2015/10/28

負けはいけない絶対勝つ事 それが掟   MOVIE

本日の映画は
「キアヌ・リーブス完全復活」と
キアヌ本人が聞いたら軽く凹むんじゃないかと思われる
キャッチコピーが付けられた
「ジョン・ウィック」

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です。

だいたい
「マトリックス」の時には「起死回生」、

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映画雑誌「PREMIERE」1999年10月号。

今回は「完全復活」とは失礼にもほどがあります。

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タイトルよりもキアヌの名前よりも「完全復活」の文字の方がでかい。

その間に、キアヌ・リーブスは
リプレイスメント
ザ・ウォッチャー
ギフト
スウィート・ノベンバー
陽だまりのグラウンド
マトリックス リローデッド
アニマトリックス
マトリックス レボリューションズ
恋愛適齢期
コンスタンティン
サムサッカー
イルマーレ
スキャナー・ダークリー
フェイク シティ ある男のルール
地球が静止する日
50歳の恋愛白書
フェイク・クライム
サイド・バイ・サイド フィルムからデジタルシネマへ
シークレット・パーティー
ファイティング・タイガー
47RONIN
と、
1〜2年に1本のペースで新作を公開しているのです。
それらをまるごとなかったことにしてしまう日本映画界。

それなのにキアヌさんは
本作のプロモーションのため来日までしてくださったのです。

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しかも64日ぶり。

そんなキアヌさんが私は愛おしくてたまりません。

これは何としても劇場公開中に見に行かなくては
女が廃ります。

ところが、鑑賞日と狙いを定めた
映画サービスデーの11月1日(日)、
地元シネコンの上映スケジュールによると
21:40からの回1回のみ。
21時ってレイトショーですよ!!!
見終わって帰宅したら日付が変わってますよ。

そんなわけで1週前倒して見てきました。

今回もネタバレを防ぐため
鑑賞前になるべく前情報を入れないようにしてきたので
事前に判っていたことは
「愛犬が殺されたので復讐する話」
ということだけです。

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え?このわんこが殺されるんですか?

そんな最小限の情報だけでいざシネコンへ。


まずはストーリーの紹介ですが、



「愛犬が殺されたので復讐する話」です。

なんとそれ以上でもそれ以下でもありませんでした。

殺した方(主に親)は
「たかが犬じゃないか。」みたいなことを云いますが、
あんな可愛い仔犬を
あんな極悪非道道楽息子に
あんなしゃれにならん殺された方をすれば
そりゃ償ってもらいますよ、お前の命でな。
(この映画は日本ではR15+となっているのですが、
その理由は銃器等による
刺激の強い殺傷・出血・肉体損壊の描写
ではなく「仔犬を殺した」からだと私は踏んでいます。)

というわけで
あらすじは1行(15文字)で語ることはできますが
もちろんそれだけでは1時間41分も持ちません。


この予告編通りの「殺し屋」が復帰していれば映画は15分で終わっていたわ。

「彼の復活に裏社会騒然」となるほどの
「伝説の殺し屋」が愛犬の敵を討つのに
そんなに時間がかかるとは思えないじゃないですか。

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生ける伝説。にしては復讐が終わった頃には満身創痍。

そこまで裏社会の人間が怯えているのですよ。
仔犬が冒頭十数分で殺された時には
「え?この後1時間以上あるんだけど、どう繋げるの?」
と思いました。

そこで復讐を完遂するまでに
いろいろな仕掛けが用意されています。

その一つが「ホテル」です。

「コンチネンタルホテル」と云う名前のそのホテルは
ジョン・ウィックをはじめとするプロの殺し屋が
常宿にしている特殊なホテルです。

支配人が定めた「掟」と云うものがあり
宿泊する殺し屋たちはそれに従わなくてはなりません。

ホテル内では特別な金貨が
「貨幣」や「通行手形」の代わりに使われ
ホテル内での殺しはどんな理由があろうとご法度です。

劇中中盤でホテルに滞在中、
暗殺者の襲撃に遭ったジョン・ウィックは
相手を殺すことなく生け捕ったため
迷惑料の代わりにホテル側から新車を貰い
暗殺者の方はその後、宿泊中の別の殺し屋を殺したため
支配人の手の者に粛清(要するに処刑です)されます。

そのくらいに厳しい掟なのです。

しかし、このような「掟」に縛られているのは何も
ホテル内だけに限りません。

私には主人公が住む町(コミュニティー?)そのものが、
ある種の「掟」の元
かろうじて均衡が保たれているように思えるのです。

ここは
ジョンのような「伝説の殺し屋」が
過去は捨てたからと何食わぬ顔で住み続け
「コンチネンタルホテル」のようなホテルが通常営業し
ロシアンマフィアを納得づくで受け入れているような
町なのです。

主人公や裏社会を含む街の住人全てが
「コンチネンタルホテル」で云うところの
「ホテル内での殺しは厳禁」といった
おそらくは暗黙の裡に定めらた「一線」を越えないからこそ
住民もこの町で心中穏やかに
暮らしていけるのではないでしょうか。

ところが、その一線をあっけなく破る者が現れます。

最初に「掟」を破るのは
ヨセフ・タラソフ(アルフィー・アレン)という男です。

彼はロシアン・マフィアのボスである
ヴィゴ・タラソフ(ミカエル・ニクヴィスト)を父に持ち
相当周りから甘やかされて育ったのか
欲しいものは強盗してでも手に入れるような男でした。

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まあ、憎たらしい。マフィアのボスってどうしてこうも子育てに失敗するのでしょうか?

