3世代の「楽団」づくりに苦労しています。
『ふるさとの四季』という合唱曲集から数曲を選び出し、幼児を抱いたお母さんたちとじいちゃんばあちゃんが楽しみながら演奏できるようにと、こんな楽譜(!)を作ったりしましてね。
♪なつも
ドンチャチャッチャはーちじゅうはちや
ポンポン♪ってな具合で・・・
これが予想以上に大変でしてね。じいちゃんばあちゃんは熱心で、私のペースに「仏心」でついてきてくれるんですが、お母さん方はただ子ども連れで遊びに来ただけという感じで、回を重ねて音楽を作るという意識はまったくお持ちじゃない。メンバーもその日によって変わる。今日など9組のうちで前回もやったというのが1組しかなかったんです。
加えて「子育て方針」といいますか、40年も前の私などとは大いにちがっていましてね。お母さんに渡したハンドベルを子どもが持っていっちゃってもそのまんま遊ばせておいたり、子どもが赤いのがいいというと、ドレミに関係なく隣と交換したり・・・G5のオクムラくんと2人、悪戦苦闘しましたです。
これは「ひなたぼっこクラブ」がある財団の予算をいただいて始めたものであるし、その上「G5」が講師ということになって「講師謝礼」まで出ているんです。
私は町長なんていう仕事を長年やったもんだから「予算」に対しては厳しい。
ある事業について現場を徹底的に調査して4千万円浮かせたり、医療機器の購入時期を見計ることで1億円浮かせたり、国県の需要予測に“異”を感じて予定事業をすっぽらかしたり・・・だから、予算執行と言うのはこういうもんだという意識が今もあるんです。
というわけで、小なりといえども「予算」の目指すところに従って「成果」を出さなきゃいかん! 楽器まで買ってもらって楽団を作った以上は「演奏会」ぐらい開かなきゃいかん!・・・なんてことを真面目に考えていたんですが・・・昨日、こんなことを言われましてね。
「ヤマグチセンセーいっしょうけんめいやけど、そこまで考えんでもこうやって毎回楽器で楽しく遊べりゃあ、それでええんやない?」
そうか、この企画はそう解釈すればいいんか・・・なんかこのう「平熱」に戻ったような気になりましたなあ。
そうか、それでよけりゃあ「講師」なんていっても「成果」にまで責任を持つこたあない・・・あ、そもそも私が予算執行者じゃあないんだ! ははは、はははは・・・今、G5への講師料の返納について考えています。
そんなことより、家に帰って子どもの似顔絵を描きましたよ。
ある児童館のセンセーに「似顔絵が描いてもらえるからって、利用者が増えているような気がします」といわれましてね。ちょっとうれしかった。私が児童館で似顔絵を描きはじめたのは、そもそもそういうことがねらいだったんです。
年寄りというのは、どこかでなんかの役に立っていたいんですなあ。楽団でも「お役に立ちたい!」と、張り切りすぎたんですなあ。

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