2015/4/18

愚かなる吾れをも友とめづ人はわがとも友とめでよ人々  MOVIE

本日の映画は

「ウィズネイルと僕 」

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です。

公式twitterによりますと
イギリスやアメリカではカルト的人気を誇るものの、
日本では1991年に吉祥寺バウスシアターで
限定的に上映されたのみで、
ビデオやDVDも未発売となっていた

映画だそうで
名前だけは目にしていたもののどういう映画か全く知らないまま
「製作から27年/日本初公開から23年の時を経て、
遂にスクリーンに甦」り、
この度DVDリリースされたものを
準新作になるのを待ってレンタルしてきました。

どういう映画かと申しますと、監督ブルース・ロビンソンの
半自伝的な要素を多分に含んでおり、
登場するキャラクターは、
全て実在の人物をベースにしているそうです。

タイトルでの「僕」が若かりし日の監督と云う訳ですね。

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2人とも俳優ですが、売れる感じが全くしません。

では、ウィズネイルとはいかなる人物なのか。
 
DVDジャケット写真とうっすら漏れ聞こえてくる前評判では
なんとはなく「僕」との間に
BLめいたものがありそうな感じがますが、
これが、「腐れ縁」とか「悪友」とかそう云った言葉で
括れるような半端な人物ではなかったのです。








1969年、ロンドンのカムデンタウン。
俳優学校を卒業したウィズネイル(リチャード・E・グラント)と
僕ことマーウッド(ポール・マッガン)は、
お互いに定職もお金もないため古いフラットで同居中。

僕は自己中心的で虚言癖のあるウィズネイルに
振り回されっぱなし。

一応オーディションは受けているものの、
これと云った成果が得られず、
ドラッグとアルコールに塗れた生活を送っています。

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キッチンはこの有様。まさに「男所帯に蛆が湧く」。

そんな2人ですから、周りの人物もろくな人間がいません。

彼らのアパートに自由に出入りする
ヤクの売人ダニーもその1人。

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2人の部屋に勝手に上り込んでいきなり僕の身体を褒めはじめるダニー。
あれ?この映画なんか雲行きが怪しいような…。


「このままじゃダメだ!」

先の見えない生活に精も根も尽き果てた僕は、
気分転換にウィズネイルの唯一の理解者である
叔父さんのモンティ(リチャード・グリフィス)が所有する
湖水地方のコテージを借りて休暇を過ごすことを提案します。

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現状打開策がこれ。打開ではなく単なる現実逃避案に過ぎません。

ところが、田舎はロンドン以上に天気に恵まれず
さらにコテージには食料も暖炉用の薪もなく
到着早々餓死もしくは凍死しかねない夜を過ごした2人は
近所の農家に食料を分けてもらうことに…。

食料も手に入りようやく落ち着いた頃
今度は近くのパブでウィズネイルが
ジェイクと云う密猟者と口論し怒らせてしまいます。

その夜、ジェイクの襲撃を恐れて
嫌がるマーウッドのベッドに潜り込んでくるウィズネイル。

ところが、あながちウィズネイルの疑心暗鬼ではなく
本当に屋敷に侵入してきた人物が…。

それは、2人の後を追ってきたモンティ叔父さんでした。

というのも、コテージを借りる際、
モンティ叔父さんとの交渉が上手くいくよう
ウィズネイルがこっそり僕のことを「愛情に飢えたゲイ」と
嘘の紹介をしたため、ゲイである叔父さんは
文字通り僕の尻を追いかけてきたのです。

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案の定、モンティ叔父さんに寝込みを襲われてしまう僕。

はっきりと口には出さないものの場の空気から
叔父さんによる真夜中の来訪を察した僕は
どうにかして魔の手から逃れようとするのですが、
唯一鍵がかかる寝室を
よりによってウィズネイルに独り占めされ
退路を断たれた状態に……どうなる、マーウッド!?



と、全く役に立たないどころか
僕を陥れることしか能のないゲスい友人が
ウィズネイルです。

それも蛇口を捻ると水が出るように僕を陥れてくるのです。

それも仕事もなく特にやることもないロンドンにいる時から
こうなのです。

パブで僕がウィズネイルと2人でいるところを
他の客に見咎められ絡まれると

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基本男2人連れは「ゲイカップル」と思われるようです。

ウィズネイルはカッコよく間に入った割には
適当な云い訳を並べるだけ並べて相手を煽るだけ煽って
最終的には僕を見捨てて逃げ出してしまいます。

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このUK製大泉洋は逃げ足だけは恐ろしく早いのです。

コテージでの休暇が始まった後も
近くの農家で飼われている発情期の牛に
襲われるや、咄嗟に僕を囮にし

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この牛には飼い主の農夫も大怪我をさせられています。超危険なのです。

一人だけさっさと逃げてしまうのです。

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そんな僕の危機を安全な場所から高みの見物するルームメイト。

ちなみに私はこれと同じことを実の弟にやられました。
相手は飼牛ではなくドーベルマンでしたが、
やられた方がたまったものではありません。

それはさておき、
そんなウィズネイルですから
友人の操を同性愛者の近親に売るのもお手の物です。
罪悪感なんてこれっぽっちもありません。

モンティ叔父さんとの件で
ウィズネイルと僕の間がぎくしゃくするなか
僕に舞台のオーディション合格を知らせる電報が届き、
急遽ロンドンに帰ることになります。

ところが、帰途に着く途中でウィズネイルが飲酒運転を
やらかし警察に一晩ご厄介に…。
人の足を引っ張ることに関しては
ウィズネイルに抜かりはありません。

そればかりか這う這うの体でアパートに着いたと思えば
謎の黒人「生意気エド」を連れたダニーが
彼らのアパートの窓をこじ開けて侵入し
無断で寝泊まりしているではないですか。

しかも留守中に
ダニーが大家を怒らせ立ち退き命令が届いているわ
毎月送られてくる失業保険の小切手を勝手に換金しているわ
帰宅早々ダニーからもらったヤクでウィズネイルは
ラリッて役に立たないわで
もう散々。

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不法侵入してきた売人のせいで立ち退きです。

僕が「こんな生活はもう嫌だ!」と切れても
何ら不思議ではありません。

その直後舞台で主役を射止めた僕は、
ウィズネイルを切り捨てることを決断し、
ついでに髪もバッサリ切り捨ててしまいます。

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時代は当に「♪就職が決まって髪を切ってきたとき」と云う時代。

形勢逆転し、
今度は見捨てられる立場となったウィズネイルは
一人淋しく簡易動物園の狼の檻の前で
ハムレットのセリフを暗誦するのでした。

と云うのがこの映画。

日本人でその時代に青春を過ごしていない私には
やや入り込みにくい映画ですが、
この時代を彼らと同じように生きていた世代の人にとっては
このどんよりとしたロンドンの空気、風景、
そして、アメリカンコメディとはまた違う主人公たちの
テンションに低いぼんくらぶりには
たまらないものがあるのかもしれません。

イギリス人が選ぶコメディ映画の投票で必ず上位に入るのも
なんとなく判るような。……判らないような。

事前に製作国を聞いていなくても
「イギリス映画」と判る
そんなお国柄がじわじわ染み出ているような映画です。

 
 
 
(余談)
イングランドおよびウェールズで「人が居ない状態での成人男性間の性交渉」が合法となったのは1967年だそうです。
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