2016/3/8

勇気ある行動の結末が、「悲劇」でいいハズがないだろう?  MOVIE

本日の映画は
TOHOシネマズ試写会に当選した
「僕だけがいない街」

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です。

昨年の初頭、TOHOシネマズ内試写会応募受付が
「応募は1人1回限り。複数応募の際は無効」
と世知辛いことになってから
1年以上当選したことがなかったため
応募したことすら忘れていました。

そんなたなぼた当選でしたので
今回の映画は正真正銘掛け値なし

「主演:藤原竜也」

以外の前情報なしの状態で見てきました。

公開直前ですので簡単にだけストーリーを紹介しますと、

舞台は2006年の東京。
デビューはしたもののなかずとばずの漫画家、
藤沼悟(藤原竜也)には

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映画ですが、藤原竜也がクズ役ではありません。

身近に事件を感じるとその事件の直前に戻り
未然に防ぐまで何度も同じ時間に戻ってしまう
「再上映(リバイバル)」という能力があり
北海道から母が上京してきたのをきっかけに
リバイバル能力を駆使し
母親のため、かつてのクラスメイトのため
18年前に解決済みと思われていた
女子連続誘拐殺人事件の真犯人を捜すことになります。

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18年前にリバイバルして事件を未然に防ぐため奔走します。

原作は、「ヤングエース」に掲載中の三部けいの漫画で
本作が劇場公開されるこの3月を以て最終回を迎えました。

映画化と併せて
今年1月からテレビアニメも始まっています。

…と云った作品を巡る諸事情も
試写会終了後帰宅してから
ネット検索で知ったと云う有様です。

なんと、映画のクランクアップ時には
原作はまだ連載中だったのです。

以上のことから
「最後はいったいどうなるのか?」
が、原作ファンにとって最も気になるところと考えられます。

タイムスリップに謎解きと
なかなか大風呂敷を広げたストーリーなので
どう畳むのかが、映画化最大の課題とも云えます。

そういう意味では


その期待、大きく裏切られるよ!

と云うしかありません。

後に発表された原作の最終回とは180度違う結末を迎えます。

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だからと云って完結もしていない漫画を実写映画化しても良いわけない。

一瞬、これは現実ではなく悪い夢を見ているのだ、ハハハハ
と思ったくらいです。

原作は既刊で単行本7巻もありますから
これを2時間足らずの映画としてまとめるには
いろいろ削ったり
設定に修正を施さなくてはならないのは判ります。

そのうえ、原作は終了していないのですから
映画の脚本家、後藤法子さんも
さぞかし苦労なさったと思います。

全てが悪いわけではありません。

監督は
TBS日曜ドラマ
「JIN−仁−」
「とんび」
「天皇の料理番」
の演出を手掛けた平川雄一朗監督ですから
そりゃもう丁寧に作りこんでいます(、前半は)。

まあ、今故意に平川雄一朗演出作品から
代表作「ROOKIES」を取り除きましたけど…。

キャストの方も
舞台に映画に引っ張りダコの実力派俳優藤原竜也、
もういい加減に見飽きたくらい
ドラマにCMに映画に顔を出している有村架純、
子役に朝の連続テレビ小説「あさ」で人気急上昇中の鈴木梨央
と、一見客寄せパンダのようにも見えますが、
なかなか手堅い布陣と云えましょう。

唯一、残念なのは連続誘拐殺人事件の犯人が
配役のせいで登場した途端、
「あ、この人が真犯人ね。」
と、判ってしまうことぐらいです。
(原作イメージとは違いますが、石田ゆりこも良かったです。
でもまさか、こんな大きなこの母親になるとは…。)

一見、うだつのあがらない漫画家の話かと思いきや
いきなりSFにシフトする導入部も面白いですし、
ロケセットも含め、原作の世界観に忠実に
懇切丁寧に描かれていると思いましたが、
それもこれも終盤近くまでのこと。

小学生にリバイバルした主人公が
真犯人の罠にかかり殺されかけてからの展開が
この時点では原作をまったく読んでいなかった私が
素人目で見ても、かなり強引と云うか、
本来そこにあったはずのストーリーを
上映時間の都合上バッサリ切り捨てたようにしか
見えないのです。

以降、衝撃のラストまでの全てのシーンが
あまりに雑に作られており
これはもう完結していない原作に見切りをつけた
映画製作陣が完全に仕事を放棄してしまった
のではないかと思うほど。

そのままでは到底納まりがつきません。

シネコンから帰ってネットを浚りまくって
原作でのストーリーを検索しました。

その所要時間、3時間。

思った通り、原作における第31話以降
主人公を待ち受ける18年間の物語が
この映画ではごっそり削られていたのです。

確かに32話からの最終回までの過程を
原作に沿って丁寧に描けば
上映時間2時間で済むとは思えません。

だからと云ってあれはないわぁ。

映画独自のラストの酷さもいわずもがな
いろいろ用意されていた伏線も
(例:「東京へは電車1本で行ける」)
回収しないままになってしまったじゃないですか。

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リバイバルで18年前の過去を変えたことで主人公の眼鏡も消えます。
視力が良くなった理由は原作を読むと判ります。


原作の最終回のある重要なシーンが
映画の中にも盛り込まれていることから
原作がどういうラストを迎えるか判った上で
あの結末に持っていったのかもしれませんが、
原作の最終回と比較することでさらに
瀬々敬久監督作品「アントキノイノチ」(2011)鑑賞後ぐらいの
台無し感に打ちのめされました。

映画の後に原作に手を出すような人間が
何を言うかと思われるでしょうが、
映画に描かれなかったこの空白の時間こそが
原作における「僕だけがいない街」だったのだと
思われるだけに本当に酷い結末です。

あのラストシーンを見ながら
隣の座席の男性が男泣きしていたのは、
たぶん気のせいでしょう。

まあ、確かに泣かせる演出だとは思いましたが…
泣くかね?

勿論、他に気になるところがないわけではありません。

でも、やはりこの取ってつけたような結末を持ってくるくらいなら
映画にするのは原作終了後まで待ってほしかったです。
2時間で収まらないと云うのであれば
ここは腹をくくって今流行の前後篇で公開しましょうよ。

主人公が何故「リバイバル」できるのか、
18年前の事件に関わる前は、
事件や事故が起こる前に違和感を感じることで
未然に防げていたものが
何故、殺人事件が起こった後で
リバイバルしたのか?
など謎が謎のままになっていると云う
ツッコみどころはあるもの
それは原作も同じようなのでなんとか目を瞑ることができます。

でも、あれはないわ。

エンドロールを呆然を見続ける私の脳内では
CHAGE and ASKAの
「YAH YAH YAH」が、ヘビーローテーションしていましたもの。


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今から一緒に これから一緒に殴りに行こうか(あゆか心のうた)

しかし、どう裏切られるかは
映画を観ないことには判りません。
ということで、
映画「僕だけがいない街」の結末を知りたい人は
3月19日最寄りのシネコンへレッツゴー!です。

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