サンマリノ&イタリアツアー  サンマリノ&イタリア2019

およそ2週間、イタリアとサンマリノを旅してきました。

これまでに55ヶ国くらい訪れて、月を往復するほど飛行機に乗ってきましたが、その都度、「今回が最高!」を更新してきました。

そして、今回の旅。

6月5日に帰国時点で最も心に残る旅となりました。この感覚は日頃のライブも同じで、「あの時のライブは素敵でした」と言って下さることはとっても嬉しいのですが、私的には直近のライブがそれまでで最高。そのようにアップデートしていることに自分らしさを感じています。

まずは、ミラノ入りしてドゥオーモ参り。
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旅には色々な在り方があります。何十本も公演が組まれることもあれば、わずか15分の持ち時間のために12時間も飛行機に乗ることもあります。プロフィールに書いてはいますが、正直、訪れた国の数や動員といった数字は分かりやすく伝える手段でしかなく、そのパフォーマンスの質に比例しません。

なので、数字だけ見れば、今回のツアーはコンパクトでしたが、どこも超満員。ご来場いただいた方々の高い集中力。企画していただいた在イタリア日本大使館、ローマ日本文化会館、Taiko Lecco。親愛なる地元ッティ。そして、同行したダンサー達と過ごした時間と空間は実に素晴らしいものでした。

サンマリノ・テアトロ・ティターノ
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公演チラシ
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文化交流使として1年間、日本ではなかなか難しいダンスとのコラボをヨーロッパでフルに展開していた日々から5年。

今回、「Deep Forest−深き森」という作品を持ち込みましたが、作品性とライブの質を高めていく最高の機会だと思い、ダンサーにはこう伝えました。

「旅の道中で色々な風景や人、食べ物との出会いがあると思うけれど、影響されて、感化されたものをステージで表現して下さい。基本となる技術や舞台経験はあるわけだから、その軸がブレなければ、変わっていく自分を楽しんで!太鼓のコンディションもバッチリ。ぶっちゃけ、それがあれば問題ないし(笑)」

霧のサンマリノはまさに深き森に迷い込んだよう。
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サンマリノのTVで紹介されました。映像はこちら

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私たちがイタリアに入る前までは異常気象で雨が続いていたそうですが、私たちが雨に当たったのは250粒ほど💦

雨上がりのミラノ
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移動するたびに日差しが強くなり、いちばん北に位置するコモ湖は夏!
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最後はコモ湖の宮殿の前でTaiko Lecco&田所いおりさんとパフォーマンス!
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帰りにマルペンサ空港まで送ってくれたTaiko Leccoのメンバーに「レオさんがスーツケースで太陽を持って来てくれました。明日からまた雨になるかもしれない。」

こんなチャーミングな言葉をかけられてウルウルしてしまいましたが、次なるステージに向かってチャレンジしていきたいと思います。

そう、6月20日の新宿ReNYでは、ヨーロッパの風を受けた私とダンサーたちがキューバのリズムとぶつかり合って、溶け合って宝=Treasureのリズムとパフォーマンスが展開されることでしょう。

是非、この勢いを受け取っていただきたいと思います。しっかりチャージして絶好調のレナードにご期待下さい!!!

日本対キューバ決戦(ローマ・コロッセオ・笑)
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早くライブやりたい!

前売りチケット発売中!
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いよいよ始動!  わくわく創作編

'92年にソロデビューした頃、新聞や音楽誌に「同型パターンの再生産に陥っている太鼓シーンに新たな方向性を示唆する存在」と書かれたことがありました。

チャレンジ精神に溢れていた私らしいレビューでした。

今はその当時と音楽の在り方が変わり、私に限らず、ミュージシャンの在り方も根底から崩れ、とても厳しい現実に晒されています。

多様性とか言いながら、生き残りに見境なくなっている状況は太鼓シーンにも広がっています。私自身、昨年からいろいろな企画や計画が変更されたり、流れたりしていますが、光を失っていたわけではありませんでした。

自分の楽天家ぶりには飽きれますが、これも旅で身に付けた部分が大きいと自分に言い聞かせています(笑)

そんな中、今年も元気に56回目の誕生日を迎えました。た〜くさんのメッセージを頂戴し、とてもうれしかったです。

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ありがとうございます!

60までのこれからの5年間はこれまでの経験値をふるいにかけつつ、やはり、その根底にはチャレンジ精神を据えて人生をドライブさせていきたいと思います。

そんな私がいよいよライブ活動開始!

