2015/8/28

ズキーンとしびれることを教えてあげるからついて来な!!  MOVIE

15年ほど前のことです。
その日、私は友人の家に泊りがけで遊びに行っておりました。
やがて夜も更け友人の子供たちも床に就き
さあ、ここからは大人タイム。

とりあえずテレビでもつけてと、電源を入れるや
映し出された映像に私たちは度肝を抜かされました。

チャンネルはCS「東映チャンネル」
(月額視聴料1620円)。

放映中の映画が何かも判らず
慌ててチャンネルを変える友人。

そして、何事もなかったかのように
DVDデッキに前もってレンタルしておいた
彼女お薦めのDVDをセットしたと思うのですが、
残念なことに結局その夜何を見たのかは覚えていません。

ほんの数分テレビに映し出された衝撃映像が
それ以外の記憶を全て奪ってしまったのです。

ああ、あれは夢の中の出来事だったのでしょうか?

いいえ、そんなことはありません。

その後、ふと思い出し
Google検索をかけてみたところ
それらしき映画の予告編がいとも簡単に見つかりました。

もちろんその中にはあの衝撃のシーンも。

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刺激が強すぎて「脳天までシビれる」そうです。

草原を横1列になって一斉に走り出す数台のバイク。
フューエルタンクには全裸の女性が横たわり
バイクを運転しながらセックスをし最後まで走り抜いた者が
バイク乗りとしても男としても勝者となります。
(そして、映画では全員が途中で脱落します。)

…意味わからん。

流石ライダーもので44年も
コンスタントに稼いでいる東映だけに
発想が斜め上を行っています。

予告編によりますと
「カーセックスなんて古いぜ!
これからはオートバイセックスの時代だ!」
だそうです。

とは云うものの案外「時代」というものは
発信元が期待するほど広まらないもので
大国アメリカでさえもようやく一昨年
おしゃれヒッピ・ホッパー、カニエ・ウェストの手により
オートバイセックスの時代に追いつくことができました。


アハーン、ハニー。

ということで本日の映画は
知る人ぞ知る昭和の名作映画
鈴木則文監督作品「女番長ブルース 牝蜂の挑戦」(1972)

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そうそう昭和の映画館と云えば柱に貼れる縦長のポスター。

です。

本作で鈴木則文監督と共に脚本を共著した
皆川隆之第1回監督作品
「狂走セックス族」(1973)でも
作中でオートバイセックスが使われていることからも
当時でもかなりセンセーショナルなアイデアだったのでしょう。

他にも奇抜なアイデアがふんだんに登場し
昭和から平成と時代が大幅に経過した今見ても
とても斬新な映画です。

予告編では、「カーセックスなんて(以下略)」以外にも
「驚異のカーアクション スピード スリル」
と、仰々しいテロップが入っておりますが、
それさえも昨今のハリウッドのカーアクションに見慣れた目には


今やカーアクションは空中で行われます。

あまりのスピード感、スリル感のゆるゆるぶりに
ちょっと泣けてきます。

これもまた斬新に感じられるのではないでしょうか?


舞台は日本でも各地でウーマン・リブの集会が開かれ
「男女雇用機会均等法」が叫ばれた1970年初頭。

女番長(スケバンと読みます)の玲子(池玲子)は

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撮影当時、18歳の池玲子。「ポルノ」と云う言葉は彼女の登場から始まりました。

男ばかりが威張っている社会についていけず
万引き真弓(杉本美樹)
おさせのサセ子(一の瀬レナ)
弁天モコ(河崎いち子)
艶歌の妙子(西来路ひろみ)
ガードの宏美(山田みどり)
といったひと癖もふた癖もある女性たちと共に
女だけのグループ、アテネ団を結成し
喧嘩(「ゴロ」と読みます)、
恐喝(「カツアゲ」と読みます)、
万引、売春に明け暮れる毎日を送っていました。

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「シェアハウス」で毎日「女子会」をしているところなど現在にも通じるアテネ団。

女ばかりの集団と甘く見られ
杉岡英二(一ノ瀬謙)が率いる愚連隊に
絡まれたりすることもありますが、
北神会の巽次郎(流健二郎)との取引の元
後ろ盾になってもらっているため怖れることはありません。

男を当てにしてないとはいえ
そういった点については抜かりがないのが
女の賢さ狡さです。

そんなしっかり者の玲子に英二も次郎もぞっこんです。

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補導されては金持ちの父親に尻拭いしてもらっているお坊ちゃま英二。

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アテネ団を利用して組での地位を上げたい野心家次郎。

貸し借りなしにするためならば玲子は身体を開いてくれますが、
心までは奪うことができません。

と云うのもアテネ団には
「アテネ憲法」という厳しい掟があるからです。

その掟たるや
一、番長の命令には絶対服従すること。
二、団員が特定の男を持ったり従属したり支配を受けることを厳禁する。
三、団の秘密は固く守ること。口外した時は死の制裁を甘んじて受けること。
四、脱退は全員の一致の意見を必要とする。
五、団員は力と度胸を重んじ腕力の強化に努めること。
と、かなり硬派で
これを一つでも侵すと身の毛もよだつ制裁が待っているのです。

