2014/4/5

確かめたい自分だけに刻まれているDNA  MOVIE

本日の映画は、
約1年のうちに計3回も
「相棒 −劇場版−
絶体絶命! 42.195km 東京ビッグシティマラソン 」
を地上波放映し
日曜洋画劇場の名称がいよいよ怪しくなってきた
テレビ朝日日曜午後9時から地上波初放映された
邦画「プラチナデータ」

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です。

この映画に関して語られることは相場が決まっております。

@予告編での二宮和也の
「プラチナ・データ」という囁きがウザ過ぎ
A予告編ネタバレ過ぎ
B警察の捜査ザル過ぎ

以上の3つです。

語られる内容が予告編に絞られているのもポイント。

それだけ二宮和也さんの「プラチナ・データ」と云う
セリフから受けるダメージは相当なもので
人によってはこの時点で見る気を失ってしまい
予告編が予告編たる役目をまったく果たしていない
という本末転倒な予告編となっております。

それも一人や二人ではないのです。
おそらくは10人に9人はこのような症状に
悩まされているはず。

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予告編も時が経つとここしか覚えていないほどこの映画と云えばこのセリフ。

この映画の主題歌「Breathless」
にひっかけてのウィスパーボイスなのでしょうか?
(Breathless=息を殺したと云う意味もあります。)

恐るべし、二宮和也。
なんという破壊力。
しかも破壊されているのは映画への客足と来ています。

この予告編が予告編として用を足していないのは
そればかりではありません。

いくつかある予告編をいくつか見て判るのは



まずは
そう遠くない未来(これまた曖昧な…)の日本が舞台。

日本警察は検挙率100%冤罪率0%を目指し
DNA捜査システムを開発。
そのため国民全てのDNAを国が採取し管理し
そのデータは便宜上<プラチナデータ>と名付けられる。

と云うざっくりとした世界観の説明の後
警察のお偉方生瀬勝久がまずは声だけで登場。

警察官僚を生瀬勝久が演じる場合
@一見無能そうで主人公を何気なく手助けする良い上司
A一見無能そうで警視総監の太鼓持ちという卑屈な上司
B一見無能そうで裏で何かを企んでいる悪い上司
の3択である。
この予告編から察するにおそらくはBと予想。
故に要注意人物としてマークせよ。

そんな生瀬勝久に促されてDNA鑑定による捜査結果を
報告する天才科学者、神楽龍平。

豊川悦司演じるところのいかにも叩き上げの刑事、
浅間玲司警視庁捜査一課警部補に
DNA捜査システム内容を説明する神楽龍平を演じるのは
勿論、二宮和也だ。

ひととおりの説明が終わると、ドヤ顔で決め文句。
「我々はこう呼んでいます。<プラチナデータ>。」
なぜか、<プラチナデータ>の部分だけウィスパーボイス。


その瞬間、時が停まる。
人によっては殺意すら抱くやもしれぬ。

しかし、ここは気を取り直して改めて続きを視聴。

この神楽龍平なる人物、28歳と云う設定で
二宮和也の実年齢も同じくらい。
が、頬ふっくらお肌つるつるなので高校生にしか見えない。
…いや。高校生にも見えない。
「大奥」の時もそうだったが、
大人ばかりが集まっているところに彼が顔を出した時の
場違い感は半端ない。
つい
「ぼくぅ、どうしたのかな?迷子になっちゃったのかな?」
と、声をかけたくなるほどそぐわない。
とりあえず「童顔だ!!!」と心に強く暗示をかけたところで
今度は天才科学者に見えない。
そう見えるよう超カッコいいフレームの眼鏡をかけているが、
それでも天才科学者には見えない。
どんな研究を発表しようとその若(く見える外見)さ故、
小保方晴子ユニットリーダー以上に世間から叩かれそうに見える。

とにかく釈然としないのだが
そうしているうちにいよいよ事件発生。

DNA捜査がらみで5人の人物が殺害される。
さらにシステムの開発に携わった蓼科兄妹も殺害される。
妹の方は神楽龍平の恋人だった。
残された皮膚片からDNA鑑定をしたところ
コンピューターが弾き出した犯人はなんと神楽龍平。

DNAで犯罪どころかその人の人生までもが決まると
信じ切っていた神楽龍平は
ご自慢のシステムに自分が犯人に断定され愕然となる。


で、これなんて云う「マイノリティ・レポート」?

