2013/11/22

Night Clubで男も濡れる……主に涙で  MOVIE

本日のDVDは

ハンガリー映画「悩ましき男たちの肖像」

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です。

パッケージに書かれた
「ハンガリー・アカデミー賞 最優秀新人監督賞」
の「ハンガリー」と云う国名に惹かれて借りてきました。

たぶん、この映画が始めて見るハンガリー産映画と
なるのでしょうが、
ハンガリーと云うと他にどういう映画がありましたっけ?

ということで、
TSUTAYAから帰宅しGoogleで検索をかけたところ
最近、日本で公開された映画では
「人生に乾杯!」
「タクシデルミア―ある剥製師の遺言―」
がハンガリー映画に当たるそうです。

急に振られても
国名と首都(ブタペスト)ぐらいしか思いつかない
情報量が極端に少ない国ですが、
我々日本人にとって身近なところでは
「ルービックキューブ」は
ハンガリーの建築学者エルノー・ルービックが
発明したものだそうです。

それだけでなんだかクレバーな国に思えてきました。

そんな未体験ゾーンであるハンガリー映画。
DVD再生が始まると
のっけから女性のお尻を追っかけているだけの
オープニング映像が延々流れます。

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原題「Intim fejlövés」です。ハンガリー語なので意味までは判りません。

3分ほど目に入ってくるのはこの女性のお尻だけです。

音声を消して映像だけ目で追っていくと
自然、頭の中に
The Royal Teensの
「Short Shorts」(「タモリ倶楽部」OP曲)が
流れてくるような…。



おやおやおや?

正直この時点でこの映画から
ドロップアウトしてしまいたくなってきました。

どうやらハンガリーはこの映画を作るに当てって
スカート丈の限界(もはや腹巻)に挑戦しているようです。

ルービックキューブといい
幾何学的なものを好むお国柄なのでしょうか?

それにしてもこのオープニング映像、
後ろから見てもかなり際どいことになっていますが、
前に回ったらどういうことになっているのか
非常に気になります。

行き交う人々は歩調を緩めることなく平然と
この女性とすれ違っているので
このスカート丈はハンガリーではよく目にする光景で
さほど驚くことではないのでしょうか?

という疑問は放置したまま本編に突入。



オープニングで散々っぱら半ケツを
文字通り振りまいていた女性は
本編には一切関係はなく二度と出てきません。

物語を引っ張っていくのは
とあるナイトクラブの喧噪の中、

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ナイトクラブと云っても要はストリップが見れるお店です。

虚ろな表情でストリップパフォーマンスを見ている
4人の男たちです。

それぞれ、家庭に問題を抱えており
行くあてもないままこのナイトクラブに辿り着きました。

まず一人目は
結婚26年目のアコシュ(ガーシュパール・カタ)

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彼の案件は「熟年離婚の危機」です。

二人目は
結婚7年目のバラーシュ(ナジュ・ジョ ルト)

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彼の案件は「配偶者の浮気」です。

三人目
結婚式を前日に控えたガボール(サボー・ジューズー)

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彼の案件は「婚約不履行」です。

最後が
彼女いない歴=年齢のトミ(コヴァーチ・レヘル)

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彼の案件は「身体的な欠陥」です。

この4人が主人公となるオムニバスストーリーです。

年齢も職業も境遇もそれぞれ違う彼らに共通するのは
ずばり女性問題。

このナイトクラブに来店するほんの少し前に
「男と女の間には深くて暗い川がある」
ことを嫌と云うほど思い知らされたものの
「誰も渡れぬ川なれどエンヤコラ今夜も舟を出す」
気にはとてもなれず
女性の裸を酒のつまみにぐだぐだと管を巻いているのです。

しかし、いくら酒に溺れたところで
問題が自然と解決することはありません。

単なる現実逃避です。

既に相手となる女性の方はやるべき行動を
一つ残らずやり終えています。
後は彼らがどう出るかだけです。

それでは、この4人が抱えている悩みが
どういうものか見ていくことにしましょう。

中年男アコシュは、残業とごまかし
出会い系サイトで知り合った若い女性と
ドライブしていたことがばれて
連れ添って26年もなる妻に出て行かれてしまいます。

ただし、問題は浮気ではなく
2年半前に乳癌の手術で乳房を切除してしまった妻の身体に
どうしても触れることができないアコシュ自身にあります。

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私だって女よ。それも女盛りの体よ。というのが妻の主張。ごもっとも。

確かに胸を失った妻の身体を見るのが辛い、または怖い
という気持ちも判ります。

しかし、シリコンを入れて胸部を再生したいという
妻の希望すら頑として受け付けないのですから
妻が離婚を持ち出すもの仕方ありません。

今からベッドインするか
それとも離婚するか
という最後通牒を愛する妻に突きつけられ
結局最後のチャンスをふいにしてしまうアコシェ。

「愛しているんだよ〜。
でも、できないものはできないんだよ〜。
手術痕見たくないんだよ〜。触りたくないんだよ〜。
そのへんは長いつきあいだもん、判ってくれよ〜。」
なんて甘い考えのアコシェを見限ってさっさと荷物をまとめる
妻を彼はどうすることもできませんでした。