まずは、独立当初からお世話になっている南青山マンダラの25周年記念企画。

初日の3月12日は「南青山マンダラ25周年おめでとうバンド」と名付けましたが、私にとっては新生ブレンドラムスという内容で既存の曲もいきなりグル―ヴして、景色が変わっています。

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ご予約サイト

また、詳細は南青山マンダラでお伝えしますが、5月11日(土)と6月20日(木)にもライブを組んでいます。ブレンドラムス・アドベンチャーシリーズとして、マッチョでジューシー、そして、スパイスが効いたステージを目指しています(当たり前ですが、ラクダは登場しません)。

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太鼓という白いご飯のようなシンプルな素材ですが、仕込みとアレンジでこんなに違うか!?という音をこれからも作っていきます!

ということで、この1年もよろしくご贔屓に!ライブ会場でお待ちしております!

"Leo"という大きな一歩!  2018 "LEO"

今年は、上野雄次さんが彫られた木像との出会いがすべてでした。

まだ10月ですが、間違いないです。

≪動かないもの(木像)と血が通う肉体。そして、どちらにも宿る魂≫

さらにイメージを膨らませ、

≪儚く消えていく太鼓の音。ダンスの残像。それこそがライブ。いのちであること≫

このような世界観に創作の思いを向き合わせてくれた上野さんの作品群に感謝です。

そして、今回も私のイメージにダイブするが如く、アイデアを提供してくれて、仕込みから片付けまで完璧なまでの仕事っぷりの舞台監督、照明、音響のスタッフには頭が上がりません。

世界に誇れるチーム・レオの力が結集した "Leo"(赤坂BLITZ)

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共演してくれたダンサーやミュージシャンには、どうにかこうにか都合を付けて、これからも付き合ってもらいたいと思いますが、若ければ若いほど、明日からの新しい経験に影響を受けるでしょうし、私も人のこと言えないほどたくさんの影響を受けながら活動してきたので、それぞれの活動を尊重しながら引っ張りこめていけたらと思います。

京都公演メンバー

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ご来場いただいた方々もいろいろな感想やご意見があると思いますが、Yahoo!ニュースのインタビューに掲載された「新しいアートフォームの確立へと向かう大きな一歩」という書き出しの通り、そのスタートを見届けていただけたことが何よりです。

ありがとうございました。

公演翌日、脚本家の高階經啓(つねひろ)さんが感想を書いて下さいましたが、これぞレビューでございます。Facebookですが、ご一読いただけたらと思います。

台風の影響で機材が届くか分からないまま京都へ向かった朝。

結果、無事に公演をすることができましたが、リスクを最大限に抑えるため、演出も機材も絞り込んで京都公演に臨みました。

海外の公演ツアーでもないくらい神経をすり減らした経験を忘れることはないでしょう。

関係者一同が怪我することもなく、"Leo"京都&東京公演を終えられたこと。

守ってくれた大きな力に感謝します。

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次世代型祝祭パフォーマンス“Leo”  2018 "LEO"

Yahoo! ニュースにインタビューが掲載されました(記事はこちら)

今回は振付けと踊り手の視点と言うことで、前田新奈さんと田所いおりさんにも参加いただきましたが、このような場は日頃のリハーサルでは聞けない話も引き出され、作品を客観的に捉える上でも面白いなと思いました。

また、掲載にあたってネタばれ写真もありましたが、それはそれでご来場いただくまで想像を膨らませていただけたらと思っています。

自分で選択した写真が、インタビューとともにレイアウトされたページを見ながら思いました。

この公演に向けて数々のアフリカ体験が大きかったことは何度も書いてきましたが、これまで旅してきた体験を「体験していない人」と共有できるところまでそぎ落として、音楽や舞台という形にしていること。それが、自分のアートフォームなんだと改めて感じました。

分かりやすく言えば、影響されたことをそのまんま模倣して再現していないということですね。

このインタビューの最初に「新しいアートフォームの確立へと向かう大きな一歩」と書いて下さったことは本当に嬉しかったです(山崎さん、今回もありがとうございました!)。

さて、先の京都公演では台風の影響もあり、当日朝まで機材が到着するか分からないという状況の中、出演者の高い集中力で初演を飾ることができました。

そして、個性的なダンサー陣の踊りの幅に呼応するように太鼓の音もフルカラーになってきて、「踊りの中に出したい音があった」ことを実感しています。

太鼓奏者からの視点で作るから面白い!というのも決してマニアックな視点ではなく、本当にそう思っています。

口を開けていれば飴玉を放り込んでもらえるようなステージではありませんが、大騒ぎするだけではない「祝祭」の誕生をご覧いただきたいと思います。

ご来場をお待ちしております!