いちいちDNA捜査システムにかけなくても
予告編の途中
殺人事件が発生した時点で見ている人は察しているはず
「ああ、この流れからすると容疑者は二宮和也ね。」と。
さらにこう推理している。
「でも、冤罪なんでしょ。」と。

そんな誰が見ても
冤罪と判るような冤罪を掛けられた我らが主人公。

しかし、彼を容疑者と断定したのは
彼自身が最も信頼しているDNA捜査システムと云う皮肉。

「信じてくれ、私は犯人じゃない!」
と云い残し逃げる神楽龍平。
追う浅間玲司警視庁捜査一課警部補。

そして、「鍵を握る−」
と云うキャプションの後に
(もしくは「誰が−何のために−どうやって−」の後)
これ見よがしに挿入される鈴木保奈美の映像。
ちらっと画面に見切れるのはこれで2度目の鈴木保奈美。
はい、真犯人確保しました。

と、予告編を見ている視聴者が真犯人を確保したところで
逃げる神楽龍平。
追う浅間玲司警視庁捜査一課警部補。

さらに神楽龍平が二重人格だと判明。


…え〜っ、予告編如きで
ここまで見せちゃっていいの?

いいんです。原作東野圭吾だから。

結構深いところまでネタバレされたところで
逃げる神楽龍平。
追う浅間玲司警視庁捜査一課警部補。

さらにさらに開発者である神楽龍平も知らない
真の<プラチナデータ>が存在することが判明。

真の<プラチナデータ>とは何か?

それを探るために逃げる神楽龍平。
追う浅間玲司警視庁捜査一課警部補。

ところで、神楽の二重人格のもう一人の人格の名前は
「リュウ」と云うらしい。

龍平とリュウ。
大して変わらない。
むしろ、龍平と云う名前なら
普通に友達から「りゅう」とか呼ばれていそう。

その間に何度となく差し込まれる
鈴木保奈美、杏、水原希子の映像。

1つ年下の杏も7つも下の水原希子も
ニノと並ぶと一様にお姉さんにしか見えない。
鈴木保奈美なんて50にはまだ数年猶予が残っているのに
普通にニノの母親に見えてしまう。
しかも30ぐらいに産んだように見えてしまう。

そして、やはり逃げる神楽龍平。
追う浅間玲司警視庁捜査一課警部補。

最後は被害者である水原希子とリュウ(?)との
非常に美しいキスシーンをバックに
「俺はまだ捕まるわけにはいかないんだ!!!」
宣言をしたところで予告編終了。


念を押しておきますが、
ここまで長々書き起こした内容は
本編のストーリーではなくあくまで予告編の説明です。

ほんの2分足らずの映像なのに
映画の内容がほぼ判ったような気になってしまいます。

おそらく、本編を見なくても
この映画について感想を訊かれたら
まるで1本丸々見てきたように
すらすらと答えられるのではないでしょうか?

予告編をだらだら見ている分には
なんだかずっと
神楽龍平と浅間玲司警部補が
追いかけっこしているだけの映画のようにも見えます。

「予告編の5割は2人の
『おほほ!私をつかまえてごらんなさい!』
『あはは!待てよ〜!』
じゃね?」
と、思って実際本編を見ると


実際その通りなんですよ、これが。


この映画の半分は
神楽龍平の逃走劇でできているんですよ。


主人公である天才科学者

…。
…「天才科学者」と書くだけでなんで
こうも安っぽくなってしまうのでしょう?

昭和40年代の少年雑誌に出てくるような響きが
あります、天才科学者。

しかし、これが公式における神楽龍平の肩書なので
仕方ありません。

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ほらね。ちゃんと書いてあるでしょ「天才科学者」って。

その天才科学者、神楽龍平が開発したDNA捜査システム。

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こんなお子様がシステムの開発責任者と紹介されてもなあ…。

DNAプロファイリングを使えば、
髪の毛一本からも被疑者の性別、年齢、血液型はおろか
身長や体質、手足のサイズから肌質、顔の特徴までが
たちどころに判明し
さらにDNAモンタージュによって画像解析までできる
と云う優れものなのです。

さらにこれに全国民から採取したDNAデータ
通称<プラチナデータ>と適合することにより
より正確な被疑者がしぼりこめるようになるのです。

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DNAモンタージュでここまで判るのなら何も国家予算でDNA採取しなくても…。

