沖の橋保育園では、まもなく
トイレの大改修が終わる。そうすればわが
「専用トイレ」が復活するのだが、今はまだ、そうはいかない。
既設トイレを工事で追われたこどもたちで、新しいトイレはにぎやかである。そんなときに行ってみたら、
「専用トイレ」から男の子が2人出てきた。え? あ、そうだ、このトイレには
男性小用がついているんだ。だから、洋式と小用を、二人で
同時使用していたのだ!
まっていた男の子から、
「センセイ、いっしょにしよう!」
と声がかかる。ま、物理的には可能なのだが、また
「センセイ、まだおわらないの?」
などといわれると高齢者としてくやしいから、
「一人でゆっくりやりなさい」
といって丁重に断る。
そんな無邪気な
こどもたちの姿を絵に描いておこうと、5月の
連休中に1枚仕上げた。世の中やれ渋滞だの、
高速が1000円だのとにぎやかだったが、家で絵を描いていれば画材代のほか
一銭もいらない。画材といっても、私の場合画用紙と手持ちのパステルだけだ。夢中になっていると、ひるめしなど
インスタントラーメンでいい。
しかも今回、私は
自己流パステル画の製作上、画期的な技術を
発明したのだ!
パステル画の欠点は、画用紙にパステルをこすりつけていると
粉がたまって、すでに塗ったところを汚したり、空気中に飛散してまわりを汚したりすることだ。
ある瞬間、ひらめいた! 脳味噌が若い証拠だ。私は
掃除機をかたわらに置いて、粉がたまるたびに
ウィーンと吸い取った。これが大成功! われながら大したものだ。
ということで描き上げたのがこの1枚。
画面がクシャクシャッと光っているのは、
額を買う
お金がないから、簡易的なパネルにして自分で
ビニールをかけたため。
しかしまあ、
掃除機粉塵除去法は大したものだったが、絵はあいかわらず大したことないなあ。まあこれは、
写真を基に描いてしまったものだから、絵としてはあまり値打ちがないのだ。
こどもたちを
モデルにして描こうと思ったら、毎日少しずつ同じポーズをとらせて、
何日かかるだろう?ということになる。そんな身分になれるまでの我慢だな・・・その前に「お迎え」が来てしまいそうだなあ。
とにかく今日、保育園に持って行って、
みんなの許しを得て飾ってみよう。
本部から、改造工事で新しくなった壁に
「園長さんの絵を飾ってみる?」とお声がかかっているから、それを
「印籠」に、みんなを口説こう。

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