今日は穏やかな秋の晴れ間
ベランダで布団を干しながら ぼ〜と空を見上げる。
気持ちのいい日差しと 心地よい風が頬をかすめていく。
あぁぁ ほんまに 気持ちいいなぁ〜〜
でも、
いつもこの時期思い出すのは ばぁの最後の入院時期のこと。
(
こちらカテゴリ)
じぃは、美味しいものを食べ お酒が入ると いつも口にすることがある。
『じぃは、いっつも思う。 あぁぁ ばぁに悪いことしたなぁって』
『ばぁをしなしたんは、じぃや。じぃがアレを頼んだで。アレさえせなんだら、ばぁはあんに苦しまんとすんだんかなぁ』と
最初私は何のことか解らなかった。 でも、よくよく聞いてみると
その アレ とは 最後の入院のとき、ばぁに処方したモルヒネのこと。
いわば麻薬。 それを打つことをじぃが許可したから・・・と
でも、それは違うよ!
私はその言葉が出るたびに説明した。
「ばぁはそのせいでしんだんと違うよ!モルヒネは ばぁの苦痛を和らげるために注射したんやから。もし、それしなかったら もっと苦しんでいたんやよ」
「ばぁの体は、腎臓と肝臓が もうあかんかったからやで」
「ぎりぎりまで頑張って 最後はもう腎臓動いてないのに4日も生きてたんやで」と
そして
「モルヒネは ばぁから苦痛を取るためだけに少しだけいれただけやし、それが原因でしんだんとは違うんやからね!」
と、 私は毎回 同じ事を繰り返す。
『そうかあ。そうやったんかぁ。そんに腎臓あかなんだんか。4日もなぁ。ほうかぁ』
じぃは自分を納得させるように つぶやき
『じぃはずっとこの事が頭から離れなかったんや。ほうかぁ ほやったんかぁ』と
じぃの中でこの事が 自分のせいで。と思いこみ、ずっと思い悩んでいたんやね
もちろん あの時は理解してただろう。
でも、一番自分の中で強く残っている記憶だけが残ってしまった。
モルヒネ の存在だけが。
そうじゃないのに。
多分 またじぃは忘れるだろう。 そしてまた自分を責めるのだろう。
辛いよね。
どんなことが後悔につながることになるか なんて 人それぞれ。
私にも思うことが多々ある。
人に言わせれば、それは私の責任じゃないよ。私は悪くないから、と言ってくれるだろう。 でも
その思いは薄れることはあれど けして消えることはない。
あの時 こうしてあげれば
あの時 あんなことがなければ と。
だけどそのたびに 自分に言い聞かす
私は いつもその時その時を真剣に考え ベストを選んできたんだよ。と
いつも一生懸命だったんだから
その気持ちは 本物だから。
あぁぁ それにしても今日は 良い天気だった。
この空の上で ばぁは笑顔で楽しんでいるのかなぁ
