2016/2/9

家族はつらいよ 英国篇  MOVIE

本日の映画は
DVDパッケージの裏を見たところ
どういう繋がりがあるか判りませんが、
なんかベネディクト・カンバーバッチが
えらく褒めていた(*)ので
じゃあ間違いないだろうと思って借りてきた
「家族の波紋」

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です。

2010年にイギリスで制作された映画ですが、
その翌年の2011年に公開され
ファミリー層や男性客の来場が予想された
アメコミ映画「マイティ・ソー」において
想定外に映画女子の心をがっちりつかんだ
トム・ヒドルストンの人気に便乗して
まずはWOWOWが「ジャパン・プレミア」枠で放送し
それだけでは済まされるわけもなく
今回めでたくDVDがリリースされました。

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英国男優総選挙2015第1位。実在する俳優ですが、ここ日本では二次元の住人。

と、云っても旧作に落ちてからレンタルしております。
ですから、今さら何エラそうなこと書いてんの?
と云う話ですが、
まずは本作のストーリーを。






舞台はイギリスの南西部のコーンウォール半島の沖合いに
位置するシリー諸島。

まもなくエイズ関連のボランティア活動のため
貧困、飢餓、 病気、紛争に苦しむアフリカに旅立つ
エドワード(トム・ヒドルストン)。

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トム・ヒドルストンは貴族の家系だそうです。本作でも育ちの良さが滲み出ている。

良家の子息として
これまで何不自由ない生活を送っていたエドワードの
決断に家族は少なからず動揺します。

そりゃそうですよね。
ここまで大きく育てた息子がいきなり
遠く離れた途上国で11か月間現地ボランティアですよ。

でも、エドワードがしようとしていることは
善意の社会貢献だけに
面と向かって反対するわけにもいきません。

息子の意思を受け入れた母親の
パトリシア(ケイト・フェイ)は
シリー諸島にある別荘に家族を呼び寄せ
息子が異国へと旅立つまでの時間を
一緒に過ごそうと計画します。

母親の招待に応えエドワードの姉である
シンシア(リディア・レオナード)は
早々に島を訪れ、母と共に弟を温かく迎えますが、
エドワードのアフリカ行きに反対する
父親のウィルだけが姿を現しません。

父親不在のまま
料理人として雇ったローズ(リディア・レオナード)と
友人である絵描きの
クリストファー(クリストファー・ベイカー)を交え
短い休暇を過ごす一家。

しかし、別れの日が近づくにつれ
お互い心に抱えた不満や不安が表面化されて…。


というお話です。

映画が始まって間もなく合流する一家。

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この映画は終始こんな「イギリス」って感じのお色合いで進みます。

行き来にヘリコプターを使うような土地に
別荘を持っており
(シリー諸島への行き方は
他にスカイバスとフェリーがあります。)
1週間の滞在中、臨時の料理人を雇えることからも
この家族かなり裕福なようです。

ヘリコプターなんておそらく一生乗ることもないし
別荘なんてどんな人が買うのかも分からない私にとっては
なんだかもう別世界。

ヘリの発着場から別荘までの道のりを
先に到着していた母と姉は自転車で
就いたばかりの弟は軽トラックの荷台に乗って
向うのですが、
この車がまたブリティッシュで
瞬く間にこの映画に心鷲掴みされてしまいました、私。

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これ乗りたい。

そして、別荘での短い生活。
適度に使い込まれ歴史を感じるものの
清潔感漂う建物です。

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ここ住みたい。周りには何もなく移動手段は徒歩か自転車。

憧れのイギリスライフがここにありますよ!

ただし、別荘の内装はやや小さめに作られているのか
187cmもあるトム・ヒドルストンには
ちょっと使い勝手が悪い感じ。

ドアをくぐる際にはぶつけないよう
いちいち頭をひっこめなければなりません。

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到着早々ドアの上枠で頭をぶつけます。これに懲りて以降は一遍もぶつけません。

建物の作りにあわせ身体を縮めなくてはならないこの感じは
身の丈にあった人生を歩んでいる母親や姉とは違い、
将来の指針がぶれまくっており
家族に対してもどこか一歩引いたところがある
エドワードの姿をそのまま表しているように見えます。

