2015/12/5

狼は生きろ、豚は死ね  MOVIE

先日、紀里谷和明監督の「ラスト・ナイツ」を見にいた折
強烈な印象を残したのは、
復讐を恐れるあまり妄想に囚われ
愛玩していた狆を殺してしまう豆腐メンタルぶりから
本人の方がきゃんきゃん吠えまくる小型犬に見えてしまう
ギザ・モット大臣役の
ノルウェー出身俳優、アクセル・ヘニーでした。

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なにこのカッコいいヘアースタイルは!

家に帰ってから即行
フィルモグラフィーを確認したところ
無名の俳優と思いきや
日本未公開を含めてそこそこの数の出演映画があるではないですか。

ソフト化されている作品となりますと
「TSUTAYAだけ」が目につきますが、
この場合人気作しか扱っていないような
近くのTSUTAYAにも入荷されている可能性が高く、
さっそく借りに行ったところ
どういうわけか、1本は「貸し出し中」、
別の作品はブルーレイのみという有様でした。

TSUTAYAの公式サイトを使えば
返却予定日が判りますので
日を改めて再度、TSUTAYAに足を運んだところ
またしても「貸し出し中」。

そうかそうか、他の方々も
「ラスト・ナイツ」で目を付けたに違いありません。

でもなきゃ、このタイミングで
2週続けて貸し出し中なんてありえません。

ところが、マイミクの1人で
「ラスト・ナイツ」を初日に鑑賞した
Bigeast(東方神起ファンのことらしい)の友人によりますと
私には初めて目にする名前だった
アクセル・ヘニーと云う俳優、
韓国芸能ファンの間ではソ・ジソプ似として有名なんだとか。

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なるべく似て見える画像を択んだのですが…。

…俳優クラスタ女子のアンテナの広さ
侮るべからず。

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あ、こちらの方が似てるかも。

「貸し出し中」の真相は判らないものの
まるまる2週間待たされてようやく借りてきました。

本日の映画は
「ヘッドハンター」

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です。

そのストーリーですが、


驚いたことにwikipediaの方に
冒頭から結末まで全てネタバレされています。

そちらの方を読んでいただきますと
映画を見なくてもストーリーが分かるようになっており
私といたしましては
面倒なあらすじを書かずに済むので大変有難いのですが、
それでは書くことがなくなってしまうので
序盤だけ説明させていただきます。

タイトル通り
主人公のロジャー・ブラウン(アクセル・ヘニー)は
有能な職業紹介事業者(=ヘッドハンター)として
成功を収めていますが、それは表向きでのこと。

裏では、面接に託けて
巧みに相手の個人情報を聞き出し、
彼らが所有する美術品を盗み出しては
密売することで副収入を得ています。

かつて、ノルウェーの実業家がムンクの幻の「叫び」を
個人所有していたと云う報道
がありましたが、
流石、世界で最も豊かな国ノルウェー
ロジャーが仕事を紹介する相手も
キャリアを積んだエリートが多いため
裏の商売でもターゲットに困らないようです。

おかげさまで昼も夜も働きっぱなしのロジャー。

それもこれも愛してやまぬ知的でブロンド美人の妻
ダイアナ・ストローム(シヌーヴ・マコディ・ルンド)
のためです。

背が低く、自分に自信が持てないロジャーにとって

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数あるコンプレックスの中でも最大は身長。こればかりはどうしようもできません。

美しく誰からも好かれるダイアナをつなぎとめておく手段は
お金しかありません。

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そのためキスする時も妻の方が夫のうなじに手を添えることに…。これは切ない。

ダイアナの喜ぶ顔を見たいためだけに、
分不相応な時価3000万クローネの家に住み

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とにもかくにも妻の為なら惜しみなくお金をつぎ込みます。

彼女のために画廊をオープンさせます。

それでも、ダイアナに別の男が近づくたびに
いつか妻に捨てられるのではないかと
不安は募るばかり。

そのたびに高価なプレゼントを買ってしまい
いくら妻にお金を費やしてもきりがありません。

また、苦労して美術品を盗んでも

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絵画は裏からカッターで刳り抜き用意した偽物と入れ替えます。結構扱いが雑です。

仲介人に売り上げの50%、
警備会社に勤める相棒オヴェ(アイヴィン・サンデル)からも
20%の報酬を要求されるため
いつも懐はカツカツでそろそろ大きい仕事が欲しいところです。

そんな折、妻の画廊のオープンパーティの会場で
ペーテル・パウル・ルーベンスの
「メレアグロスとアタランテ、あるいはカリュドンの森」を
所有していると云うオランダの青年実業家
クラス・グリーヴ(ニコライ・コスター=ワルドー)
を紹介されたロジャー。

国内一流企業パスファインダーの重役の席を
餌にクラスに近づきそれとなく聞きだした個人情報を元に
即日ルーベンスを盗み出すことに成功します。

ところが、
たまたま盗みの現場からダイアナに電話をしたところ
彼女の携帯電話がクラスの寝室に落ちているのを発見。

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容姿端麗で背も高く、社会的にも成功しているクラス。端から勝負になりません。

妻の不倫を確信したロジャーは、
腹いせにクラスをパスファインダー紹介のリストから
除外してしまいます。

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ところが、想定外に相手が悪かったのです。

その日を境に
豹変したクラスから命を狙われることになったロジャー。

まずは、挨拶代わりに毒を盛られたオヴェが
ロジャーの自宅のガレージで発見されます。

将を射んと欲すればまず馬を射よ。

なんとクラスもヘッドハンターだったのです。
ただし、
「首狩り(ヘッドハンティング)をする者」
と云う意味でのヘッドハンターですが…。

「このままじゃ狩られる!」
と、危険を察知したロジャーは、
着の身着のままで逃走を企てます。

しかし、クラスの追跡から逃れることができません。
どういうわけかどこに逃げても
居場所を割り出されてしまうのです。

一体どうして?
そのような不利な状態でロジャーは
はたして逃げ切れることができるのでしょうか?
そして、ダイアナの本心は?



