2014/5/25

RATING43  MOVIE

我々日本人が想像する以上に
下ネタとは切っても切り離せないのが
アメリカのコメディ映画。
そのアメリカ本国でさえ酷評された曰くつきのコメディ映画が
本日のDVD

「ムービー43」

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です。

我が地元でも
シネコンで県内独占2週間限定上映されていましたが、
流石にこの映画に1000円(サービスデー価格)はちょっと…
とチケット代を出し惜しみして
GEOで準新作・旧作7泊8日50円(税抜)
になるまで据え置きにしておりました。

日本で公開されたときのコピーは
「レッツ!ドン引き」
「豪華オールスターを無駄遣い!」
「かつてないエクストリーム3G(スリージー)【下品(ゲヒン)・下劣(ゲレツ)・下衆(ゲス)】映画上陸!」
となっており
予告編でもその豪華オールスターが一気に紹介される

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「それは一体誰でしょう?」「正解は全員来なかった」と続きます。

映像が差し込まれておりますが、
逆にこの映画、
これだけの豪華オールスターが出演していなければ
日本での劇場公開はおろかDVDスルーすらなかったはず。

そうなると決して
「豪華オールスターを無駄遣い!」でないことが判ります。

むしろ「豪華オールスターを有効利用!」です。

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日本版の予告編ではキャスティングの相関図まで用意され至れり尽くせり。


考えてもみてください。
宣伝で「かつてないエクストリーム3G」と
いくら声を大にしたところで
無名の俳優しか出ていなければ、映画館に客など入りません。
それがなしえることができるのはアメリカ広しと云えども
「ジャッカス」くらいでしょう。

多くの客はスターを見に来るのです。

ここで一言予告編に物申させていただきますと、
ハリウッドプレミアにおいて
クロエ・グレース・モレッツは
立派にレッド・カーペットを踏んでいます。

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ええ娘や。この娘、ほんまええ娘や。

本作の中であんな目に遭わされていながらなんて健気な…。

そのクロエ・グレース・モレッツを見るため
劇場に足を運んだ方も少なくないはず。

まあ、予告編なんてものは、
見る者の興味を煽るだけ煽れば良いわけで
1のものを10にでも20にでもして描いているのでしょうが、
映画のヒットを左右する程の重要な役割を担っていると云うのに
この謳い文句

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ロジャー・エバート氏は米国で最も発言力のある映画評論家だそうです。

はこれいかに?

はっ!
これが噂に聞くセルフネガティブキャンペーンと
いうものですか?

セルフネガキャンがこれだけに止まらず
ロジャー・エバート(ロジャー・イーバート)氏は
「見たことを記憶から消したくなるほどの映画」
と、さらに過激な発言もなさっております。

そのせいでしょうか?
この映画が全米公開された3か月後にエバート氏は
お亡くなりになったそうです。
よほど記憶から消し去りたかったのでしょう。
お悔み申し上げます。

エバート氏の寿命までも縮めてしまった問題の5分間
映画の中では何が起こっているのでしょう?

映画が始まって5分、観客が目にしているのは
今やヒュー様と云えば
「ヒュー・グラント」ではなく
「ヒュー・ジャックマン」と云わしめた
ヒュー・ジャックマンです。

なんでもwikipediaの記事によりますと
キャスティングの時点でほとんどのエージェントが
この映画への出演を避けた中、
最初に出演承諾したのがヒュー・ジャックマンだったそうです。

そして、問題の映像がこれになります。







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レッツ!ドン引き

お気づきになられたでしょうか?
首から何かぶら下がっていることに。

首から下がっているのはただの肉腫ではありません。
口蓋垂(別名のどなんちゃら)でもありません。
そこにあるのは1対の精巣(別名睾丸)です。

え?え?え?何その発想?
アメリカ人バカなの?