でも、まあ、家族に愛されて育った下の男の子って
こんな感じかな?という気がしないでもありません。

1週間の休暇の間
クリストファーから絵の描き方を習ったり
野外でみんなで食事をしたりして
ゆったりとした時間を過ごす家族。

家族内に生じた問題に踏む込む事を躊躇しまい
時間だけがむなしく過ぎていきます。

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楽しいはずの時間もずっとこんな寒々とした感じです。

内心は家族への相談もなく勝手にアフリカ行きを決めた
エドワードに苛立っていたり
電話しかかけてこず一向に姿を見せない父親に対し
不満を溜めこんだりと一発触発状態。

事の発端であるエドワードといえば
母や姉には腫れ物に触るような距離でしか接しない一方で
違う環境で育ってきたローズに興味津々。

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一見草食系に見えて中身は肉食。ロールキャベツ系男子だったエドワード。

ローズと食卓を囲みたいなどと云いだして
雇用者として使用人との間に一線を引いている
母親と姉を驚かせます。

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そういう話を本人がドアの開いた隣の部屋にいる状態で話すところも凄いです。

そんな発言を家族の前でしておきながら
付き合っている彼女は別にいて
本来は別荘にも連れてくるつもりだった
エドワード。

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隣のキッチンにローズがいるところで恋人の話をしてしまうあたりの神経も…。

勝手にアフリカ行きを決めたことで
恋人のクロエとの関係も相当拗れているのに
あまり深く考えていないようです。

11ヶ月なんて大した時間じゃないだろ?
だって僕たち1年半も付き合ってるんだよ?
と軽く考えています。

おいおい。

このエドワードのいいところのお坊ちゃんらしい
のほほんとしたところが
姉のシンシアにとって愛おしかったり癇に障ったりするようで
同じ一姫二太郎の私としましては
とても共感を覚えるところです。

やがてシンシアの鬱屈していた怒りは
ローズとクリストファーを交えた
レストランでの外食の際に小さな爆破を起こします。

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このレストランも他に客が誰もいなくて寒々しいのです。

出されたホロホロ鳥の料理が生焼けだったことで
店にクレームを捲し立てるシンシア。
本当に怒っているのはシェフに対してではなく家族です。
その姉の怒りに対処できず一人席を立ち隠れて涙ぐむ弟。

周囲に気づかい過ぎて自分の感情を抑え込んでしまうのは
エドワードの良いところでもあり悪いところでもあり。

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これは姉としていやでも心配になるわ、弟のこと。

これだから育ちの良い子は…。

思いをぶちまけた姉は姉で眠れないまま夜泣きぬれて
翌朝心配した弟に起こされるし。

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姉と弟という距離感のもどかしさ。

その後も本音を溢してしまう姉と
そんな姉を黙っていなすしかない弟の仲は
何度も決裂の危機を迎えるのですが、
最終的には弟が折れて元に戻ります。

ていうか弟の仲直りの仕方が
いちいちかわいすぎて血吐くわ。

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ん?パペット?

まずはアナグマのパペットを通して謝罪し
姉の機嫌が判ったところで
ドアの隙間から半分だけ顔を出してみせるこの高等技術!

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ぎゃあああああ。こんな弟どこに行ったら売ってますか?

ここに天使が!天使がいます!

エドワードのあざと可愛いは
他にもこんなところに発揮されています。

それが萌え袖!

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何だこの袖口。20cm以上ない?

流石「二次元の住人」だけあって
萌えシチュエーションをきっちり抑えています。

そりゃあ劇場公開すっ飛ばしてもDVDリリースされるわ。

ようやく姉弟が仲直りできたと思ったら
今度は母親がヒステリー発散中です。

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電話越しに父を糾弾する母の罵声を聞きながら食事をとる姉と弟。

あ〜、判るわ、この家族ならではのいたたまれない感じ。

母と息子
母と娘
姉と弟
と云う家族観の距離感もそうですが、
他人との距離感も絶妙です、この映画。

家族だけだとギスギスとなりがちなところを
親しいとは云え他人であるクリストファーの存在が
父親の不在を上手くカバーし癒していくのがいいです。

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これが実の父親からの言葉だとここまで素直に受け止められるかとどうか。

この家族とは住む世界が違えども
家族構成(父、母、姉娘、弟息子)が同じだからでしょうが、
かなり共感するところの多い映画でした。

まちがってもキャビアを「シンプル」な食事とは云いませんけどね。



(*)
ベネディクト・カンバーバッチはトム・ヒドルストンと共演した
「戦火の馬」(2011年)のプロモーション取材時に
「『家族の波紋』は素晴らしい映画だよね」
と語っていたそうで、この時の発言が
この映画最大の宣伝文句として使われています。
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