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太鼓奏者の視点で作るから面白い!−"Leo"へ向けてのプロセス(4)  2018 "LEO"

自分が振り付けて踊れるわけではないので、自分の作った音がダンスという目に見える表現になっていくプロセスは楽しいものです。

創作にはいろいろなプロセスがありますが、私がダンスと創作する時は音と身体表現のエナジーの行方=ベクトルにすごく着目します。

大太鼓が象徴的ですが、力強いパフォーマンスとその音のベクトルは下へ向かうイメージが似合います。大地ですよね。

あくまでもイメージなので「似合う」という言い方をしましたが、全く決まりはありませんし、大太鼓はいろいろな音のベクトルを引き出せる素材だと思っています。

ダンサーのベクトルが下へ向かう2番プリエ💦



また、音だけでなく、叩くという行為によってもベクトルを変えられるので、私もいろいろと試行錯誤しながら太鼓と向き合い直しているところです。

ところで、ダンサーに振りを渡すという作業は、スコアを見て音を出す音楽とは違って手間のかかる作業です。

その作業に立ち会っていると、ダンサーの動きを見ながらいつの間にかイメージの再構築を始めてしまい、振り付けられたダンスに触発され、音楽を変えてしまうということもあります。

ダンサーたちは黙っていますが、折角、振りが身体に入ってきたのに〜〜〜!と思っているはずです💦

でも、その衝動は抑えたくないですし、これこそ自分で音を作って、自分で演奏する者の視点で作る面白さだと思っています。

そんなこんなで即興の要素も多くなってきて、イメージを作る作品性とライブ感が良い緊張感を醸し出してきました。

今回、初めて男性のダンス・アンサンブルも加わる東京公演。



海外はもちろん、国内でも振付家が音楽家と組んで創作するケースが増えてきましたが、現状は振付家がイメージに合う音を探して、探して、振り付けていることが多いと思われます。

しかも、生音で踊る機会もまだまだ少ないです。

京都公演まであとわずかとなりましたが、リハーサルの度に音と身体表現がひとつになってきています。

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太鼓叩きの視点で作るから面白い!−“Leo”へ向けてのプロセス(3)  2018 "LEO"

ダンスとの作品で一番難しいのが、どこにどのように太鼓を設置するかです。

簡単に言えば、場所取り。

もちろん、作品性や何を表現するかによりますが、太鼓が端っこに追いやられて、視覚的にも音楽的にも太鼓らしさが活かされていないパフォーマンスは寂しいものです。

しかも、太鼓演奏は大きな動きを伴うので、それがダンスの動きと重なるとガチャガチャしてしまいます。

個人的には音楽性を伴っていない視覚的な要素だけで構成されたステージが苦手なので、まずは音楽の流れをきちんと作って、それからシーンごとに太鼓の配置を何度も練り直しています。

また、振付はできませんが、ダンサーの動きの質やフォーメーション、動線のアイデアを出して、踊るスペースに制約が生まれるとしても「そこに太鼓がある」意味づけをしていっています。

太鼓と踊りが一つになる(写真:ミラノ)

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今はやりの映像を駆使することもなく、実にアナログなのですが、「あ、それあり!」というアイデアによって、重々しい太鼓たちがいろいろな表情を見せてくれると思っています。

実は、盆踊りの「櫓の太鼓と踊り」の構図ってすごい装置だなと思っていて、天と地が繋がり、太鼓の波動がセンターから全方向に広がり、その波動の中に踊りの輪ができる。

もう完璧です!

私の公演を「次世代型祝祭パフォーマンス」と銘打っているのも、負けられないぜ!という思いから発したのでした。

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"Leo"チケット絶賛発売中! http://leoeto.com/news

酷暑の夏。叩いて踊って乗り切ろう!

