2015/3/17

この触手がイマイチ萌えない理由を英語で述べよ  MOVIE

本日は

・原作は少年ジャンプ連載中の人気漫画。

・現在深夜アニメ絶賛放送中。

・アニメ化に便乗して原作が終了もしていないのに思い切って実写映画化。

・原作では大きな謎を提起しており、未だその全貌が殆ど見えていないにも関わらず前倒しで実写映画化。

・とはいえ、実写映画化されることが人気マンガの証となりつつある風潮の中、旬を逃すなど愚の骨頂に等しいので実写映画化。

・その際、リアルさに欠けるキャラクターは最新のCGで補って実写映画化。

・結果、多少違和感が生じても実写映画化。

・その代りにキャストは若い観客が好きそうなアイドルまたは若手俳優を揃えて実写映画化。

・それだと映画が安っぽくなりかねないので、とりあえず、菅田将暉、池松壮亮、神木隆之介、染谷将太あたりの若手演技派俳優の1人を出しておけばなんとか映画としての体裁が整うだろうと思い切って実写映画化。

・などといったもろもろのことを含めてまさかの実写化。(この「まさか」の部分が重要)

といった日本映画における最近の傾向を
ギュッと固めたかのような映画の試写会に行ってまいりました。

映画が映画だけに
試写会でもないとまず見ることはないだろうと思ったので
とりあえず応募したところ
普段と比較して数少ない90組180名招待にも関わらず
まさかの当選。

ありがとうございます、BBT(富山テレビ)。

でも、内容が内容だけに
「続編に続くかも…」な終わり方だったらどうしよう?
と思って見に行ったら案の定
「to be Continued」。

そんな本日の映画は
「映画 暗殺教室」

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です。

昨今、増加の一途を辿る漫画の実写映画化。

映画の土台となる設定・ストーリー・脚本等を
ゼロの状態から作り上げる必要がないばかりか
「見てから読むか 読んでから見るか」
と云う某角川映画の名コピー通り
映画製作者側にとっても出版社側にも
相乗的な宣伝効果があり
素人目にもメリットが大きい漫画の実写映画化ですが、
それゆえ斬新な設定や意外なキャスティングばかりが注目され、
結果原作が雑誌連載中でもお構いなしに
2時間前後の劇場映画を作ってしまう危険性もあります。

鉄は熱いうちに打てということですね。

また、映画化される原作漫画は
もれなく安定した人気があり、
人気があるうちは連載が引き延ばされるのが常道。
特に「少年ジャンプ」ならばなおさらです。
そのため映画化の時点で単行本での巻数が
えらいことになっていたりします。

本作もそのような実写映画化の1つです。
2015年3月現在13巻。

連載に比例して話数を増やすことができるアニメとは異なり
映画の場合2〜3時間前後の上映時間に併せ
ストーリをコンパクトにまとめた上
ある程度の起承転結がなければ作品として完成いたしません。

その場合、


「原作通りに撮影し切りの良いところで終わらせるか」

「1つの作品として見栄えがするよう大幅に脚色するか」

この2択のうちのどちらか取るケースが多いのですが、
どうやら本作は前者の方法を取っているようです。

ただし、今のところ13巻もある作品ですので
一旦終わらせるにしても少なくとも5〜6巻分収録しなくては
原作ファンも容易に映画館に足を運んではくれないでしょう。

特にこの作品は学園ものであり、
暗殺教室となる3−E組の生徒数は開始時点で25名。
現段階では28名となり、
当然原作では主人公以外の生徒に
焦点があてられる回も少なからず用意されています。

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公式サイトに載っている座席表が超便利。

それをいちいち紹介すればいくら時間があっても足りません。
また、漫画の実写映画化は、原作自体がシナリオと云っても良く
そこから流用しただけでも体裁が保てるというものの
そのまままるっと引用しているようでは
いくら上映時間があっても足りません。

どこを拾いどこを捨てるかが
脚本家の腕の見せ所となってきます。

試行錯誤に次ぐ取捨選択の末、
原作を読んでいる観客も
映画ではじめて作品に触れることになる観客も
満足させなくてはならない点においては
オリジナル作品より難しいとも云えましょう。