あ、でも、これがアメリカだからこの程度で済みましたが
日本だったら喉からとんでもないものが
生えているところでした。

ひー、危ない危ない。

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ちなみに日本人がやるとこうなります。

何でもジャックマンは監督から手渡された台本を読むと、
24時間後には「いいよ、これやりたい」と
信じられないほどの威勢の良さで返事したそうです。

どうやら無駄遣いなのは豪華スターではなく
この映画を見るために支払った
チケット代なりDVDレンタル代なりの方だったようです。

とは云うもののこの台本で「OK!」した
ヒュー・ジャックマンからは
これまでにない男気が満ち溢れていますね。
ウルヴァリンの時でさえここまでのフェロモンは
放出されていなかったはず。

長らく私の中での「ヒュー様」は
同世代の例に洩れず「ヒュー・グラント」でしたが、
謹んで返上します。
今日から、ヒュー・ジャックマンこそが真のヒュー様です。

ピープル誌上もっともセクシーな男(2008)ヒュー様ですら
ご覧の有様ですからね
他に出演している
ハル・ベリー↓

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やるときはとことんまでやるハル・ベリー。流石、アカデミー主演女優賞。

ジェラルド・バトラー↓

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云われなきゃ誰だか判んねえよ!ご自慢の肉体の出番がまるっきりありません。

リチャード・ギア↓

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本作出演よりオランジーナのCM出演の方がいたたまれないギア。

エマ・ストーン↓

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エマはキーラン・カルキンと共演。ほのぼのしたオチで女性のオススメ。

ユマ・サーマン↓

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婚活中のロイス。目下の悩みは元彼(スーパーマン)のストーカー行為。

ナオミ・ワッツ↓

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彼女は過保護過ぎて息子を生まれてから家の外から出したことのない母親役。
初体験の相手が母親になりそうでドン引きな息子(この表情!)。



クロエ・グレース・モレッツ↓

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ごもっともな感想。この作品でもクリストファー・ミンツ=プラッセと共演。

ケイト・ウィンスレット
も少なからず同じような目に遭っています。

まあ、共同監督兼プロデューサーが
「メリーに首ったけ」「愛しのローズマリー」の
ファレリー兄弟の兄ピーター・ファレリーと判った時点で
このような映画であることは推して量るべきでした。

映画の作りは短編オムニバス映画となっており
全部で11作品(オリジナルは16作品)あります。

それぞれの短編映画は
売れない映画脚本家ウェスラー(デニス・クエイド)が
映画会社幹部のシュレーダー(グレッグ・キニア)に
持ち込んだ次回作のアイデア

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ここは手堅くデニス・クエイドとグレッグ・キニアで攻めてきます。

と云う形で1本ずつ紹介されます。

どの作品が没になっても良いように代案をいくつも用意し
シュレーダーの面談に望むウェスラー。

各タイトルは
「ネック・ボール」
「自宅学習」
「プープ・オン・ミー!」
「ムラムラ・スーパーマーケット」
「合コン・アベンジャーズ」
「iBabe」
「初潮騒動」
「アダルトこびとづかん〜妖精捕獲作戦」
「フィーリング・カップル/下衆でドン!」
「ブラック・バスケットボール」
「Ned ネッド」
となっております。

これらの11本を
それぞれ異なる監督が異なる俳優女優を使って
5〜10分前後の作品に仕上げているわけです。

これらタイトルだけをざっと見ても
作品がひどいことになっているのは
大凡予想が付きます。

それでも、映画のタイトルや絵本のタイトルに肖った各邦題に
配給会社さんの苦心の跡が見て取れるというものです。

さぞかしプロモーションも大変だったことでしょう…。
お気の毒なことです。

まあ、
「合コン・アベンジャーズ」では
「アベンジャーズ」と云っておきながら
舞台となる婚活パーティに現れるのはマーベルではなく
DCコミックスのジャスティス・リーグだったり
「Ned ネッド」に出てくる
飼い主に首ったけな雄猫の名前はネッドではなく
「ビーズル」だったりと
ちょこちょこツッコミどころが見受けられますが。

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確かに内容は「テッド」っぽい。でも、ちっとも可愛くないビーズル。

