陸前高田の
「奇跡の一本松」・・・南部赤松7万本という
「高田松原」がことごとく津波に流されて、残ったのがこの1本・・・なんっにも無くなった周りの情景の中で、それはまさに「奇跡」のように立っていました。
私はこの惨状を
「窓外の景色」としてみているわけで、なんとも
歯がゆい限りですが、だーれも居ないところでわずかにブルドーザーやダンプカーが黙々と作業している・・・そんなところに降り立っても、どうせなんにもできないんだから・・・
岩手県人の
バスガイドさんが言うんですよ。
「毎日毎日ガイドしていた自慢の風景が、みーんなこんな風になっちゃって。前の姿を知ってるだけに、悲しくなるんです」
私たちも悲しむほかないか・・・
そんな陸前高田で
私たちができたこと。
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「気仙大工左官伝承館」で、この土地の人々のかつてのパワーをしのびながら、JTBツアーとしては実にささやかに「弁当」をいただいたこと。
(昨夜も、有名ホテルのわりにけっこう質素なバイキングだったなあ)
Aこの伝承館は壊滅した陸前高田市を見下ろす高台にあり、神戸から移された
「3.11希望の灯」が灯されています。その灯の向こうに高田の街を見ながら、祈ること。
B高田松原の残骸から
‘魂’を取り出したという、こんな
お土産を買うこと。
ペンダントの説明にはこう記されています。
◆ 人々を救うために生まれし高田松原
三百年の年輪に刻む苦難の歴史懐古の情
諸人の心に宿り永久に寄り添い甦る松原の松
私、ガレキの焼却を引き受けてもいいと名乗り出た市長さん町長さんに上げようと思っています。
そういえばガイドさんは、
「地元のみなさんは、生活の現実そのものだった物たちを、ガレキと呼びたくないとおっしゃっています」
と言っていました。
このあと私たちは、つるっと流されてしまった自宅跡を見下ろす高台で、
鎮魂のための
お花づくりに打ち込んでいらっしゃる
吉田正子さんを訪ねます。


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