それらの問題点を解消しつつ
原作に対しても忠実となると
下手すれば、ただのダイジェスト版にならないとも限りません。

長期連載漫画の実写映画化はかように
監督にとっては重責と云えましょう。


原作の基本的な設定は以下の通り。


月の7割を蒸発させ三日月の状態にした上、
今から1年後に地球を破壊すると宣言し
突如出現した謎のタコ型生物(声:二宮和也)。

ただし、ある条件を飲めば、
地球滅亡を取りやめることを約束します。

その条件とは、
10本の触角を持ち最高速度マッハ20で空を飛ぶ彼を
椚ヶ丘中学校3年E組の担任として赴任させ、
来年の3月までに生徒たちの手で暗殺させること。

世界中のいかなる兵器を以てしても
傷一つ負わないその生物に打つ手がありません。

渋々条件を呑む世界の首脳陣。

生徒たちが彼を期日内に殺せなかった場合
生徒にも地球にも翌年の春は訪れません。

かくしてその年の4月、3年に進学したE組の生徒たちは
タコ型生物に同行してきた防衛省の烏間 惟臣(椎名桔平)から
卒業時までに「担任」を指定の武器を使って暗殺するよう
命じられるのでした。

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プラチナデータ」と云うウィスパーボイスで日本中を魅了したニノをまさかの起用。

もちろん「無償で」ということはなく
成功報酬が100億円と聞き色めき立つ生徒たち。

それには理由がありました。

3−E組は別名「エンドのE組」と呼ばれ
有名進学校である椚ヶ丘中学校のなかでも
落ちこぼれの生徒ばかりが集められたクラスでした。
(E組は3年にしかありません。)

3−Eの生徒は皆普段から教師からも他のクラスの生徒からも
非道い差別を受けており
そのことで彼らは10代半ばにして
自信と将来への希望を完全に失っていたのです。

しかし、100億円が手に入るとなると話は別です。
中学生から見れば「100億円って東京ドームいくつ分?」
(答:床に並べると7分の2 ネタ元は「DOCTERS3」)
というくらい現実味のないものですが、
そのお金があれば一気に将来への不安は解消されるのは
判ります。

担任が謎の触覚生物、
それを補助するのが防衛省臨時特務部所属自衛官と
韓国人が金髪のカツラを被っているようにしか
見えないロシア人英語教師の2名、

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ここぐらいは稲川素子事務所にしかるべき女優を用意してもらいましょうよ。

さらには想像を絶する極秘任務、
外部から送られてくるプロから人外まで各種取り揃った暗殺者集団、
そして個人では手に余る莫大な報酬と
どれもが実感の伴わないものばかり。

これらをまとめて現実として受け入れられるのは
おそらく世界中でも血気盛んな中学生ぐらいです。

かくしてその日から「殺せんせー」と名付けられた担任と
落ちこぼれ生徒たちの
学業と暗殺を両立する1年間が始まったのでした。


というもの。

1年間と云っても
学期ごとの中間期末テストに加え各種年中行事
さらに修学旅行と云うビックイベントもあり
これを2時間足らずの映画で網羅するのは流石に無理。

そこで本作では潔く3年の夏休みまでを描き
2学期が開始されるところで映画終了です。

殺せんせーの正体も
殺せんせーの命を狙う謎の白マント男シロの正体も
殺せんせーに3−E組の生徒を託した女性の正体も
全ての謎を残したままとし
理事長の野望と
女生徒の1人の意外な姿を
取ってつけたようにちら見させて
映画は110分で終了。

後は、羽住英一郎監督お得意の
出演者によるカチンコスナップ写真を堪能してね。
ということですか?
そうですか。

殺せんせーの教育の元
落ちこぼれであるE組が自信を回復し
成績の上でも下剋上していく過程こそが
この作品の面白いところなのですが、
それを際立たせるための学校側によるねちっこい差別描写も
ここでは丁寧に描いている尺がありません。

代わりに
「一部の人間を徹底的に差別して貶めることにより、
残りの人間に優越感と、
その差別される側になりたくないという危機感を与えることで
学内の成績を比較的に向上させる」
という教育理念から
エンドのE組を「必要悪」と主張する
映画では一切顔を見せようとしない理事長を
冒頭とラストにラスボス的空気をまとわせ登場。

