2006/1/23

映画「心中エレジー」  MOVIE


予告編を見たときからずっと観たいと思っていた
「心中エレジー」をDVDで借りてきました。

借りてきてなんですが、
これ、改めて買おうかと、悩んでいます。

「フリック」以来、久しぶりに琴線に来ました。

ひっそりと心がひりひりする映画です。



不動産屋に勤める溝口京子。
ヤクザが顧客の弁護士事務所に勤める田中万代。
万代の妻で地方公務員の田中麻美。
オーガニックレストランを開くため家庭菜園に精を出す京子の夫、溝口勉。

主な登場人物はこの4人だけ。
同じ出来事、違う出来事をそれぞれの視点から
カメラは捉えています。

ここは自分の場所ではないと漠然と思いながら
生きることも死ぬこともできず
ただぼうふらのように漂いながら生きている京子と万代。

彼らが何をやっても死ねないのは、
彼らは単に現状から逃げだしたいだけで
本当に死ぬ気がないからでしょう。

自分の生き方を正しいと信じて疑わず
それゆえ自分中心でしかものを考えられなくなっている麻美。

彼女が京子を陥れようとする行為は、悪意を充分に含んでいながら
彼女とっては、「悪」ではなく
自分が正しいがゆえの「裁き」に過ぎません。

同僚に渡したミントのキャンディー一つにとっても
家を手放すことになった言い訳にしても
彼女には常に唯我独尊です。

やさしさがゆえに、そのやさしさをもてあまし、
吐け口を見出せない勉。

彼の優しさは、そのまま彼の弱さに通じます。

何もかも自分の内に秘めて
事を荒立てないようにするあまり、どこかで歪みが生じ
遂には爆発してしまうのは、彼に限ったことではないように思われます。

京子と万代の不倫関係に関して
誰一人、そのことについて深く語ろうとはしません。
みんな、自分が傷つくのを恐れるかのように
事態に直面しようとはしません。

私もこの映画について充分理解しているわけではありませんが、
感覚的に判る人(世代)と
全く理解不能な人(世代)とに分かれそうな映画でした。

この映画、映像の色彩もそうですが、
音楽も素晴らしく良いです。

今週末から、この映画を撮った亀井亨監督の最新作
「楽園 流されて」が東京のアップリンクで公開されるそうです。
主演は、街田しおんさんと榊英雄さんということで
こちらも気になります。

もちろん、富山では上映されることもないと思いますので、
しばらくはビデオリリース待ちになります。

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2007/3/21  22:09

投稿者:あゆか

河本真歩さま

コメントありがとうございます。
結局「心中エレジー」購入しませんでした。
でも、好きな映画です。
テーマがテーマなのに空気が穏やかで。

2007/3/18  23:58

投稿者:河本真歩

レンタルで見ました。
言い得て妙とはこのことでは・?と思った映画でした。

中心のテーマはやはり「心中」ですが、その裏に「生」を感じずにいられません。

監督もインタビューでおっしゃっていた通り、「引っかかる」物が誰しもあるはずだと思います。

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