「TripleHelix 20100121 at Planet K_1」
・ TripleHelix
「風が、出てきたな」
男はひとりごち、ドアの前でタバコをくわえた。
「彼」はまだ到着していない。時計を見る。約束の時間まであと5分ほどだ。男はタバコに火をつけ、荷物の上に座り、待った。
男が座った荷物は5つある中で最も大きなケースだ。他の荷物は、同じような形の黒い円筒形のケースが2つと、丸いケースがひとつ。それと、黒のかなり長めの大きなカバン。そのカバンには最も重いものが入っているようで、さらに強く吹いてきた風にも持ち手以外なびく様子もない。
通常なら昼間のうちにその場所まで行かなければならなかった。しかし、今日は少々事情が違っていた。そのせいで、この寒空の中、午後7時過ぎにこんなところで「彼」を待っているのだ。「彼女」は既に到着していると、30分前に電話があった。男は、少しだけ焦っていた。
タバコを半分くらい吸ったところで、車が駐車場に入ってきた。
「彼」だ。男は立ち上がった。
黒っぽいワゴン車が、男のすぐ近くまで来て、停まった。
2人はワゴン車に荷物を積み込んだ。男は吹きすさぶ風の中、背を丸めてワゴン車に飛び乗った。
「今日は、どうする?」
ハンドルを握った「彼」が、男に聞いた。
「そうだな…」
「今日は静かに始めたい。いつも、最初から全開で始めてしまうけれど、それではその後に来る静寂を生かし切れていないと思うんだ」
「彼」はそういうとタバコに火をつけようとした。
「わかった。じゃあ今日は<我慢大会>というわけだな」
男は「彼」にジッポーの火を貸すと、冗談めかした口調でそう言った。
10分ほど車を走らせれば、目的地は、もうすぐそこだ。強風の中、ワゴン車は2人を乗せて走り過ぎて行く。
だが、その時、まだ2人は重大なミスに気が付いていなかった……。
って、また意味が……
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失礼しました。「
T型フォード殺人事件」読み終わったばかりで、ミステリづいてしまいました。
上記には若干のフィクションが含まれています。が、まぁ大体は合ってます。
ということで、TripleHelixライブレポートです。
1/21(木)吉祥寺PlanetK【吉祥寺ROCK CITY化計画 3夜】に出演させていただきました。諸事情によりリハーサルはなし。本番中に機材搬入、そしてそのまま演奏という突貫工事になりまして、上記のようにムロチンと2人会場に向かうことになりました。
次回は通常通りのレポートで書きます。
ミステリ風な書き方がのがいいってんならそっちで書くけど。(←最近暴走気味)
パート2に続く

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