「HORACE SILVER / The Cape Verdean Blues」
Music (音楽雑記)
さて、ドラムの評価の中で、何をもって「いいタイコ」というのか?
重視するのは「ノリ」だったり「リズムのアプローチ」だったり「正確さ」だったりと、人によって様々だ。
自分にとって最大の基準はロックでもジャズでも「キレ」らしい。
もっと厳密にいえば「リズム全体が前ノリでフィルインが突っ込んでいてスネアの音のエッジが効いていてどっちかっていうと手数が多くてうるさいくらいに感じるけど引くところは引くドラム = キレがあるドラム」が好きらしい。(←長いよ……)
で、比較的わかりやすそうな例を挙げると、このホレス・シルバーのアルバム、「The Cape Verdean Blues」を取り上げるのがいいのかなと思う。
アート・ブレイキーと共にファンキー・ジャズの代表格の一人がホレス・シルバーだが、自分のようなロックドラマー的な視点でみると、どちらかというと60年代のシルバーの方がしっくりくる。
その60年代シルバーの代表作はこのアルバムの一年前、1964年に出た「Song For My Father」らしい。
だが、個人的にはどう聴いても「The Cape Verdean Blues」の方がいいのだ。
「The Cape Verdean Blues」のドラマーは Roger Humphries。
「Song For My Father」のドラマーはセッションによってRoy BrooksとRoger Humphries。
このRoger Humphriesのドラムの「キレ」が目茶苦茶かっこいい。
ということで全編叩いている「The Cape Verdean Blues」が好きなわけだ。
とくに2曲目「The African Queen」と4曲目「Nutville」にはやられました。
「Song For My Father」の「The Kicker」にもやられてるんだけど、アルバム全体の印象ってことで。
ということで「キレ」のいいドラムだとやたらと評価してしまうんだが、そういうお前はどうなんだ?といわれると、これがただ「ハシっているだけ」という体たらくでございます。「キレ」てるのはライブの最後のぶっ壊しのみという……。(←そのキレじゃねえよ)
おあとがよろしいようで。
本年もよろしくお願いしま〜す。

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