…。

一応原作通り
E組の校舎は本校舎から離れた場所に設置された
風通しの良い木造校舎となっており
本校舎に通う生徒はあからさまにE組との接触を避けています。

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冷暖房不完備。トイレ旧式。本校舎から遠し。

E組の生徒の1人赤羽業(菅田将暉)は2年時に
特進クラスの3−Aの生徒から
いじめを受ける3−Eの生徒を見て見ぬ振りできず
A組の生徒に暴力を振るうことで助けたところ
担任教師(吉田鋼太郎)が自身の保身のため
彼を庇ってくれなかった上に
進級の際E組へと格下げされてしまいます。

そう云った学内格差問題は描かれているものの
目に見える差別はせいぜいこのくらいです。

殺せんせーが受け持つ3−Eの生徒からは
理事長が狙っているほどの
「劣等生が持つ悲壮感」は出ていません。

むしろ、良い成績を取るためだけに通学している
本校舎の生徒よりよほど中学最後の年を謳歌していそうです。

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殺せんせーは分身してそれぞれの生徒にあった指導をマンツーマンでできるのです。

たとえクラス内に不良や自律思考固定砲台がいても
担任の暗殺と云う共通目標があるため
常にクラス一致団結です。

クラスそのものが学内での「いじめ」対象なので
クラス内では「いじめ」は起こりません。




そうそう、中学の話なんですよ、これも。

今年に入ってから試写会で見た映画は
「くちびるに歌を」
「ソロモンの偽証 前篇・事件」
と中学を舞台にした映画が続いていますが、

……試写会でのご挨拶でBBTのアナウンサーが
説明するまでずっと高校の話だと思っていました、私。

なにしろ中心となる生徒
潮田渚を演じる山田涼介と赤羽業役の菅田将暉は
1993年生まれの21歳と22歳。

「いくらなんでも中学生役はきついわ。」
と私がツッコむまでもなく山田涼介本人からして
「高校生役はアリだけどまさか中学生役がくるとは思ってなかった」
と苦笑するまさかのキャスティングです。

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割とお母さん世代のなかには顔が苦手と云う人が多い山田涼介。

というかまだ「高校生役はアリ」と思っているところが
流石Hey! Say! JUMP

中の人が現役高校生が多い女子生徒役は別として
他の男子生徒役も1992〜1996年生まれが多数占めており
(ここに生徒役の俳優の紹介があります→URL
加藤清史郎君が演じる堀部糸成が出てくると
「これよこれ、これが中学生の男の子よ。」
と、ほっとしたのですが、
よくよく考えると、加藤清史郎は13歳なので
3−Eの中に溶け込むと幼すぎて一人だけ浮いて見えてしまって…

「ここは小学生が来るところではないのよ。」
と、つい声をかけたくなります。

う〜ん。

この映画、続編を撮るとなると
ますます俳優と演じる役どころの年齢差が開いていくのは
想像に難しくありません。

わざわざ
「to be Continued」
を入れるのであれば
「寄生獣」「寄生獣 完結編」や
「ソロモンの偽証 前篇・事件」「同 後篇・裁判」のように
本編と続編を一気に撮影すべきなんでしょうけど
そういう撮影もしていないようですし…。

…この映画、本当に続編製作するのでしょうか?

まあ、たとえ続編が製作されても
もうこの人の登場はないのでしょうね。

新任体育教師(防衛省特務部所属)の
鷹岡明(高嶋政伸)が出ていないようなら
この映画私にとっては価値半減以下です。

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この笑顔でさえ怪しく見えてしまう。大熊さん逃げて!逃げて!

登場時は人当たりがよく
お父さん的存在に見えなくてはならないのに
出だしから笑顔怪しさ爆発で
バームクーヘンのくだりなんかは
「そんな人からものをもらうんじゃなりません!」
と、生徒たちを叱咤したくなるような演技にはもう脱帽。

アデランスの衝撃以降の兄高嶋政宏ともども
今や「怪優」に分類される高嶋兄弟。

俳優としてどこを目指しているのでしょう、この兄弟は?

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2010年アデランスCM「アデランスは誰でしょう?」より

んんんんんんんんんんんんんんんんんんんん。


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