2014/8/28

そしていつか思い出して嘘も見抜けない程恋に落ちた役立たずのスパイを  MOVIE

本日の映画は

「ゴールデンスパイ」

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です。

鑑賞中、私の頭の中では海原雄山が
怒鳴りっぱなしでした。

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その海原雄山はこんなことを叫んでいるのです。

「厳選された香港・中国エンターテイメント映画勢ぞろい!」
の名目で
日本では昨年の暮れ
シネマート六本木とシネマート心斎橋での
「冬の香港中国エンターテイメント映画まつり」で上映された
3作品のうちの1本に当たりますが、
そりゃあ本作と同時上映となれば
あのトンデモ映画
名探偵ゴッド・アイ」の評価が高くなるのも納得です。

そんなことをつくづく思い知らせれることとなろうとは…。





舞台はまずアラブ首長国連邦首都ドバイから始まります。

それだけでこの映画が
「ミッション・インポッシブル ゴースト・プロトコル」から
多大なる影響を受けていることが窺い知れるというものです。

ドバイでは、謎の白人男性によって
故宮博物院が収蔵する「無用師巻」と
浙江省博物館収蔵の「剰山図」からなる
1対の水墨画「富春山居図」に
10億元(約176億円)の保険がかかっている
と云う情報だけが披露され
それが済むと、撮影は台北故宮博物院に移ります。

ここでは故宮博物院の夜の全景を
たっぷりお楽しみいただけます。

そこへ明らかにCGで作られた小型飛行機が降下。
ハッチが開くと黒装束の男が飛び降り
仲間が警備員を片づける中

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このようなSF的マシンを用いて博物院の天井から侵入。

展示中の「無用師巻」を悠々と盗み出しますが、
その直後別の強盗団に嬲り殺され
「無用師巻」を横から奪われてしまいます。

それは良いのですが、
何を意味するのかその合間合間に流れる謎の映像。

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シルク・ドゥ・ソレイユ的な新手の性感マッサージ?

これはいかに?
と云う謎は解き明かされることなく
その後に続くオープニングクレジットがまた
「007」シリーズを意識しまくっているのが
ひしひしと感じられて…

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毛穴と云う毛穴から嫌な汗が噴き出たわ。

もうやめて!とっくに観客のライフはゼロよ!

ここまででまだ映画が始まって
6分(全体の20分の1)も経っていないというのに…。

オープニング明け
舞台はライティングが派手すぎて
これもまたCGにしか見えない中国杭州に移動。

そこで改めてもう一度「富春山居図」の由来を説明すると、
「無用師巻」を手に入れたイギリス密売組織のボス
ロジャーが女体盛りで盛り上がっているドバイへ、
さらに「富春山居図」を狙う山本俊雄なる人物が住む
東京に中継が切り替わります。

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断っておきますが、静岡でも山梨でもありません。日本の首都東京です。

そして、またドバイから台北(?)へ。

3分ほどの間に3大都市を行ったり来たり。

このように場面転換が慌ただしいので
上手く頭がついていけません。

最初の内はついていけないのは、
私の頭が悪いせいだと思っておりました。

しかし、映画が進むにつれて
何もそこまで自分を卑下することはないのでは?
と思うように…。

最近、softbankや
NTT Docomo
大東建託 いい部屋ネットなどのCMに見られる
豪華キャストを起用しドラマ仕立てになっているけれども
放送される映像が断片的過ぎて
テレビCMだけを追って見ていても
ストーリーが読めない、意味が解らない
のと同じなのです。

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これは「マイノリティリポート」以降みんな真似しているあれです。

アンディ・ラウは盗まれた「無用師巻」を追うため
Fと云う謎の人物をリーダーとした
香港の特捜チームの一員である
肖錦漢と云う人物を演じています。

ところが、こいつが酷い男でしてね。

可愛い一人息子と
仕事で「剰山図」の警備を務める傍ら主婦業も熟す
美しい妻、林雨嫣(チャン・ジンチュー)がいながら

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ここだけ見ていたら良き夫良き父親なシォウ(肖錦漢)なんですが…。

特捜チームでコンビを組むことになった
王雪晴、別名リサ(リン・チーリン)ともいい仲に…。

しかも、同じ「剰山図」を護るという目的を持っていながら
肖錦漢は自分の手柄の為、警備中の妻・林雨嫣の立場を
利用しようという魂胆が丸見えなのです。

ところが、山本が放った
ウェディング姿の女性刺客たちの手によって
絵を護送中だった警備員は林雨嫣を除いて壊滅状態に。

肝心の「剰山図」はその後
二転三転して肖錦漢が手に入れます。

「剰山図」をあらかじめ用意した贋作にすり替えると
リサの指示で単身山本の城(原文ママ)に乗り込む肖錦漢。

ところが、ここにきてリサが山本の二重スパイと判明。
肖錦漢はまんまと山本とリサの罠に嵌り
襲ってきたリサを誤って射殺してしまいます。

彼女を愛してはじめていた肖錦漢は
彼女の死にただならぬショックを受け
すっかり戦意喪失となり、
山本の刺客たちのなすがままに甚振られた上
半殺しにされてしまうのでした。

