角いものが多いかと思いますが、とにかくそのままむき出しではマズいものを持って運ぶ際に使うもの、という印象があります。
中に何を入れるかというと悩みますが、もし進物なら「相手が喜ぶもの」が望ましい。
いや、必ず喜ぶかどうかはわからないですが、少なくとも「気持ち」はあった方がいいように思います。
ちなみに、昨年の秋にノクターンノベルズさんに連続投稿したまま、またストップしている(orz)「秘密の箱」は、それほど大きな箱ではありません。
ですから、広げた風呂敷もサイズ自体はそれほど大きいものではないのです。
ただただ、時間軸に沿って話が展開する。
主人公・一人称という一つの「点」が、時間軸に沿って体験し、考え、感じたことがそのまま記述されています。
もちろん、(あるいは現実においても)時間は早く進んだり、ゆっくりと進んだり、時には回想などの形で過去へ戻ったりはしますが、時間軸という線上を移動するのは、一点のみです。
作者はその時間軸に沿った流れに置かれたものが、美味しいか、適切か、それを悩む。
いや、もちろん、勢いも凄く大事だったりするのですがw
一方、今回の「GGSD」は、もっと大きい風呂敷です。
広げた正方形は、ユークリッドな平面ではありますが、その二次元の平面上に、いくつもの登場人物、状況という複数の「点」が配置され、それが時間に沿って移動していく。
複数の点は時に交差したりしますし、あるいはすれ違ったりする。
勢いが凄く大事なのは変わりませんが、どこに「状況」を置くか、どんな「状況」がどう変化していくか、そこにも腐心します。
そして、その広げた風呂敷は、いずれ四隅を持って折り重ね、奇麗に畳まなければならない。
その際、中に入れてあったものは、すでにどなたかにお渡し済みか、自分で処理している筈で……。
いや、しかし──。
そもそも、風呂敷はモノを包むためのもので、大事なのは中身じゃないですか。
結び目が奇麗な方が見栄えもいいですが、とにかく一時的に、包んだものをひとまとめにできればいい。
風呂敷広げた途端、中のものがごろごろ転がり出して収拾つかなくなったって、食べられれば問題ない。
いや、食べ物とは限らないけど、美味しい和菓子なら、別に高級な箱に入ってなくても、バラでも全然OKです。
あ、梨も好きです、私だったら喜んで頂きます。
──たとえ中身がガラクタだって、そしてきちんと包まれていなくても、気に入ってくれる人がいるかもしれない。
さて、そんなわけで。
いつか、中身を全部出し切って、奇麗に畳める日が来ることを祈っていますが、そのお約束が私にはできません。
ただ、「GGSD」においては、それを包む風呂敷の中身が「箱」でないことは確かです。
何か、丸いものやごつごつしたものがいっぱい入った、非ユークリッドな形です。
平行線がやがて交わり、円は閉じずに螺旋を描く、──そんな物語を書いていきたいと思っています。
風呂敷が奇麗に畳まれることはないかもしれませんが、その中身を面白がって頂けたなら幸いです。

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