2016/3/11

あとがないんじゃ…、あとが…  MOVIE

本日の映画は
封切られた当時、映画館を出るや否や
肩で風切る観客が後を絶たなかった
という伝説をもつ日本生んだヤクザ映画の金字塔

「仁義なき戦い」

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です。

こんな超が付くほど有名な日本映画(*)ですが、
私、今回始めて見ます。

こんなこと云うと、映画ファンの方々は
「え〜っ!映画好きとか自称しているくせに見たことないの?」
と、呆れられてしまうかもしれませんが、
映画歴延べざっと20年
毎週のように新作映画が公開され
劇場未公開DVDがリリースされているなか
そんなにいろいろ見られるか!
見れませんよ。
ここ10年くらいに公開された映画をこなしていくので
いっぱいいっぱいですよ。

同世代で子供の頃から映画を観ているような方は、
このような名作「見ていて当然」かもしれませんが、
「映画好き」がみんながみんなそうとは限りません。

例えば、
TSUTAYAが選んだ名作映画100本
恥ずかしながら100本中53本しか見ていません。

ということで、そんな私がこの年になってようやく
「仁義なき戦い」に手を出したところで
何ら不思議ではないのです。

公開から今年でなんと43年。

「封切られた当時、私の周りのワル仲間は皆、ハマり、
広島弁で映画のセリフを真似したもんですよ。」
と語り継がれている逸話が本当であれば、
見終わった頃には、
やはりこの生粋のきときと富山弁も
広島弁と化しているのでしょうか?



…なあんて多少は期待して見たのですが、
そんなことはありませんでした。

長年培ったトンガ王国富山の
「〜しとんが。」は
「じゃけえ。」に駆逐されるほど柔ではなかったようです。

そんなことよりも、主人公である広能昌三(菅原文太)が
やくざ界で頭角を現していく映画かと思ったら
大した群像劇であったため
名前と顔、属する組と関係性を覚えるだけでも
頭がパニックです。

ストーリーをざっくり紹介しますと、

敗戦直後の広島県呉市の闇市。

駅前で刀を振り回している旅の男に襲われた友人に
土建屋の山守組に知らせるよう頼まれた広能昌三は、

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戦後まもなくで人の命がよほど廉いのか簡単に人殺しを引きうける主人公。

山守組の組員たちと共に現場に駆けつけ
ビビる彼らに代わってその暴漢を射殺します。

ここで流れるのがあの有名なテーマ曲

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チャララ〜〜チャララ〜〜♪

その後、収監された刑務所で偶然知り合った
土居組若衆頭の若杉寛(梅宮辰夫)と
義兄弟となった広能は、

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お互いの血を啜って義兄弟の契りを交わします。BL界に任侠ものが多いのも納得。

保釈後、
若杉からの紹介で山守義雄(金子信雄)と盃を交わし
正式に山守組組員となります。

しかし、市議選を巡って
土居組と山守組は敵対するようになり
若杉の後押しもあり
広能は土居組組長暗殺の暗殺に成功。
またやも逮捕され刑務所に服役します。

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組長をはじめ他の組員がビビるので結局殺しに行くのは広能の役目に…。
おどりゃーえぇ加減にせぇよ。


ということでしばらくの間広能はスクリーンから姿を消します。

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といっても若杉とは逢瀬を重ねてはいるようですが…。

その間に大組織となった山守組内で
若衆頭の坂井鉄也(松方弘樹)一派と
幹部の新開宇市(三上真一郎)一派との
内部抗争が勃発。

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当時松方弘樹も梅宮辰夫もつやつやたまご肌でした。

結果、新開が坂井の手の者に駅構内で殺され
この件は片が付いたかと思ったら
今度は山守組長と坂井の間がこじれて
たまたま講和条約の恩赦で仮釈放され戻ってきた広能は
2人の間で板挟みとなってしまいます。

義理と人情を秤にかけりゃ義理が重たい男の世界。

しかし、この映画が「仁義なき戦い」である以上
任侠的なハッピーエンドは用意されていません。


それもこれも彼らが担いだ神輿が張りぼてだったから。

広能をはじめ坂井や若杉が世話になる
山守義雄と云う組長が
金勘定が得意なだけの吝嗇で臆病で狡猾な
使えない土建屋のおっちゃんだったのです。

たとえるなら耐震工事を頼まれていながら
予算を浮かせて柱に5、6本抜いて
その分をポッケないないにしてしまうような
ヤクザの組長。

こういう人の下についても部下は苦労するばかりです。

その山守を金子信雄が嬉々として演じております。
作中最も人間味あふれる人物ですので演じ甲斐もあるのでしょう。

といっても私の記憶にある金子信雄は
「金子信雄の楽しい夕食」の金子信雄ですので

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ちじゅる〜(*2)

最初にDVDの画面に登場したときは
「これ、本当に金子信雄?」
と、わが目を疑いました。

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え?誰これ?