さて、ウェスラーがシュレーダーに披露する
最初の作品「ネック・ボール」に
キャストとして当て書きされているのが
ヒュー様ことヒュー・ジャックマンと
ケイト・ウィンスレットです。

ブラインドデートの準備に忙しい
ベス(ケイト・ウィンスレット)はどうも気分が沈みがち。
気が進まない理由は
相手の男デーヴィス(ヒュー・ジャックマン)が
28歳で法律事務所の重役になり
スペシャルオリンピックスのボランティアで
NYフィルの理事
デレク・ジーターと店を共同経営
容貌もゴッサム誌の表紙を飾るほどのイケメン
だということ。

そんな超優良物件が何故未だ独身で
よりによってブラインドデートで相手探し?
一体どんな欠点が?!

で、理由がこれって…。

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でも、これが見えているのはどうやらベスだけらしい?

このアイデアを最初に聞かされたシュレーダーが
喉に睾丸が付いているのを想像して
こんな顔になってしまうのも仕方ありません。

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しかもこの話は序の口だったのです。

実際にピーター・ファレリー監督本人が
メガホンをとっているのが
この「ネック・ボール」と
ハル・ベリーとスティーヴン・マーチャンが共演している
「フィーリング・カップル/下衆でドン!」
の2作。

俳優の扱いの悪さと下品さは他の作品に比べ
一つ頭が抜けています。
下品、下劣、下司の3G揃い踏みですが、
だからと云って半端なところで手を打ったりはしていません。

俳優陣も手を抜くことなくやりきっています。

そんなピーター・ファレリー組のキャストや
ズボンを尻を汚しちゃうクロエ・グレース・モレッツ
に比べれば、撮影の途中でケツをまくったらしい
リチャード・ギアの傷など浅い方です。

目を覆うほどくだらない話でも俳優がひとたび熱演すれば
それなりに見られるものもできるのですが、、
結局、ウェスラーが持ち込んだ企画の段階では
どれもこれもただの下ネタでしかなく
当然のことながらシュレーダーは耳を貸そうとはしません。

それはそうですよね。
実際に箱を開けてみるまで
よもや興行収入(約3千万ドル)が
製作費(600万ドル)の5倍になるとは思いませんものね。

この辺のメタ構造は、松本人志監督「R100」の
「100歳の映画監督が撮る映画」
に相通じるところがあるかもしれません。

こちらの「ムービー43」の方は、
もう一工夫されてはいるのですが、
それにしたってひどいものはひどいに変わりありません。

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ウェスラーとシュレーダーのストーリーもまた短編の1つだったのです。

ここまでアメリカ国内外で不評だった映画だけに
当然のことながら
2013年(第34回)ゴールデンラズベリー賞では
最低作品賞、最低監督賞、最低脚本賞を受賞しています。

2013年はてっきり「アフター・アース」の独占か
と思っていましたが、
やはりこれが作品賞だったんですね。

前評判通り、アメリカンコメディの
日本人が笑うに笑えない下ネタの部分だけを掻き集め
豪華スターを使って撮った
それ以上でもそれ以下でもない作品群です。

しかし、ハリウッドスターがここまでやらされたのかと思えば
特にエンディングロールで
素面ではとてもできない演技を要求され
思わずNGを出してしまった
ヒュー・ジャックマンの姿を思い浮かべれば
明日からは多少気に入らない仕事を押し付けられても
笑ってこなせそうな気がしてきます。

そういう意味では見て損はないかな…?
辛い明日を乗り越えたい方にはおススメです。

ところで、ネット上でこの映画の世界初公開は
2013年1月1日のロシアでだったそうです。

ロシア?なんで?

目出度い元日にロシアの人たちは
アメリカから渡ってきたこんな映画を見せられていたのか…
と思うと、
今や世界中で嫌われているロシアに対して
生温かい気持ちになれます。

そりゃあ、オリンピックの終了を見計らって
世界に一泡吹かせてたくもなりますわ。

 

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