2016/1/26

考えたら人生ってオッさんになってからの方が長いんじゃねーか!恐っ  MOVIE

今から29年と3か月前
1つの刑事ドラマが産声を上げました。

タイトルは「あぶない刑事」。

日テレ系日曜21時台最後のドラマ枠を
飾ることとなったその作品は、
放送終了1年後「もっとあぶない刑事」と名前を変え
金曜20時台と放送時間も変えて
お茶の間に戻ってきました。

当時の人気を鑑みれば当然の続編決定と云えましょう。

以後、映画化、テレビスペシャル化、(そしてそれに伴う殉職)
が繰り返され、30周年も迎える今年、
講談社から刊行された「あぶない刑事」の
DVDマガジンが累計で120万部を売り上げたことに
気を良くした日テレの粋な計らいで
11年ぶりに新作映画が公開されました。

そう、本日の映画
「さらば あぶない刑事」

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オマタセ、ベイベー。イッツ・ショータイム。

です。

日テレ系地方局の招待試写会で一足先に見てきました。

横浜・港警察署捜査課の
名物コンビ、
ダンディ鷹山、タカこと鷹山敏樹(舘ひろし)と
セクシー大下、ユージこと大下勇次(柴田恭兵)の
破天荒な活躍を描いた本シリーズもこれで見納め。
(と宣伝では仰っています。ほんとかな?)

テレビドラマ放送開始時には
30歳と云う設定だった
タカ(1956年12月15日生まれ)、
ユージ(生誕日不明、たぶんタカと同期)も還暦を迎え
4日後にはともに定年退職と相成りました。
(警察官の定年は60歳です。)

刑事人生最後の5日間。
無事乗り切って退職の日を迎えれば
2000万円の退職金と
月20ん万円の年金生活が待っています。


ということで
シリーズ最新作且つ最終作の本作の感想ですが、


正直みぞおちが痛いです。

見終わった後、
ボディーブローのように鈍い痛みがじわじわ効いてきます。

約30年間同キャストで通したがゆえに

舘ひろしは現在65歳
柴田恭兵一つ下で64歳
メインヒロインの真山薫役の浅野温子54歳
永遠の後輩キャラ町田透役の仲村トオル50歳
永遠のお茶くみ山路瞳役長谷部香苗50歳
さらに
主人公たちを常に暖かく見守っていた
松村優子元少年課課長役の木の実ナナに至っては69歳。

つまり、本作は
主要キャストの平均年齢還暦越えの
刑事アクション映画なのです。

結婚もせず、出世もせず定年退職を迎えてしまった
タカとユージ。
それなのにやっていることと云えば
30年前と何一つ変わらず。

平成も28年になっても自己紹介では
「ダンディー鷹山」
「セクシー大下」と堂々と名乗っております。

それは度重なる映画化を経て
キャラクターがすっかり崩壊してしまった
カオル(初登場時26歳と云う設定なので55歳)も同じこと。

今回も
金髪ウィッグ

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これでまだ地味な方。

金襴緞子から

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バブル期以前の女性にとってはいくつになっても寿退社は憧れなのです。

きゃりーぱみゅぱみゅのコスプレとやりたい放題。

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なんかもういたたまれない。

見た目だけでなく頭の中身も
「クイっクイっ!」
なんて擬音を口で云っちゃうあたりが
10年前(前作)と全然変わっていません。

華麗なタップもユージ走りもまだまだ健在な大下さんも

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視聴者でも比較的真似のしやすいユージ走り。

大型バイクに乗りショットガンを撃ちまくるタカさんも

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真似できないタカのバイクテク。真似した吉川晃司は転倒し全治2か月に…。

なにひとつあの頃と変わっていません。



…容姿以外は。

還暦をとうに過ぎているんですもの
そりゃ、皴もできますし弛みもでます。
白髪だって生えています。

きついなあと思うのは
それなのに彼らの頭の中は30年前と変わらず
「青春真っ盛り」で
なんならこれから結婚して子作りに励むよ!!
と云う気合いが滲み出ているところです。

あれから30年、皆若かったのです。
今回のエンドロールで
テレビドラマ第1作から
映画「まだまだあぶない刑事」までの
ダイジェスト映像が流れるのを見たら
何もかもが当時と変わっていなくて吃驚しますけど
生身の人間を使ったシリーズ実写映画だけに
30年分きっちり時間だけは流れているのです。

それはこのシリーズを最終作まで見てきた私もです。

そう、見ているこちらも
「あぶない刑事」
「もっとあぶない刑事」
「またまたあぶない刑事」
「もっともあぶない刑事」
「あぶない刑事リターンズ」
「あぶない刑事フォーエヴァー」
「まだまだあぶない刑事」を通して
30年間一緒の時間を生きているわけなんです。

なのにタカさんも大下さんもカオルも
表面的な老化だけで中身は何一つ変わっちゃいないのです。

「大人になりきれない大人」を30年間
これまでもこれからもやり続けている3人組。

何なの、この人たち?
何時までショータイムなの?