そんなバカ息子が
たまたま入ったガスステーションで隣で給油していた
1969年式のマスタング「BOSS429」に興味を示し
「どんな手を使っても手に入れたい」という欲望だけで
車の持ち主の家に仲間とともに押し入り
車を盗むついでにその家の犬を惨殺します。

犯行が手慣れているので
しょっちゅうやっていることなのでしょう。

しかし、ここで問題が。

そのBOSS429の持ち主が
かつてヴィゴ・タラソフの組織で
凄腕の殺し屋として働いていた
ジョン・ウィック(キアヌ・リーブス)という男で
殺害された犬は彼の亡くなった妻が残した
大切な愛犬デイジーだったのです。

ジョン・ウィックは結婚を機に組織を抜ける際
ヴィゴが辞職の条件として出した仕事を
見事にやり遂げてお役御免となっていました。

それでこの件は「手打ち」となります。

以後、2人はお互いの人生に一切係わらないことで
均衡を保っていました。

しかし、ヴィゴの息子のヨセフがそうとは知らず
その「手打ち」を一方的に反故にしてしまいます。
それもかなり暴力的なやり方で。

「BOSS429」を手に入れたヨセフはいつものように
すぐさま父親の息のかかった解体屋に持ち込みます。

しかし、「BOSS429」を見て持ち主が判った
解体屋のオーレリオ(ジョン・レグイザモ)は
頑として車を受け取りません。

何故なら、彼は
ジョンとヴィゴの間に交わされた「手打ち」のことを知っていますし
この町でそれを破ることがどういうことか知っているからです。

一方、オーレリオ経由で息子が仕出かした不始末を知った
ヴィゴはたちまち顔面蒼白となります。

なにしろ相手は
「鉛筆1本で同業者3人を殺した男」なのです。

ですので組織を抜ける際も他の手下よりも慎重に事を進め
引退後はお互いの生活には一切干渉しないほど
気を使っていた相手です。

それだけ気を使っていたので
最近妻を亡くし、今は車と妻の遺した仔犬だけを
心のよりどころにしていると云う近況も
ばっちり調査済みです。
(というか、ジョンの近況は裏社会の人はだいたい知ってます。)

それをよりによってこのバカ息子ときたら
車と犬の両方をジョンから奪ってしまったのです。

親父大パニック。

まあ、あんなバカ息子(たぶん一人息子)ですから
いつかはこのような失態を仕出かしても
不思議ではありませんが、
いかんせん相手が悪すぎます。

しかし、そこは「此の親にしてこの子あり」。
一旦は話し合いでけりをつけようと
ジョンに電話したものの無言で切られてしまったヴィゴは
慌てて刺客をジョンの屋敷に仕向けます。

まあ、電話で謝罪を済まそうとしているところが
もうアウトなんですけどね。
息子の不始末はもはや
「菓子折り持参で近所の目も気にせず門の前で土下座」
でも済まされないレベルですから。

恐怖のようなネガティブな感情は
時として人間の判断を大きく鈍らせるのです。


当然の如くこんな感じで全員やられてしまいます。

案の定、刺客が全滅したことを知り
さらに焦りまくるヴィゴ。
もはや正しい判断ができる状態ではありません。

こうなると後には引けません。

ジョンの首に多額の賞金を懸け
さらには、ジョンが復讐のため宿泊中の
「コンチネンタルホテル」内での殺人まで
勝手に推奨してしまいます。

これは明らかに「掟」破りです。

本来ならば
ジョンがデイジーの仇をしてヨセフを処刑し
ヴィゴが息子の不始末を「手打ち」にすれば
この話はおしまいです。

それが「筋」ってものです。

「掟」を勝手に破るようなヴィゴの部下と
お金目当ての殺し屋以外の住民は
被害を最低限に抑え、町の均衡を保つため
「筋」を通そうとするジョンに対して働き掛けます。

こんな町だからこそ、
均衡や秩序が崩れ出したときの対処が早いのでしょう。

町の解体屋はジョンに車を盗んだ犯人が誰か教えますし、
パトロール中の警察官は、
その上でジョンの自宅にごろごろ転がる
刺客の遺体を見なかったことにします。

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機を見て敏なる警官。こういう人が最後まで生き延びるのです。

また、ヨセフの警護を言い付かった用心棒は
ジョンの顔を見るとあっさり身を引きます。

非常事態が起きた時、この町の住民は
自分が何をすればよいのか知っているのです。

そして、殺し屋専用の清掃員は
依頼を受けて数分後には現場に到着するや
何事もなかったかのように
刺客の遺体を運びだしジョンの自宅を元通りに
クリーンアップします。

