2015/1/29

合唱は足し算ではなく、かけ算  MOVIE

本日の映画は

原作がアンジェラ・アキの大ヒット曲
「手紙 〜拝啓 十五の君へ〜」をモチーフに執筆され
2012年の本屋大賞第4位を授賞した青春小説。
(ごめんなさい。読んでいません。)

監督が
「僕等がいた 前篇・後篇」、「陽だまりの彼女」、
「ホットロード」、「アオハライド」
の三木孝浩監督。
(ごめんなさい。どれも見ていません。)

そして、主人公の
「元神童で自称ニート」の美しすぎる臨時音楽教師
を演じるのが新垣結衣。
(ごめんなさい。嫌いじゃないんです。)

以上3つの理由から
試写会に当選したもののそれほど期待せずに見た
「くちびるに歌を」

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です。

何度も繰り返すようですが、
本当にごめんなさい。
「映画は実際に自分で見てみるまで判らない」
と常日頃云いながら、相当舐めていました。

今はまだ一般公開前であるため詳しくは書けませんが、
三木孝浩監督のことを
少女マンガ実写映画化監督
と思い込み、これまで見てこなかった自分が恥ずかしいです。

こんな丁寧で押し付けがましくない
ステキな映画を撮る監督だったとは。

本当に勝手な思い込みで
決めつけてしまって申し訳ございません。





試写会の前にこの予告編を見た時も



それほど期待はしていませんでした。


なにしろ
長崎県五島列島にある若松島の中学校に
天才ピアニストで人前で絶対ピアノを弾かない
ちょっと訳ありの代休の音楽教師が赴任してきて
顧問となった合唱部の子供たちとともに
全国コンクールを目指す話なんて……ねえ?

予告編だけ見ると
「それってNHKでたまに土日午後4時くらいから
放送されている地域発ドラマ?」
と思わず云いたくなるような内容です。

それにその「訳あり」って
新垣結衣のことですから、
察しの良い映画ファンなら映画を見る前から
だいたい予想がつくはず。

というのも新垣結衣出演映画では
新垣結衣の恋人もしくは夫は
亡くなるもしくは亡くなっているのがお約束なのです。

過去に遡ると

「トワイライト ささらさや」(2014)では
新垣結衣演じるサヤの夫
ユウタロウ(大泉洋)が交通事故死。

「麒麟の翼 〜劇場版・新参者〜」(2012)では
新垣結衣演じる中原香織の同棲中の恋人
八島冬樹(三浦貴大)が殺人の容疑をかけられた上交通事故死。

「ハナミズキ」(2010)では
新垣結衣演じる平沢紗枝の婚約者
北見純一(向井理)がイラクでの取材中に死亡。

「BALLAD 名もなき恋のうた」(2009)では
新垣結衣演じる廉姫が長らく恋い慕っていた
井尻又兵衛(草なぎ剛)」が合戦で戦死。

「恋空」(2007)では
新垣結衣演じる田原美嘉が付き合っている
桜井弘樹(三浦春馬)は悪性腫瘍が原因で死亡。

2007年から去年までの出演作8本中
実に5本までが恋人(ないし夫)が死亡しているのです。

ですので、この映画でも
新垣結衣が演じる柏木ユリの訳ありは
云わなくても判る人には判るのです。

幼馴染で今は共に卒業した中学で
音楽教師をしている松山ハルコ(木村文乃)が
産休に入るためその間の臨時教師として
心を閉ざした状態で里帰りするユリ。

といっても育ててくれた母親が亡くなっているため
島に身よりがいるわけではありません。

任期である1年間、
錆びてボロボロの車で定時出勤定時退社するだけの
毎日になるはずでした。

やがて、ハルコの後を継いで合唱部の顧問となったユリは
2人の生徒に出逢います。

一人はコンクール入賞に張り切る部長の仲村ナズナ(恒松祐里)。
もう一人は自閉症の兄の世話をするため
これまで人と距離を置いていた新入部員の
桑原サトル(下田翔大)。

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サトル君が良い子すぎて見ているだけで涙が出てくる。

部活の指導に熱心ではなく
「こんな部活動に私の腕を見せるのはもったいない」
と一切ピアノを弾こうとしないユリに対して
プロのピアニストが来ると過剰に期待していた合唱部員は
落胆を隠せません。

おまけにこれまで女子部員しかいなかった
合唱部にユリ目当ての男子が入部してきて
コンクールに向けての練習もグダグダになってしまいます。

そのため
大好きな「手紙 〜拝啓 十五の君へ〜」が
コンクールの課題曲になり
全国で優勝を目指し人一倍張り切っていたナズナは
ユリに対して強い反感を抱きます。

一方、ボーイソプラノの才能を開花させつつある
サトルと云う少年が気にかかるユリは
彼が抱える家庭の事情を知るようになります。

自分よりかなり年の離れた
15歳の子供たちが抱える悩みや将来への思いに触れるうちに
ユリの心に大きな変化が現れ
それは同時に合唱部の生徒にも影響していくのでした。


という話を
諄くもなく
押し付けがましくもなく
描いている三木孝浩監督には
もう首を垂れるばかりなのです。

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このシーンでファーカスが右の標語に移動するところも好きです。

今回オーディションで選ばれた中学生役の子供たちの
初々しさ、

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この男子だけの秘密の場所が後々男子部員の練習場になるのも良かったです。

それを支えるベテラン俳優のたちの演技も
素晴らしいです。

特にナズナの祖父を演じた井川比佐志の
一度は家族を捨てた不肖の息子が戻ってきたときの
何とも云えない表情にやられました。

中学生と離島と云う相性もばっちり。

たぶんこういう
「この感動は生涯忘れない」なんて
予告編で堂々と謳っているような映画が
苦手な方もいらっしゃると思います。

キレイごとすぎて冷めた目で見てしまう方も
おられるかもしれません。

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こういう善意に満ちあふれているところとかね。

ですので、無理にお薦めはしませんが、
少し大げさに書くと
私はここ1、2年で見た日本映画では
一番泣きました。

今回の試写会は自由席先着順入場だったため
開場を待つ30分の間
エンドレスでうんざりするほど
「手紙 〜拝啓 十五の君へ〜」を聞かされたのですが、
合唱コンクールでのシーンでは聞き惚れたくらいですから
これから何度見てもまた泣くんじゃないかと思います。






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