と、かなりハードな逃走劇となっています。

なにしろロジャーが
どこに逃げようともどこに隠れてようとも
もれなくクラスはその場に姿を現すのです。
その不気味さときたら。

この作品を見ただけでも、ここ数年で日本でも
北欧ミステリーやノルディック・ノワールが
大きなブームとなったのが判ります。

勿論、ロジャーの方も手を拱いているだけではありません。

クラスが以前勤めていた電子機器会社で
ナノテクノロジーを使った追尾装置を発明し
軍に協力したという話を思い出し

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有能なヘッドハンターは相手の話はどんなことでも漏らさず覚えているのです。

何らかの方法でその装置を衣服に付けられた
と考えたロジャーは身に着けているもの全て、
大事な結婚指輪まで川に捨ててしまいます。

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そのために全裸となるロジャー。これに限らず全裸シーンがたっぷりあります。

しかし、クラスは何事もなかったかのように
ロジャーが行く先々に現れます。

逃げ場を失い、最後の手段として
汲み取り式トイレに身を沈め人糞塗れになったことで
(このシーンの画像は衛生上割愛します。)
追跡を一旦逃れることができたロジャーでしたが、
その後はクラスにいわれなき殺人罪まで押し付けられて
警察からも追われることに…。

そのため
幅30cmほどしかない戸棚に身を潜めたり

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身長168cmが役に立った瞬間。

クラスに襲われ崖から突き落とされた警察車両の中で
両脇から肥満体の警官2人に押し潰されて
血塗れ洟塗れになったり

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でもまあ、両隣が肥満体(クッション替わり)でなければ死んでいたところです。

その直後生死の確認に来たクラスに
死んだと思わせるため、彼が見ている間は
長時間またたきができなかったり

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クラスに見られているうちは微動だにしません。ロジャー凄いです。

と散々な目に遭いますが、
ここで一つ朗報が。

ようやくクラスが仕掛けた追尾装置の
付着場所が判ったのです。

ただし、今度は悲報が。

追尾装置はジェルでロジャーの毛髪に
塗り込められていました。

人糞塗れだったところを病院に保護されたため
かなり念入りに洗われたはずなのに
それでも追尾装置が外れていなかったと云う事実から
除去する方法は一つしか考えられません。

仕方なくそろそろ前頭部あたりに不安が感じられる
貴重な毛髪を慟哭しながら剃り落す破目に…。

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逃亡中ゆえ碌な道具もないため剃刀負けも酷いことに。

このようにもともと有能なヘッドハンターだけあって
なかなかしぶといロジャー。

何度となく襲いかかる危機を
ぎりぎりのところで回避していきます。

これでもうクラスもロジャーが死んだと思い込んだはず。
ここからは反撃開始です。

と、云っても
またもや思わぬ人からの裏切りに遭ったりして
まだまだロジャーの苦難は続くのですが…。

DVDリリースが「TSUTAYAだけ」という
地味な扱いながらも
一難去ってまた一難
追いつ追われつという
メリハリがきいているためでしょうか。
この映画、ハリウッドでのリメイクが決定しています。

さらには、マーク・ウォールバーグが、
「ここしばらく観た映画の中で、ベストの一本」と絶賛し
リメイク権を買ったスタジオとも話をしているだとか。

でも、でもですよ。

このロジャーと云う人物はアクセル・ヘニーのような
小動物感溢れる役者が演じるから良いのであって
まさか、マーク・ウォールバーグさん
主演のつもりじゃないでしょうね?

これは
「奥さんよりも背が低く
下腹部にも年相応の贅肉がついており
目鼻立ちは整っているもの
見るからにボスの腰巾着タイプの悪役顔、
瞳がぎょろっとし頭髪にもやや不安を抱えるロジャーが
ストーリーが進むにつれどんどん可愛らしく見えてくる」
のを楽しむ映画なのですから

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妻の浮気を知ってふて寝を決め込む姿が女子。

それをマーク・ウォールバーグに求めるのは
ちょっと難しいような…。

ダイアナが不倫する一因となる
彼女がジュエリーや画廊よりも欲しがっている
「あなたとの子供」
をロジャーが長年拒んでいた理由がこれ↓ですからね。

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こんなセリフで妻の母性本能を直撃。

普通は「なんて女々しい理由なの」
となりかねないのですが、
この理由に奥さんすっかりほだされて
こう↓ですもの。

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思い存分甘やかします。

それもこれも全てアクセル・ヘニーが
醸し出すチワワのような小動物感のなせる業です。

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動物にするとこんな感じ。

女性が社会進出する今、
kawaii文化が蔓延る日本だけでなく北欧でも
「イケメン」より「カワイイ」の時代となっているのですね。
うんうん。

そんなよこしまな目で見なくとも
「TSUTAYAだけ」の特設コーナーの棚に
埋もれているのは勿体ない映画です。

自分に自信を持つことで
最初は同僚やクライアントに対して
高圧的だった態度も最後には軟化され
こういうオチがつくのも気が利いていて好きです。

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意外とすぐに元のふさふさになった毛髪…。


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