しかし、これは他人事でありません。

私自身振り返ってみればこの30年
内面的には何も変わっていないことに気づかされるのです。
だからこそ余計に見ていて辛い!

この30年間何やってきたの、自分?!

30年分、年を経たキャスト陣を見て
自分もまた彼ら同様大人になりそこなったことを
確認させられる一連の作業。

ただし中身は変わっていなくとも
確実に社会的な「老後」は近づいてくるのです。

でも、私にはこの人たちみたいに2000万の退職金も
月20ん万の年金もないのです。
そもそもタカさんも大下さんもカオルも
「この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称等は架空であり、
実在のものとは関係ありません」ですよね?

これは効くわ。じわじわと。
現実がヒジョーにきびしい。

上手に大人へのシフトチェンジできた大人の観客はともかく
大人の階段を昇りそびれた大人は見ていて
心が痛いです。

一足先に定年退職した
ナカさん(ベンガル)、パパさん(山西道広)も
おそらくは退職金を基に
それぞれ屋台のラーメン屋、居酒屋おでん屋を
営んでおり現役バリバリ。

刑事こそ辞めていますが、気力体力もあの頃のまま。

平成の今の世60代なんてまだまだ働き盛りなんですよね。
でも、現役ではいられません。

このギャップ、どうしてくれよう。

意外と頭のなかは30年前変わらない
タカさんも大下さんもカオルも気持ちだけなら20代30代よ?

とは云うものの、
この痛みはいい年して独身ならでは
センチメンタルな感想と云えましょう。

wikipediaでの解説によりますと
「2016年時点で、同シリーズ同キャストによる
刑事モノ映画としては『ダイ・ハード』シリーズ6本を超え
世界新記録となる」そうですが、
その30年の間に
ジョン・マクレーン(ブルース・ウィリス)は
離婚を経験し、テロリストから娘を救いだし
CIAとなった息子と共闘しているのです。

立派なものじゃないですか。
あれほど型破りな刑事でも
夫となり父となり年齢なりの人生を歩んでいます。

これと比べると「あぶない刑事」メンバーの変わらなさに
全米が震撼です。

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エクスペンダブルズ(消耗品)?いえいえ現役バリバリです。

ああ、教えたい。
4回ぶっ続けで映画「あぶない刑事」を見た
28年前の私に教えたい、
彼らの定年退職を見届けるってことを。
でも、30年ぐらいでは人は変わらないってことを。

そんな私のような約30年
このシリーズを見続けてきた人には
意味なく火だるまになるエキストラ、
180度横転するカーアクション、
突然挿入される柴田恭兵「RUNNING SHOT」、
フォーマット通りのゲストヒロイン、実行犯、黒幕の末路
嬉しいオマージュやお約束が満載です。

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エンディングロールさえ変わっていません。

思い入れが深ければ深いほど楽しめる
最終作となっていることだけは(安)請け合います。

反面これだけの長寿シリーズですから
旧作を未見の方は予習が必要かどうか
心配されている方もおられると思います。

そのような方々は
東映のロゴから始まりアバンタイトルに続いて
主演「舘ひろし」「柴田恭兵」の名前の後
脚本と監督の名前が登場するオープニングクレジットに
昭和の匂いを感じていただきたいものです。
 
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昭和の匂いが漂う「荒磯に波」

昨今のCG映画、3D映画を見慣れた目には
新鮮に感じることでしょう。

まあ、試写会の方は
タカとユージとともに青春を歩んできた年齢の
ご夫婦連れが圧倒的に数を〆ておりましたが…。

ちなみに前作にあたる
まだまだあぶない刑事」は
トオルが捜査課長に出世したこと以外は
なかった
ことになっておりますので
あらかじめ予習する必要はありません。

30年間のご活躍を評し
「さらば」そして「ありがとう」。

それでは、1月30日の一般公開に向けて
IT’S SHOWTIME!



【余談】
神奈川県警本部長役で深町新三(小林稔侍)元課長も
普通に出ていて
「え?なんでこの人定年していないの?」
と思いましたが、
登場時54歳と年齢設定が決まっていた
近藤卓造課長役の中条静夫(当時60歳)と
違って深町さんは年齢が不詳なので
意外と実年齢より若い設定なのかもしれません。
県警本部長=警視監は普通の警官より
数年定年が長いらしいので
タカさんや大下さんより2,3歳上か
意外と若いのに老けて見えるだけなのかもしれません。
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