これさえあればもはや、
地道に足で稼ぐ現場百遍も
張り込みも付近の聞き込みも裏付け捜査も刑事の勘も
いっさい不要なのです。
今後の警察に必要なのは、大幅な人員削減だけなのです。

このDNA捜査システムのデモンストレーションで
大田区江東区で発生した「連続児童誘拐殺人事件」を
瞬く間に解決した神楽龍平。

それに気を良くした政府はその後3か月で
全国民からのDNA採取を敢行し
後はDNA法なる法案が可決されるのを待つだけ
と云ったところまで話を進めてしまいました。

これで日本の警察は
検挙率100%m冤罪率0%と云う
人類未踏の記録達成間違いなし。

来るべく2020年の東京オリンピックも安泰安泰。

ところがどっこい、そうは問屋がおろしません。

人類史上、新技術が開発されると
それを悪用する者が必ず出てくるのです。

このDNA捜査システムも例外ではありません。

どういうわけか、DNA法案に反対していた人物が
5名ほど殺害され、肋骨を抜き取られる事件が発生。

残されたDNAはNF。
つまり「Not Found」。
適合者不明。

いちいち、「NF」などと云う小賢しい名称をつけるのが
この作品ならではの特徴です。

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他にも移動のたびに「ヴォーン」と云う機械音と共に場所の名前がいちいち表記されます。

この連続殺人事件で「NF」は13人目となるため
「NF13」と名付けられました。

…って、3ヶ月で13人もいるんかい?
そんなんで大丈夫なんか?<プラチナデータ>?
と、不安になりますね。

国を挙げて全国民からDNAを続々採取しておきながら
まだまだDNA未登録者が残っているということですか?
いつになったら検挙率100%になるのですか?

「NF」とは云え
従来通りの捜査をすれば犯人に関する手がかりが
出てきそうなものですが、
警察はすっかりこのシステムに依存しているのか
この件については放置してしまいます。

ここで開発者たる神楽龍平も
有能な助手である白鳥里沙(杏)も
「『NF』がこんなにも多く出てくるのは何故か?」
「『NF』となるような人間っていったい何者なのか?」
などと深く言及しないのは
この問題が<プラチナデータ>の根幹に係わるからであって
何も無視しているってわけではないのですよ?

そこを気にしようものなら大変な目に遭うのです。
うっかり藪をつつけば蛇に襲われるのです。

そのうち、DNA捜査システムをプログラミングした
サヴァン症候群で天才数学者の蓼科早樹(水原希子)と
その兄蓼科耕作(和田聰宏)が
勤務先の新世紀大学病院で殺害される事件が発生。

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何かと便利に使われるサヴァン症候群。

ほら、云わんこっちゃない。
藪をつついた途端大変な目に遭ったでしょ?

手口から「NF13」の犯行と思われたのですが、
神楽龍平が解析研究所に一人居残って
早樹の身体に残った犯人のDNAを
DNAプロファイリングにかけてみたところ
「NF13」のDNAとは異なり
あろうことか神楽龍平本人のものと一致
という予告編通りの展開を迎えます。

自分が蓼科兄妹を殺していないのは
重々判っているものの心当たりのある神楽龍平は
DNAサンプルを解析装置から抜き取りそのまま逃亡。

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ここで二重人格者の場合、DNA捜査が通用するかと云う問題提起がなされます。

しかし、白鳥助手が有能だったため
あっという間に解析結果が再生されてしまいます。

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少しは時間稼ぎできなかったのか天才科学者さんよぉ。

DNA捜査の最高責任者が犯人だなんて
そんなの周りに示しがつかないじゃん!
というか、
こんなの世間にばれたら
折角ここまで立ち上げた捜査システム自体おじゃんじゃん!
と、顔色を失う研究所の皆々様方。

どうしても、このDNA捜査システムを実用化したい
志賀孝志警察庁特殊解析研究所所長(生瀬勝久)は
逃亡した神楽龍平を捕らえるため
全国の監視・防犯カメラの映像データを
即時に解析できる禁断の監視システムを発動します。

ヴォーン。

このシステムをDNA捜査システムと併用すると
DNAデータと共に採取した全国民の個人データと
監視カメラに映る映像をただちに照らし合わせ
日本のどこにいようと目的の人物を見つけ出せるのです。

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これさえあれば、容疑者がどこにいても一発でサーチできます。

これで全国民は警察の管理下にあるのも同然。

ということでたちまちのうちに居場所が知れてしまう
神楽龍平。

監視システムからの指示に従い
捜査主任の浅間警部補が率いる警官隊が現場に向かいます。

ここまでで映画全体の3分の1といったところでしょうか?

