2014/7/21

mission accepted  MOVIE

本日の映画は

「名探偵ゴッド・アイ」

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です。

昨年末「冬の香港中国エンターテイメント映画まつり」と云う形で
シネマート六本木、シネマート心斎橋のみで
小規模公開されたこの作品。

レビューを読む限りおおむね好評のようでしたので
DVDリリースされるのを首を長くして待って
「準新作」に落ちるのを待たずして借りてきました。

韓国映画の台頭でここ10年ですっかり隅に追いやられた感も
無きにしも非ずですが、香港映画もまだまだ健在。

なかでも最も勢いのある
「みんな大好きジョニー・トー(宇多丸師匠談)」監督が
主演に1961年生まれのアンディ・ラウ(当時51歳)を迎えて
撮影したとあっては
「みんな」が決して「みんな」でないことを判っていても
見逃す手はないじゃないですか。
嫌でも期待するじゃないですか。

小規模公開のため、ろくに宣伝に力を入れていないせいか
邦題は考えすぎてゲシュタルト崩壊を起こしていますが、
(神の眼と云う意味なら正しくはeye of the God
心眼と云う意味ならone’s mind’s eye)
原題は至ってシンプルに「盲探」と云います。

「盲」は「盲目」。
「探」は「探偵」。
たった2文字でどういう映画かすぐに判る漢字って素晴らしい!!

と、感動しつつDVDの再生ボタンをONしてみると
冒頭から主役のアンディ・ラウ登場。

ちょっと挙動が不審なのは
原題どおり主人公のジョンストンが盲目だからなのですが

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役作りは完璧で臨みます。生半可な演技は見せません。

そのことを差し引いても
今回のアンディ・ラウの演技はなんだか
SMAPっぽい
です。

もちろんこのSMAPというのは
何か心理学的な専門用語の略語ではなく
皆さんもご存じのあのSMAPです。

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みんな大好きSMAP。
 
…すみません。意味が判りませんね。
だいたいSMAPってグループであって
個人名ではありませんからそれと比較するのも変な話です。

でも、見ているとどういうわけかふとした瞬間に
SMAPのメンバー(稲垣メンバー除く)がドラマで見せる演技を
思い浮かべてしまうのです。

最初は役柄上
TBSドラマ「ARATU」の中居正広に似てるなあ
と思って見ていたのです。

そのうち香取慎吾が憑依したかと思うと
全体からにじみ出るアイドル的大物感は木村拓哉に似てなくもない
と云った感じで中居・ATARU・正広に止まらず
SMAPという存在そのものを彷彿してしまうアンディ・ラウ。

老生熟練男性アイドルだけが
辿りつける境地とでも云いましょうか。

これは個人的な感想ですので
すでにご覧になった方は
「こいつ何云ってんの?」
でしょうが、思ってしまったものは仕方ありません。

バカだなあと思いながら読み流してください。

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50を過ぎてもゲロ演技OKなアンディ・ラウを私は深く尊敬します。


 

本作はストーリー面においても
ジャニーズ映画並みに奇妙奇天烈。
とりあえず
「これまで見たことのないアンディ・ラウをお見せします」
映画です。

4年前まで犯罪捜査課の刑事だった
ジョンストン(これが今度のアンディ・ラウ)は
捜査中過度の疲労から網膜剥離を起こし全盲となりました。

辞職後は、警察が手を引いた案件を調べる
捨て山探偵社」を開業。

元相棒シト刑事(グォ・タオ)の協力の元、事件を解決し
指名手配犯にかけられた報奨金を受け取ることで
生計を立てています。

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ですので報奨金を貰い損ねると途端に不機嫌になり白杖を振り回します。

一方、運動神経だけは良いものの
推理力には全く自信のないホー(サミー・チェン)は
念願の刑事になれたものの
先輩刑事たちの使い走りをさせられる毎日。

たまたま、ジョンストンが容疑者不定の事件を
解決する場に居合わせたことから、
ホーは類まれなる彼の推理力を全面的に信じ
彼女自身が刑事になるきっかけとなった
個人的未解決事件の捜査を依頼します。

ところが、
このジョンストン、お金にがめつく
グルメ気取りの大食らい健啖家。

盲目であることから自炊してもろくな料理ができず
隙あらば他人に美味しいものを奢ってもらおうと
手ぐすね引いているような男だったのです。

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他人のお金で食べるメシウマ!