綻びが見えた途端、町全体があっという間に
秩序回復に全力で動き出すように見えます。

「隣の騒音が煩」ければ
直ちにしかるべきところに通報され素早い対処がなされるのは
「コンチネンタルホテル」内でも町中でも同じです。

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私はこういう人になりたい。

「掟」にこだわる「コンチネンタルホテル」は
彼らが暮らすこの町の縮図です。

だからこそ、簡単に「掟」を破る
ヴィゴやその手下、加担する殺し屋は
ここはジョンの味方となった町そのものに
駆逐されてしまいます。

ヴィゴが本当に怖れなくてはならなかったのは
「伝説の殺し屋」ではなく
その殺し屋をその正体を知りながら
住民の一人として住まわせても問題のない
この町そのものではなかったのかと思います。

親父の威を借り暴虐の限りを尽くしているような
ヨセフなんてもともと町の鼻つまみものだったのでしょう。

ヴィゴが怖くておおっぴらに批難できなかった住民も
ジョン・ウィックが立ち上がったとなったら話は別。

これに乗じてタラソフ親子にお灸を据えようとしても
不思議ではありません。

なにせ「伝説の殺し屋」とは云え
5年も現役を退いていたジョン・ウィックは
あろうことかチンピラ同然のヨセフに住居不法侵入された上
ボコられ愛犬まで殺されているのです。



…ってありえねー!!
いくら引退して5年とは云え腕落ちすぎじゃないの?

これは町ぐるみで応援せねばなりません。

もう、ジョンときたら、
必殺技「ガンフー」を以てしても
標的であるヨセフはなかなか仕留められないし
中盤ではあっけなくヴィゴの囚われの身になるし
ホテルに送り込まれた女暗殺者とは
腹部被弾中で普段の力が出せないとは云え
互角に(しかも肉弾戦で)戦って
かろうじて勝利を収めるようなふがいなさ。

う〜ん。

映画に華を添えたかったのは判りますが、
ジョンを最も徹底的に痛めつけ勝利寸前までいったのが
うら若き女性というのは
……どうなの?

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まさかこんな女の子相手に苦戦するとかこの時思ってもいませんでした。

防弾スーツを身に着けていながら
最初の襲撃で被弾してしまうこと自体
なんだかなあもう。

本当に裏社会が騒然となるほどの殺し屋だったの?
という疑問が頭を掠めてしまうのです。

これは、ジョンの友人であるスナイパー
マーカス(ウィレム・デフォー)でなくとも
サポートを買って出ちゃいますよ。

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彼にジョン暗殺の依頼をしてしまう全く人を見る目がないヴィゴもヴィゴ。

「伝説の殺し屋」の凋落ぶりに驚かされたのは
ヴィゴも同じだったらしく
息子の失態を聞かされた時は
おしっこを漏らしそうなほどビビっていたのに
いざ、意識を失ったジョンを捕えることに成功すると
余裕をかまして、すぐには殺さず
さらに怒りに油を注ぐような演説を披露し
ジョンが殺される様子を確認することなく
その場を退場。

いくらなんでも「伝説」を舐めすぎです。

いえ、判っていましたよ。
マフィアに捕えられたところで
ジョンが殺されるはずがないって。

まだ上映時間がたっぷり残っていますし
なによりこの映画、
日本公開(本国公開より1年遅れで公開)の前から
「続編が決定」されているんですよ。

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続編と云う名の壮大なるネタバレ。

ということは主人公のジョン・ウィックが
本編内で死ぬことは絶対にないのです。

例え、冒頭で腹部に被弾して
土砂降り且つ人通りのない道端で意識を失おうとも
生き延びるのは必至。

劇中どのような危機に陥ろうとも「心配ご無用!」です。

この時点で「続編決定」になるなど
夢にも思っていないヴィゴは
偶然ジョンの身柄を確保したことで
安心しきっちゃいますが、
いくらどう考えてもあの時点で殺さないとダメでしょう。

ジョンなんて発砲の際にはボディを撃った後で
念を入れていちいちヘッドショットしているんですよ。

「コンチネンタルホテル」の「掟」を
甘く見ている点でもこの人危機管理能力ないんですかね?

こんな人のためにジョンに殺された74人の方々が
気の毒になってきました。



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この町のこのホテルが真の主役です。

最後にヴィゴは復讐の連鎖から逃れるため
ヘリで町を出ようとしますが、
その計画は成功しませんでした。

町がそれを許さなかったからです。

生き残ったジョンもまた新しい犬を得て
家に戻ります。

町は元の静寂を取り戻したのです。



この町怖ぇぇ。

 



1



2015/11/22  0:02

投稿者:あゆか

11月6日に拍手コメントを下さった方。

どうもどうもありがとうございます。
そして、お礼が大変遅くなってしまい申し訳ございません。
いつも読んでいただているとのことで、それだけでも嬉しすぎてドキドキしております。
思いつくまま考えなしで書いているブログですが、これからも更新していきますのでよろしくお願いいたします!




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