2015/8/20

時の過ぎゆくままに この身をまかせ  MOVIE

本日の映画は

「ザ・タイガース 世界はボクらを待っている」

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です。

劇場公開されたのは1968年(昭和43年)。
GS(グループ・サウンズ)全盛期です。

GSとは何かをもの凄く簡単に説明すると
「エレキ・ギターを中心とする小編成のロック・バンド」
ということになりますが、
おそらくそんな説明では到底収まりがつかないのがGS。

ここでくどくどと説明していると長くなりますので
GSという言葉をご存知ない方は、
お手数ですが、ご自分でお調べください。

まあ、百聞は一見にしかず。

当時どれだけGSがブームであったかは
この映画の冒頭を見ていただくだけで一目瞭然です。

日劇(日本劇場)の前には
GSにとって象徴的な行事である
日劇ウエスタンカーニバル」の会場に入りきれない人々が
溢れかえっているのです。

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見ろ!人がゴミのようだ!!ハッハッハッハッ!! 最高のショーだと思わんかね?

中でも1967年に「僕のマリー」でデビューしたザ・タイガースは
ザ・テンプターズ、オックスとともに「GS御三家」と呼ばれ
コンサート会場で転倒事故が怒ったり
ファンによるコンサート入場券偽造事件が発生するほど
人気があったそうです。

1968年当時
ボーカル&タンバリン:沢田研二(ジュリー)
ベース&コーラス:岸部おさみ(サリー)
リードギター&コーラス:&ボーカル:加橋かつみ(トッポ)
リズムギター&コーラス森本太郎(タロー)
ドラムス:瞳みのる(ピー)
の5名がバンドメンバーでした。

ボーカルの沢田研二はその後ソロデビューし
現在も歌手活動を続けておりますので
ある年代から上の方にとっては
彼が何者かはいわずもがなと思います。

全盛期は年間のテレビ出演が700本以上、
ラジオ300本、取材300本、地方公演100日
と云うのですから、どれだけ人気だったか窺い知れましょう。

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デビューから1年。初々しい20歳のジュリー。

しかし、時は流れ平成の現在では
その沢田研二以上に世間に顔を知られているのが
バンドリーダーのサリーこと岸部おさみ、
「ようこそケンミン王国へ」のCMでもおなじみの


このCM、地元では放送されていないのですが「なんやねんこれ」。

岸部一徳さんです。

最初に画面に出てきたときは
若干今より前歯が前のめりだったため
認識するまでに時間がかかりましたが、
よ〜く見れば面影が十分に残っています。

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きゃあああ!サリー!!!

当時21歳。
演技もスターとしてのオーラもいまいちですが、
コーラスの時はちゃんと声を聞き分けることができます。

ということで
そんなザ・タイガース人気に肖って作られた映画の内容は…


地球を目指して運行中の宇宙船。
搭乗しているのはアンドロメダ星の王女シルビイ(久美かおり)と
侍女のベス(浦島千歌子)と
運転手のヘラクレス(天本英世)の3名。
輿入れを控えたシルビイのたっての願いで
独身最後のおしのび宇宙旅行に来たのですが、
地球から発信された妨害音波(=ザ・タイガースの演奏)のため
宇宙船は操縦不能となり日本の砂浜に不時着してしまいます。

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1960年代の宇宙船の内部。昔のコントでも良く見ました。

気を失ったベスとヘラクレスが目を覚ました時には
既にシルビイ王女の姿は宇宙船にはありませんでした。

アンドロメダ星に帰れば
婚約者であるナルシス王子(五代目三遊亭圓楽)
との婚礼が待っているシルビイは
それが嫌で逃げ出したのです。

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「星の王子さま」こと(実際そういう愛称で呼ばれていました)故圓楽師匠。

右も左も言葉も判らぬシルビイが辿り着いたのは
ザ・タイガースの楽屋前でした。

楽屋前はメンバーを出待ちするファンの女の子でいっぱい。

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アイドルの出待ちは今も昔も変わりません。

シルビイは押し寄せるファンにもみくちゃにされた
メンバーの巻き添えを食って
階段から突き落とされ気絶してしまいます。

そのことがきっかけでザ・タイガースに
急速にお近づきになるシルビイ王女。

一方、ベスとヘラクレスだけに任せてはおけないと
ナルシス王子配下の秘密警察のパトロール隊が
シルビイ王女捜索に加わります。

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王女奪還に失敗したベスとヘラクレスは
「SW帝国の逆襲」より12年も早くカーボンフリーズされてしまいます。