旅は大事だ!んだんだ。−“Leo”へ向けてのプロセス(2)  2018 "LEO"

ダンスと創作していて、振り覚えが早いことは頭と身体の連動が良く、空間を捉える感覚が長けているのだと思います。私も、一先ず、シーンの輪郭を作りたい時は助かります。

でも、先のブログでご紹介した勅使川原さんがキューバでの創作の報告会で仰っていました。

「視覚からの伝承ではなく、言葉による伝達によって、受け取る側が再構築することになる。」

単なる振りの受け渡しではなく、まずは言葉で踊り手に伝えてイメージを創造させるというプロセス。これはとても根気がいることですし、国が違えばより膨大な時間が掛かります。

また、こうも仰っていました。

「知識に対して疑いを持つこと。自分の身体を通すことで過去がある。」

私はこれについては、知識を「情報」、身体を「体験」だとすれば、まんま自分の音楽人生だと思いました。

旅が良い例ですが、いくら訪れる国の情報や国際情勢を頭に入れておいても、私が現地に入ってからは直観や本能的なもので動いていたように思います。

先のイタリア滞在中、最も直観が働いたのがこれ!オレンジと燻製したお魚のマリネ。

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南イタリアではオレンジがお料理に使われますが、これはシーズンだったこともあり、衝撃的なおいしさでした。

事前に得た知識(言葉)と実体験(感性・本能)。このギャップが旅の醍醐味であり、その後の再構築が私の創作そのものだなと改めて感じました。

その旅の中でもアフリカだけで12か国旅した体験が私には強烈だったわけですが、10月の”Leo”では、単にアフリカン・ダンスを太鼓でやりたいということではありません。

太鼓のリズム言語とダンスが一体となった祭り(儀式)をアフリカで体験してしまったことで、自分の太鼓からはどういった身体表現と空間が作れるだろうか。

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”Leo”に向けてリハだけでなく、こうして書き留めていくことで自分のイメージをより鮮明にしていきたいと思います。しばし、お付き合いを(*^^)v

王道!

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ミラノでアフリカン−“Leo”へ向けてのプロセス(1)  2018 "LEO"

6月末から7月頭に掛けて、1年半ぶりにミラノへ行ってきました。今回はカメルーンのダンサーと出会うことが目的の一つでした。

実は、イタリアへ行く前に東京で勅使川原三郎さんがキューバのダンスカンパニー「アコスタ・ダンサ」とコラボを行った報告会があり、そこで伺った話がとても印象に残っていて、勅使川原さんの言葉を何度も思い起こしながらミラノで過ごしていました。

「価値が保証されていないものをやる」

もうこれだけで、勅使川原さんのアーティストとしての生き方を感じさせるメッセージとして受け取りました。

私がミラノまで飛んでアフリカのダンサーと作業したからと言って、公演が企画される保証はないのですが、私にはタイミング良くこの言葉がど真ん中にあったので、そのプロセスからたくさんのイメージを獲得できました。

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事実、彼らはこれまでに出会ったアフリカのダンサーとは違う印象やスキルを持っていて、これからどう転ぶか分かりませんが、今の私のフィーリングと音に合っているなと感じました。

アフリカのダンサーというとアグレッシブでリズムに強い動きをイメージされるかもしれませんが、彼らはとてもナイーヴな一面があり、日本の『間』とは違いますが、時間と空間の使い方に柔らかなスペースを感じました。

もちろん、リズムに乗った時(オンビート)の身体の躍動感は「キターーー!」って感じで無条件に興奮します。でも、競ったらあかん!と自分に言い聞かせながら叩いていました。

まさに、”Power and Patience(パワー・アンド・ペイシェンス)”

「俺が太鼓を叩けば、女は踊る。そのうち女は遠くへ行ってしまう(トランスしてしまう)けれど、(一緒に盛り上がってはだめだ。)戻ってくるまで辛抱強く叩き続けなければいけない。」

これは私の亡き友人であり、シャーマンであるガーナのパーカッショニスト、アジャ・アディが教えてくれたメッセージですが、初めて聞いた時は、私自身が人を踊らせるほどのリズムを叩き出せなかったし、若さゆえに自己燃焼に喜びを感じていました。

太鼓は祭り。力強く、日本男児ここにあり。そして、ドヤ顔(笑)

こういったイメージは確かに保証された価値ではあります。自己燃焼系パフォーマンスは観ているお客さんが同調できれば良いのですが、太鼓の(音の)豊かさと音楽的な可能性を知れば知るほど、その狭義な解釈ではあかんなと思っていました。

もうこの迫力はどうよ!?まともにいったら足元を救われますよ💦

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ちなみにこれはドヤ顔ではありません。ドヤ顔はカメラ目線が基本(爆)チケット絶賛発売中!