そんなジョンストンにしてみれば
不用意に近づいてきたホーなどいいカモです。

さらには自らの容貌に恐ろしく自信を持っており
かなり面食いなジョンストン。

良くいえばさばさばした性格、悪くいえばガサツな印象がある
ホーのことを声だけで「女性に見えない不美人」と判断し
雇われた日から逆に扱き使い始めます。

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こんなラッキースケベに出くわしてもジョンストンには意味ありません。

それもホーから依頼された事件は後回しにして
まずは報奨金が出る別の事件の捜査に
ちゃっかり利用するのです。

刑事にしては人を疑うことを知らないホーは
文字通りジョンストンの目となり足となり
ほいほい働かされて後で泣きを見ることに…。

と云ってもジョンストンの性格は
全盲になってからの後天的なものではなく元々から。

現職の刑事だった4年前も
勝手にダンススクールの美人インストラクターに
一目惚れし(「Shall we ダンス?」か!!)
以来「俺の(将来の)嫁」と痛い発言を
ところ構わずしている人物だったようです。

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そのくせ彼女とすれ違うだけで挙動不審に。

そんなこととは露知らず
自宅の天井が崩れたというジョンストンを
信用し居候までさせていたホー。

そんな純情ロマンチカな彼女もやがて
ジョンストンに利用されていたことを知ります。

当然烈火のごとく怒りますが、
口の上手いジョンストンに
数秒も経たないうち丸め込まれてしまい
結局元の木阿弥に。

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物は言いよう。そんなこと云われたら別件捜査しないわけにはいきません。

以降、さらにジョンストンの報奨金のため
無理難題を押し付けられるホー。

そんなジョンストンの捜査は
想像上の死者との対話から犯人を割り出す
と云う一風変わった方法です。

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推理もしますが、まず殺された本人に事情聴取します。

推理の方法を伝授すると云うジョンストンの命令で
想像力を持たないホーは被害者の行動を追体験。
ジョンストン流捜査を体で覚えさせられます。

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素直なホーは被害者の気持ちになるためタトゥーまで入れることに…。

被害者の女性がそうであったように
殴られ、酒に溺れ、道に倒れて誰かの名を呼び続け
見る見るうちに容貌が崩れていくホー。

いくら見えていないからと云って
女性にここまでさせるジョンストン、鬼畜です。

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お肌のお手入れも追っつきません。そのそばで涼しい顔で食事するな!

あまつさえ「俺の嫁」がシト刑事と結婚した事を知り
落ち込むジョンストンにホーが何気なくモーションをかけても
こんな言葉で振られてしまいます。

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イケメン盲人でなければ2,30発殴られているところです。

相当な見栄っ張りです。
そんなジョンストンでも顔だけはアンディ・ラウなので
独女のホーは簡単にこの上玉を逃がしません。

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実際一発殴られてますが、食べさせておけば上機嫌になります。

ジョンストンがホーを手酷く扱えば扱うほど
2人の思いに落差があればあるほど
この先の展開が読めるというものです。

「ああ、この話は
ジョンストンが何らかの方法で
ホーがサミー・チェン似の美人と知り
両想いになったところでめでたしめでたしにするつもりなのね。」

これです。


なのに

なのに

なんで主演がアンディ・ラウなの?
なんで主演チャウ・シンチーじゃないの?

と云う思いが頭をかすめます。


大方の予想どおり、終盤
アクションシーンが最大に盛り上がったところで
うっかり場の雰囲気に呑まれ顔も知らないホーに
愛の告白をしてしまったジョンストン。

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顔を触る前に告白済みというところが香港コメディらしい。

美人と判る前に愛の告白をするところがポイントです。
これ、判った上での愛の告白だったら台無しですからね。

こういうツボはちゃんと押さえてあります。


中国本土では公開時である2013年7月の段階では
「中国本土で上映された香港映画として
史上最高の興業成績に王手をかけている」
と報道された本作。

同年公開された同じくアンディ・ラウ主演の
「ゴールデンスパイ(天機・富春山居図)」が、
「史上最悪の駄作」とすさまじい悪評を受けていた反動もあって
かなり高い評価を得たようでしたが、
2013年度の中国映画興行収入トップ10には
ランキングされておらず、
逆に「ゴールデンスパイ」が第10位にランクイン
と云う不思議な現象が起こっています。
(アンディ・ラウ主演映画では「風暴」が第9位)

「こんなアンディ・ラウ見たことない!」
と云い切れるかと云うと微妙なところですが、
50を過ぎてなおこのような役を
キュートに演じられるアンディ・ラウ。

その演技を見れただけでも個人的には満足です。

10年後のSMAPにもこの域に達してほしいものです。

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彼なら今この瞬間にも日本版リメイクが作れそうな気がする。


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