そのころ、どこに住んでもファンがすぐに嗅ぎ付けるため
なかなか一つの所に落ち着けないザ・タイガースの面々は
今年4回目の引越し準備の真っ最中。

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他のメンバーが引っ越し作業に勤しむ中一人呑気に新聞を読むジュリー。

仕事にファン対策にと何かと忙しいザ・タイガースですが、
そんな彼らに追っ手の追跡から
シルビイ王女を護れるのでしょうか?


と云ったもの。

いや、まさかまさか
いきなり冒頭で「空飛ぶ円盤」が出てくるとは思いませんでした。
「ええっ?!SFぅぅ?!」
と、我が目を疑ってしまいましたよ。
平成のアイドル映画では思いもつかないSF設定です。

しかし、ここでのストーりーは
あくまでザ・タイガースで映画を撮影するための添え物。

本作が最優先しているのは
ザ・タイガースのヒット曲をいかに劇中に組み込むかです。
その数、全12曲。

君だけに愛を
銀河のロマンス
モナリザの微笑み
花の首飾り
僕のマリー
落葉の物語
真っ赤なジャケット
イエロー・キャッツ
星のプリンス
こっちを向いて
シーサイドバウンド
銀河のロマンス

これら全ての楽曲に
セットが組まれ、メンバーお揃いの衣装が用意され
スタジオ撮影(一部はロケ)が行われるのです。

まあ、なんて贅沢な。

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「モナリザの微笑み」では巨大なチェスセットが…。なかなかオシャレです。

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歌い終わって楽屋に戻るとテーブルにチェスセットが…。なかなか凝ってます。

Wikipediaの記事によりますと
公開時「映画館に集まったファンは
銀幕に映るメンバーに歓声を送ったらしい」
と、書かれてありますが、
そりゃなるわ。
声援も送るわ。
なんなら一緒に12曲まるまる合唱するわ。

それでなくとも映画の終盤では
ジュリーが、
「映画館でご覧のみなさんも一緒にお願いします!」
と語りかけくるのです。



そりゃなるわ。
「シーサイド・バウンド」って振られたら
「ゴー・バウンド!!」ってなるわ。
いやいや、云われる前から「ゴー・バウンド!」と
合いの手入れてるわ、他の観客と一緒に。
かつて、「寺内貫太郎一家」で
樹木希林(当時31歳)扮するきん(悠木千帆)婆さんが
壁に貼られたポスターを見て
身悶えしながら「ジュ〜リ〜!」と叫ぶシーンを
醒めた瞳で見ていた私でも「ジュ〜リ〜!」ってなるわ。

なにこれ、超楽しい!

ちょ…なんでこの時代に生まれていなかったの、私?
いや、生まれてはいました。
生まれて1年経ってましたけども。

DVD画面からでも伝わるコンサート会場の熱気。
映画だからこそ伝わる臨場感(見ているのはDVDですが)。

とにかく劇場にわざわざ足を運んでくれる
全国のザ・タイガースファンを楽しませるためなら
なんだってやっちゃおうと云う製作側の姿勢が素敵です。

大出血サービス満載。

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女装シーンまで用意されています。サリーがサリー姿というご愛嬌も。

まだ家庭用ビデオが普及してしない時代
日劇まで追っかけができるファンも
テレビ画面でしか見ることができないファンも
GSと云う言葉の意味も解らず
今の「沢田研二」や今の「岸部一徳」しか知らない若い人も
楽しめるのではないでしょうか?

ああ、
あのテディベア(よく見たら犬だったわ)になりたい女の子が
当時どれほどいたことか…。

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後に「危険でセクシー」を売りにした沢田研二が
ぬいぐるみを抱え熱唱する姿はお宝もの。


メンバー一人一人にイメージカラーがあるのも
今のアイドルと同じ。
ザ・タイガースの5人が同居しているマンションの
各自の部屋もイメージカラーでちゃんと色分けされていて
ももクロに負けず劣らずキュートです。

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なにこれ可愛い。


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