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私はアフリカから太鼓におけるパワーの質を教えてもらったように思います。パワーはしなやかさであり、しなやかでないとパワーは生まれてこないと思っています。

W杯を観ても海外のプレーヤーのボールタッチが柔らかいこと。足元にスポッとボールが収まりますよね。あれは、足首を柔らかくしていないと衝撃を吸収できないと思う。専門じゃないけど・・・。

数年前におしゃれに入居者募集していたミラノの高層マンション。あっという間にモッサリしとる。これもある意味、価値が保証されていなかった!?(笑)

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バリ島からのメッセージ  22世紀に残る音

また、ひとりの偉大なアーティストが亡くなられました。

スウェントラさん。

インドネシア・バリ島でジェゴグという巨大な竹で作られたアンサンブル、スアルアグン(Suar Agung)の創始者。その重低音から醸し出されるリズムのうねりを体感された方も多いかと思います。

スウェントラさんとは、1980年代から間隔が空きながらも何度か共演させていただきました。

ヨーロッパ・ツアーをご一緒した時は小編成でしたが、「レオさん、僕らはお米を食べないとパワーが出ない」と、本当に寂しそうに訴えるスウェントラさんやメンバーに応えねばと、スーパーにお米を買いに行き、劇場のキッチンをお借りしてご飯を炊いてあげました。

その甲斐あってか、その晩の演奏はあまりに凄くて、プロデューサーが「なにかスピリチュアルなおこないをしたのか!?」とビビッていたのを覚えています。

何のことはない、お米を食べただけだよと伝えましたが、まだまだ、アジアの音楽が物珍しい時代に白い米で神がかり的な演奏をする彼らをヨーロッパの人には理解できなかったと思います。

アジャ・アディ(ガーナ)、ドゥドゥ・ンジャエローズ(セネガル)、ミルトン・カルドーナ(プエルトリコ)、フェラ・クティ(ナイジェリア)、スウェントラさん(バリ島)、そして、衛藤公雄(父・筝曲家)。

僕に本物の音楽の素晴らしさ、豊かさを教えてくれた偉大なアーティストたち。

みなさん星になってしまいましたが、旅をし、共演をし、ご飯を食べ、彼らから受け取ったメッセージはあまりに大きいのです。

例え、自分がネガティヴな状況でも「自分の音楽を信じなさい」という鍵だけはなくさないようにしたいです。どこの扉が開くのか分からないし、開けても誰も、何もないかもしれないけれど。

先人が切り開いてきた道は、もっともっと偏見と差別の中で切り拓かれてきたはず。

来週、5月16日にスウェントラさんの葬儀が行われるとのことです。

まさにその日から16年ぶりにステファン・ケントを招聘してライブが始まります。なので、16日の南青山マンダラは僕の大太鼓で奉納演奏から始めようと思います。

かわいい後輩が「託されちゃいましたね」と言ってくれたけれど、タイミングというものは確かに感じます。

3年前の夏、19年ぶりに佐渡のフェスティバルで鼓童とスウェントラさん率いるスアルアグンと共演する前夜、ドゥドゥ・ンジャエローズさんの訃報が入りました。

演出を担当していた僕は再会を祝う舞を小島千絵子さんに託しましたが、同時にドゥドゥへの奉納の舞になりました。

来週からのブレンドラムス・ツアー。これまでになくスピリチュアルで大切な時間を過ごすことになります。

スウェントラさん、ありがとうございました。

合掌

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祭り体験がないゆえに(4)  祭り体験がないゆえに

日本もそうですが、村や街も成長、もしくは退廃していきます。なので、私が体験したアフリカの村や街の原風景がすでになくなってしまったとしても想像できます。

再び機会があって、アフリカを訪れた時に素晴らしい出会いや体験があるかもしれませんが、ありのままの自然やその当時のままを期待するのは、私のような旅人の勝手だと思っています。

実は、1991年に初めて訪れたアフリカ・ツアーでは写真家が同行しましたが、撮られた写真をまともに見たことがないのです。

アフリカで体験したことが自分の表現や生きて行く糧となっている今、人の記憶は都合よく刷新されるものとは言え、お気に入りに保存しておく今日的な消化では単に凄い思い出にしかならなかったと思います。

ある意味、アフリカ体験を蘇らせてくれた54体の木像たち(花道家・上野雄次作)

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残るものと儚く消えていくもの。

昨年の暮れから膨らましているイメージですが、経済の下で急速に自然界の生態系が破壊されていくアフリカ大陸。それこそ儚く消えてしまったら、人類はおしまい。

「祭り体験がないゆえに」と始めたブログですが、アフリカ体験が自然と人間の営みを気づかせてくれました。

良い意味で地域性や慣習に囚われることのない、私なりの祝祭を創造していくことができたらと思う今日この頃。と言うか、太鼓を始めてからずっとそこにフォーカスしてるやん(笑)

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