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無抵抗で切り刻まれてしまう肖錦漢。もうどうツッコんでいいのやら。

…って、イーサン・ハントもジェームズ・ボンドも
ビックリな豆腐メンタルですね。

重傷を負ったもの、山本のお情けで
生命だけは取られなかった肖錦漢は
組織によって日本出張中に死亡したことにされます。

それから3か月後。
すっかり身体の傷も癒えた肖錦漢。

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え?お払い箱ですか?

数日は隠遁生活を勤しんでいましたが、

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近所の少女と仲良くなりますが、胡散臭すぎて通報されないかとヒヤヒヤ。

すぐに飽きて(たぶん監督が)
二幅の富春山居図が台湾故宮の特別展で
同時公開されることが決まったのを良いことに
自主的に現場復帰します。

インド映画ならここまでの経過を1時間半ほどかけて
じっくり描いたうえでインターバルを入れているところですが、
この映画は香港映画なので手早く済ませています。

この短い時間にどのくらいのシーンが
ざくざくとカットされたのか?
と訝しむほど短く済ませています。

さて、捜査を再開するや
肖錦漢の前にリサそっくりの女が現れます。

それもそのはずリサも生きていたのです。

そうと判ると、早速行動に移す肖錦漢。
まずは夫が亡くなったと思っている林雨嫣の前に姿を現し
本格的に離縁を告げます。

一緒に暮していたときにはアレルギーで
食べられなかった塩漬け卵を彼女の目の前で食べてみせ
「以前の夫ではない」ことをアピール。
さらに身重の恋人の存在でダメ押しです。

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いろいろサイテーだな、おい!

ほんとこんなやつ
妻から一発ぐらいグーで殴られても良かったと思います。
妻が思わず放った平手さえよけてしまうのですから
本当にいけ好かない男ですね、肖錦漢は。

一方、本物の「剰山図」を隠し持っている肖錦漢が
現場復帰したことを知った山本は
肖錦漢の息子、小宝に目を付けます。

息子を人質に「剰山図」を奪おうというのです。

しかし、あわや誘拐と云うところを
フェイスマスクで林雨嫣に変装し
息子を救い出した肖錦漢。

ドヤ顔で息子の無事をFに連絡するも
次のシーンでは

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誘拐されとるがな!!

普段から息子と生活していないため
「あること」を見逃してしまい
あっさり誘拐されてしまいました。

普段から家庭を疎かにしているから
こういう目に遭うのです。
さらに危険は息子だけでなく林雨嫣の身にも降りかかります。

しかし、絵と交換に息子を助け出した肖錦漢の
頭の中にあるのはリサのことばかり。

杜撰な編集もさることながら
主人公の男としての最低ぶりに呆れ果ててしまうこの映画。
どうしてくれよう。

本来、日本人であれば
凶悪かつ変態な日本人として描かれている山本に
「中国萬歳」思想を読み取り憤るところでしょうが、
そんなことは肖錦漢のダメンズぶりを前に色褪せてしまいます。

これは新手の苦行ですか?

と、随分長々とストーリーを紹介してきましたが、
ここまでの解説で映画はちょうど半分。

後半も心ゆくまで
リサと林雨嫣との間を揺れ動く肖錦漢と
肖錦漢と山本の間を揺れ動くリサの
恋の葛藤を見せられることになります。

最後は肖錦漢を庇って山本の凶弾に倒れたリサが
遺した最期の言葉
「来世ではあなたのお嫁さんは私ね。」
を胸に肖錦漢がありったけの数の赤い傘を海岸に並べ
亡くなった彼女の誕生日を祝うシーンで終わり

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「HAPPY BIRTHDAY」の文字は数百個の開いた傘でできています。

その裏では、再び一緒に暮らすことになった小宝から

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所詮蛙の子は蛙か…。

なんて云われて、妻とのよりも戻ったし
父としても夫としてもスパイとしても大団円…?

ラストのオチまで万遍なくツッコめる
ある意味見ごたえのある映画と云えます。

なにしろ中国版ツイッター「微博(ウェイボー)」では
「全員がツッコミを入れる」と云う現象が起き
それが却って評判を呼び、大ヒットにつながったという
噂の映画ですから。

確かに、ここでは書ききれないほど
見ている間は
頭の中ではニコニコ動画コメント連発状態で
楽しめたことは楽しめたものの

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山本との最終決戦の手段がフェンシングというのも狂っています。

肖錦漢のサイテーぶりにムカついている私は
よほど狭量な女なのでしょうか?



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