しかし、ご安心召され
喋りだしたら、まぎれもなく金子信雄でした。

この一気に威厳が消え失せてしまうこの声は
確かに私の知っている金子信雄です。

そりゃこんな声の組長さんに従っているようじゃ
いくら屈強なやくざのお兄さんたちも
湯水のように命を落とすことになりますわ
という気分にさせてくれます。

というわけで後半は人がゴミのように死にまくります。

そのためにこの映画を撮っていると云っても良いくらい
組員がばたばたお亡くなりになっていきます。

若衆でありながら山守組を裏切って土居組についた
神原精一(川地民夫)が
仁義を重んじる若杉に撃たれたのを皮切りに

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チャララ〜〜チャララ〜〜♪

神原を射殺した若杉もまた
将来を誓い合った広能の仮釈放を待たずして
逃亡中の隠れ家を警察に踏み込まれ射殺されます。

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チャララ〜〜チャララ〜〜♪

その後、朝鮮戦争が勃発すると
ヒロポンの密売によって山守組は分裂の危機に瀕し
山守組若衆の新開が面倒を見ている
ヒロポン密売グループのリーダー、有田俊雄(渡瀬恒彦)から
坂井が押収したヒロポンを
よりによって組長である山守が横流してしてたことが発覚し、
一気に内部抗争が勃発。

手始めに山守の策略によって
愚連隊上田組組長から山守組舎弟となっていた
上田透(伊吹吾郎)が土居組の残党に殺され

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チャララ〜〜チャララ〜〜♪

その知らせを受けた坂井は新開一派を一掃。

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チャララ〜〜チャララ〜〜♪

ついでに上田を殺した土居組の残党も始末し

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チャララ〜〜チャララ〜〜♪

検問を突破し、事故を起こして逮捕された有田のことは
いったん脇に置いておいて

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死んではいませんが、お約束でチャララ〜〜チャララ〜〜♪

内部抗争の元凶である新開も坂井の手下が亡き者に。

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チャララ〜〜チャララ〜〜♪

調子に乗った坂井はその後、
組長である山守に造反の意を示し
目の上のたんこぶである
山守組若衆の矢野修司(曽根晴美)を射殺。

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チャララ〜〜チャララ〜〜♪

その坂井も山守の恨みを買って命を落とします。

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チャララ〜〜チャララ〜〜♪


…ってそのたびに「チャララ〜〜チャララ〜〜♪」って
煩せえよ!!

人がお亡くなりになるたびにお約束として流れる
「仁義なき戦い」のテーマ曲。
これはもはや

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と、笑いをこらえるのに必死でしたが、
こんなことを云うと広能さんに

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「弾はまだ残っとるがよう。」


と云われそうなので上の画像はいったん頭から払拭しておきます。

とまあ、
なんかもういろいろ台無しな感想となってしまいました。

公開当時にリアルタイムで見ていないと
こんな惨事になりかねませんので
いつまでも色褪せない映画って怖いですよね。

この時強面だった梅宮辰夫も松方弘樹も
今や芸能界の釣り好き名人でしかなく
40年と云う歳月をひしひしと感じずにはいられません。

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このプリケツが本作唯一にして最大のサービスシーンです。

それにしても広能さんは底抜けに人が良すぎますね。

チャララ〜〜チャララ〜〜♪


(*)
キネマ旬報が平成21年に実施した
<日本映画史上ベストテン>
「オールタイム・ベスト映画遺産200 (日本映画編)」
歴代第5位。

(*2)
アシスタントを務めた東ちづるのこと。

【追記】
それにしても映画がはじまって早々に
人々が賑わう街中で
白昼堂々と人目も憚らずか弱い日本人女性を襲う
数名のアメリカ兵という描写には驚かされます。



1



2016/3/30  23:13

投稿者:あゆか

kaoriさま

有名な作品でもこう新作が次々公開されるとひと昔前の映画はなかなか見ることができませんね。
「仁義なき戦い」も今回菅原文太主演以外の情報を入れず見たのですが、まさか人が死ぬたびにあのテーマ曲が流れるとは思ってもいなかったのでかなり面喰いました。
さすがに第2作目からはこれはなくなったようです。

今だとこういう終戦直後のアメリカ兵の描写はされないかもしれません。
警官でさえ手を拱いているアメリカ兵の横暴を力ずくで止めるような血気盛んな若者たちがやくざの道に入っていく皮肉がこの映画の導入部となっています。

「人間の証明」やこの作品が交際された昭和だからできるきわどい描写かもしれませんが、こういう辛く苦しい過去を経て今の日本があるのを忘れてはいけないとしみじみ思いました。


2016/3/29  23:09

投稿者:kaori

あゆかさん、ご無沙汰しております。
お恥ずかしながら、わたしも見ておりません。
ようするに「チャララ〜〜チャララ〜〜♪」って言いたいだけの映画なんですか???(違うか)

>それにしても映画がはじまって早々に
>人々が賑わう街中で
>白昼堂々と人目も憚らずか弱い日本人女性を襲う
>数名のアメリカ兵という描写には驚かされます。

人間の証明でも、こんなシーンありましたよね?
アメリカ兵に襲われた女性を助けた男性がリンチされるっていうような。
戦後ってそんな状況なんですかね。
怖っ!


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