現在の日本、
どこに行っても防犯カメラが取り付けられているので
神楽龍平が逃げ切れるわけがありません。
たとえ超立体マスクで顔を隠そうとも
歩き方ひとつで判ってしまうのです。
逃走経路も丸わかり。

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犯人確定から数時間後にはここまで追い詰めておきながら…。

しかし、ここであっさり捕まっては
その時点で映画は終わってしまいます。

謎の協力者が携帯電話でいろいろ指示してくれるおかげで
なんとか逃げ延びる神楽龍平。

謎の協力者と書いていますが、
それが杏…白鳥助手であることは声で丸わかりです。

それにしても警察の追跡も包囲網もザルすぎです。

最初の追跡でも工場に逃げ込んだ神楽龍平に
まんまと逃げられます。

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ここまで追い詰めて取り逃がすなんて、浅間警部補降格ものですよ。

その後も
逃走車の車両番号で追跡しておきながら取り逃がし
さらに真の<プラチナデータ>の存在を知った神楽龍平が
その手がかりをつかむため蓼科兄妹の別荘に
潜伏しているところも取り逃がし。

もう完全に監視システム、宝の持ち腐れですよ。

これだけのシステムを使用しながら
インドア系で理系の青年一人捕まれられないとは…。

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あまりの警察のふがいなさに思わずへたり込む浅間警部補。そりゃそうだ。

神楽龍平が蓼科兄妹の別荘のある群馬にいるのを
監視システムでサーチしながら
警察の到着がその翌日っていったいどういうことよ?!

やる気あんのか?!

というのも浅間警部補自身、神楽龍平を犯人と思っていないので
モチベーションが上がらないのです。

やがて、<プラチナデータ>をアメリカに譲渡せんがため
助手として研究所に潜り込んでいたCIA局員の白鳥も
何者かに殺されるのですが、
犯人が白鳥の携帯電話を現場に残していくという
初歩的なミスを犯し
その携帯電話が浅間警部補に手に渡ったため
浅間警部補ったら
いよいよ神楽龍平に対する容疑を捨て去ってしまいます。

そして、神楽龍平と手を組んで真の<プラチナデータ>の
正体に挑みます。

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逃亡犯らしく二宮君の顔にもうっすらと髭が…。しかしトヨエツと並ぶとまだ幼い。

2人がタッグを組んだことにより
明らかになった真の<プラチナデータ>とは…!!

どうってことはありません。

不都合となる
政府関係者、警察官僚の三親等以内のDNAデータが
既存の<プラチナデータ>から
予め抜き取られていただけでした。

そして、蓼科兄妹が命を懸けて護ったその削除済みデータを
<プラチナデータ>に再入力すつことによってはじめて
真の<プラチナデータ>になるのです!!

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よくあるよくある。ほら、コナン君でも云っているよ。

え〜、それはちょっと…。
ちょっとがっかりです。

あれほど予告編で勿体振って語られていた
真の<プラチナデータ>の正体が判っても
「NF13」の正体並びに蓼科兄妹を殺した犯人が判っても
そして、神楽龍平とリョウの二つの人格の実態が判っても
ちっとも嬉しくないのは
やはりあの見せすぎの予告編と
二宮和也のウィスパーボイスのせいでしょうか?

せっかくの二宮和也1人2役ですが、
呼び名同様、この2つの人格が
どちらもインドア派で草食系となっており
外見同様代わり映えしません。
DNA捜査と云う理論を根底から覆すのに
使われた「二重人格」と云う設定が必要だったのは
判りますが、その割には使い甲斐のない設定ですね。

後、これもストーリーの都合上仕方ないにしても
あれだけの監視システムを使いこなせなかったというだけでも
日本警察、相当バカにされていますよ、東野圭吾先生に。
 
DNA捜査システムについても
巨大監視システムについても
その後、どういう扱いになるのか
投げっぱなしのまま終わっているのが気になります。

が、見終わった後これだけ語り尽くせる映画は
そうそうないのでそれだけで貴重と思われます。
まあ、語る内容は100%悪口ですが、
DVD視聴しながら仲間内でワイワイ語るには
お薦めの映画です。





 
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