「DoubleHelix with OTA96 20100418 @ WARP_2」
・ DoubleHelix
は〜い、それでは今日の講義、始めま〜す。
今日は先週(→
★)の続きです。高橋は先週休みだったな(一部学生笑)。先週は予測可能か可能でないかで反応に大きな影響があるっていう話だったね。
はい、では窓際の人、プロジェクター使うからカーテン閉めて〜。
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え〜、即興演奏とアニメ映像、演奏指示ありのコンサートですが、さらに時間が進むとこういった現象が見ることができます。
はい、これは「あしたのジョー」の一場面ですね。有名なノックアウトのシーンです。演奏者の表情と画面がシンクロしていてとても興味深い画像ですね。これはある程度演奏が進み、プロジェクターのアニメ映像を見ながら演奏するスタイルにある程度慣れてきた事を表す現象です。他にこんな画像もあります。
え〜…、「北斗の拳」のケンシロウですね(一同笑)。やはりこういう格闘系のアニメ映像と、叩く事で演奏するドラムという楽器とは相性がいいんでしょうね。ちなみに、今回ドラムを叩いたモガンボ中野さんは、ムエタイをやっていて、格闘にも通じているようですね。
演奏が進むと、いわゆる「ノっている」状態になります。心理学的な専門用語で言うと、「
フロー状態」になる、と言います。そんな時に、こういう指示が出ると、演奏者はどうなるでしょうか?
ちょっと演奏指示が切れてますが、「ブレイク」と出ていますね。ノってきている演奏中に急に言われても、止まれないでしょうねぇ(一同笑)。さらに、止まったら止まったで、普段休まず演奏する楽器のドラマーは、何していいのか分からなくなるため、非常に不安な心理状態になります。
実際、演奏再開の指示はこの時何故かコーキさんから直接「演奏始めてくださ〜い」と声で指示が出たんですね。観客の皆さん笑っていたそうですが、こういう予測不可の部分があるため、演奏者は緊張感を後半も持続しなければならないんですねぇ。
はい、そろそろ演奏終了みたいですね。演奏者はこの指示が出た段階で、かなりストレス状態から解放されます。
ただ、ここに落とし穴がありまして、実際この指示が出てから3分〜5分くらいは演奏を続行しないといけないんですね。この日の演奏時間は35分だったそうですが、この終了前の数分間が最も体力的につらいようです。
演奏終了です。どうかな?みなさん、テーマに沿って、今回のケースでは、どんな事が分かると思うかな?
え〜、30分以上気の抜けない状態の中で、次から次へと指示を与えられる状況、つまりストレッサーが大きな場合、人は非常に緊張をした状態におかれます。
さらに、30数分間休むことなく演奏をすることで、体力的にも疲労した状態になります。すると、後半、反応速度が遅くなることが知られています。これは、肉体的な要因が、判断速度にも影響を与えるというケースですね。
他に、先ほどあがったように、同系統の指示が出た場合、つまり予測可能な場合は、反応が早い、というのも分かりますね。
これのちょうど一年前に行った DoubleHelix with OTA96(→
1 2 3)での演奏者、ムロチンさんと同じようにモガンボ中野さんも「非常に疲れた」とコメントしていますね。
これは通常の演奏を行う際に必要なテクニックや体力とは、別のサムシングな部分を要求されるためだと考えられます。
このサムシングとは何ぞや、というのは即興演奏について別項で講義したいと思っています。
お(時計見る)、さて、そろそろ時間なので今日の講義はここまでにします。
はい、出席者はノートになまえかいていくようにぃ〜。
来週は休講だから、よろしく〜。
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今回は大学の講義風にお送りしました〜。なお、ブログは来週お休みではありませ〜ん。
All photo by Komi Kyoko (Special thanks!)

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