過日、人生の大先輩日比野藤雄先生の叙勲祝いの席を設けさせていただいたところ、昨夜はそのお礼ということで、同じメンバーがお招きにあずかりました。
日比野先生は昭和2年2月2日生まれの88歳、実にかくしゃくたるもので、私などより姿勢もしゃきっとしておられ、声の響きも力強く弁舌さわやか、思考回路も衰え知らず、具合の悪いところなどまったくない。
過日お祝いの席でのお写真です。
お祝いする方といえば70代が4人、一人は座敷に座るのがつらいと椅子を所望、一人は長い通院生活中、一人は退院後調整期間中、そしてもう一人が私、ビョーキ明け禁酒期間中・・・情けない、というか、みんな心の中で(日比野先生は化け物だ)と舌を巻いている様子です。
日比野先生の信じられないような壮健さの秘密は、「シベリア抑留」という私などの想像を絶する体験を乗り越えられたころにある、と私は思っています。
若き海軍志願兵、極北の島での戦闘、シベリア抑留・・・親父の代からの長いお付き合いの中で、個人的にはその体験談を聞かせていただくこともしばしばあったのですが、「その体験談を多くの人に聞いてもらいたい」と申し上げると「いやあ、私の体験談なんか・・・」と言葉を飲み込まれ、私の知る範囲では、長く公の席で話されることはありませんでした。
それほど過酷で特殊な体験と推察するほかありませんでしたが、4年半もの抑留生活、帰国後のさらなるご苦労・・・それを乗り越えられたのは「自己を律する力」以外のなにものでもないと・・・
*ここで出勤時間となりました。日比野先生、中途半端な紹介で誠に申し訳ありません。

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