それがこれ
「モーターボートリンチ」です。

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七〇年代の東映ですものこのくらいのアイデアは湯水のように湧いて出ていきます。

文字通りモーターボートで水中を引き摺り回すリンチのことです。
「マッドマックス」などのアクション映画で
バイクで同じようなことをしているのを見ることがありますが、
こちらは外傷の心配はないものの
息が続かない分ダメージは相当なものです。

こんな制裁をいちいち受けては命がいくらあっても足りません。
そんなわけでアテネ団のメンバーは
そんじょそこらのJKより身持ちが固いのです。

ある日、アテネ団に憧れて
清純そうな女学生宥子(渡辺やよい)が仲間入りします。
入団するには条件を受けなくてはなりません。
その条件がまた凄いのです。
どう凄いかは………DVDをレンタルするかネット検索で
お確かめください。私の口からはとてもとても。

入団に関しても退団に関しても規律は異様に厳しい分
仲間内の結束は固く、外に対しても義理堅いアテネ団。

宥子がアテネ団に腰を落ち着けた頃、
かつて歌手を目指していた艶歌の妙子と
同じ練習生だった篠原由紀(潤まり子)が
メジャーデビューをはたします。

アテネ団の仲間を連れて
コンサート会場にお祝いに駆け付ける妙子。

ところが、素行の悪い妙子との関係を知られたくない
由紀からけんもほろろな扱いを受けてしまいます。

One for all, All for one.

仲間が売られた喧嘩は買わないわけには行きません。
部外者のはずの次郎も思うところがあり北神会を挙げて
アテネ団に手を貸してくれることになります。

アテネ団と次郎はその筋から由紀のスキャンダルを入手し
由紀の所属事務所に強請をかけます。
しかし、由紀の不倫相手が大物政治家であったため
大物政治家に頭の上がらない組長の命令で
逆に次郎が袋叩きにあってしまいます。

組のやり方に納得がいかない次郎は仲間とともに
由紀をエレベーター輪姦します。

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はい。また新しい単語が出てきました。ここでも意味は読んで字の如くです。

それをきっかけに次郎とアテネ団は
暴力団に目を付けられ
さらに玲子と普段からつるんでいる愚連隊の英二が
大手製薬会社の御曹司であったことから
組長が仕組んだ資金調達計画に
巻き込まれることになるのでした。


と云っても家族連れでごっかがえす海水浴場で
のんびりバーベキューなんてしている余裕もあり

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まだTDLもなく娯楽の少ない昭和の海水浴場ってこんなんだったのよ。

暴力団相手に大ばくちを打っている割には
緊迫感がありません。

池玲子姐さん(当時未成年)にかかっては
どんな男も勝てる感じがしないので
その点では安心して見ていられます。

アテネ団メンバーや玲子に絡む男性陣は
英二にしろ二郎にしろ
今となっては「無名」に近い俳優が多いのですが、
その分、脇を固める俳優は豪華です。

小松方正、山城新伍、左とん平、由利徹、大泉滉
と云った昔懐かしい名優のなか
「殺しのライセンス」こと天地茂も出演しています。

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傍らにピーターも姿もあります。役名は池畑慎一です。

ほんの十数秒だけの出演ですが、
この方の若き日の姿も見ることができます。

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ケンカ最強伝説、渡瀬恒彦。実家は富山で萬金丹を作っている設定。

あんまり出番が短いのと
オープニングに名前が出てこなかったため
(理由:カメオ出演だから)
最初は単に顔が似ている人かと思いましたよ。

そんな懐かしい顔あり
オールヌードあり
(脱いでも本人がさばさばしているのでやらしくありません)
フルコーラスの挿入歌あり
女の友情あり

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アテネ団は好きな男より女同士の友情を大事にします。それは生き延びる秘訣です。

そして、
最先端アクション(そうそう驚異のカーアクション!)ありと
今見ても、いえ今見るからこそ楽しい映画です。

ラストはヒロインが一人生き残ったところに
演歌調のBGMが流れ
スクリーン一杯に紙幣が舞い上がります。

大金強奪のハイライト云えば
燃え盛る車のトランクから舞い上がる紙幣。
これぞアクション映画の醍醐味です。

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「完」の文字が入る渾身のカットがまた素晴らしいのです。ここでは紹介しないけど。

ビバ、東映ポルノ!

当時のポスターを見てお判りのように若い娘さんが
上半身裸…どころか時には全裸を晒していますが、
成人映画ではなく当時はレーディングもなかったため
視聴は全年齢対象。

お子様でもレジの目を気にすることなく
DVDを借りることができますのでよろしかったらぜひ。

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