同じ日、
実家を追い出されアパートで一人暮らしのトミの隣室に
同じくらいの年の女の子がたった一人で引っ越してきます。
同じ階に住んでいるのはトミと彼女だけ。
異性であるトミの目も気にせずほぼ半裸に近い格好で
廊下をうろつきまわる女の子にムラムラした
トミは彼女に襲いかかってしまいます。
しかし、レイプは未遂に終わり、正気に戻ったトミ。
彼の行為を責めない女の子に
トミはつい甘えて自分の悩みを話します。

そのトミの人生に係る悩みというのは

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そんなこと相談されてもなあ…。

男として生まれたる者には
世界最大級といっても過言でない悩みです。

そのことで他人から傷つけられるのが怖くて怖くて
27歳になった今もトミは童貞のまま。
この欠点を抱えている以上女性との交際なんてとんでもない
と思い込み内に篭るトミを
心配した両親が一人暮らしを薦めたのですが、
親元を離れてからは
パソコンでエロサイトばかり見ている生活を送っていました。

そこに引っ越してきたのが件の女の子です。

トミの母親は息子の隣の部屋に独身の女性が入った
という情報をすでに手に入れており
なにやら期待を抱いているご様子。

それがまたトミにプレッシャーをかけているわけです。

だからっていきなり襲いかかっては犯罪です。

さて、そのころ
結婚式を翌日に控えたガボールは
人生における重大な局面に立たされていました。

その日は朝から式の準備でばたばたしていて
ようやく落ち着いて婚約者のエバと二人っきりになれたのは
日もかなり傾いた頃でした。

突然、エバは神妙な面持ちでこんなことを云いだします。

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この喋りだしは嫌な予感しかしません。

こういう流れでの「話」の場合、
往々にしてその「話」はろくな話ではありません。

さらに念を押してくるエバ。

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かなり深刻な話のようです。

ガボールとしては3年もつきあったエバとは
隠しごとが一切ない理想のカップルだったはずなのに
一体何が…

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そんなこと式の前日に云われてもなあ…。

決して目を見て話そうとはしない婚約者のただならぬ様子に
ガボールの頬も引きつり気味です。

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なあんて強がっていますけど内心ドキドキですよ。

そんなガボールに対してなかなか打ち明けられないエバ。
焦らす焦らす。

もしかして他に好きな男が…
と云う思いが一瞬頭をよぎります。

しかし、そんなことではないようです。

これから話すことは
浮気話以上に心に準備が必要な事柄なのです。

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浮気程度の打ち明け話ではなさそうです。

だからといってガボールも
どう準備すればいいのか判りません。

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何を聞いても怒らないことを約束させますが、こういう約束は大抵破られます。

怖い怖い。

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ここまでしつこく念を押されるとそりゃ不安にもなりますわ。

そして、とうとう彼女の口から語られる驚愕の真実。

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エバの生まれた時の性別は男。本名はペーターでした。

あかん、これ
フジテレビなら「奇跡体験!アンビリバボー」
日本テレビなら「ザ!世界仰天ニュース」で
外国人俳優を使っての再現映像を作ってまで
全国放送する類の奴や。
サブタイに「世界が震撼!」って入る奴や。
放送後の様子を知るために
2年後ぐらいに仰天スタッフが逢いに行く奴や。

そんなアンビリバボーなエバの隠された身体の秘密を知って
どこにでもいる極度のホモフォビアであるガボールは
それはもう大パニック。

愛するエバのことを思って
大嫌いなエバの友人であるニューハーフの男の
結婚式への参列もOKしたガボールでしたが、
エバ本人が元男となると話が違います。

胃の中のものまで戻してしまいます。

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女装して大暴れするくらいショックを受けました。

おそらく、このガボールの問題が4人のなかでもっとも深刻であり
故に時間をかけて真実が明かされるわけですが、
このDVDを再生する前に
うっかりDVDの裏パッケージに記された
「あらすじ」を目にしまったのが大失敗。

日本で名前が知られた俳優が出ているわけでもなく
製作がハンガリーということもあって
宣伝材料に困ったのか、
日本の配給会社はこのエピソードを全面的に押し出し
最大の売りにしていたのです。

配給会社の担当者さんもあらすじを書くときには
ここの部分はもう少しぼかして書こうよ。
いくらでも書きようがあるじゃないですか。

ネタバレ反対。

これじゃあ、なんのために監督がここまで
エバの告白を引っ張ったのか、
はっきり云って台無しです。

さて、ここまで3人の悩みが明らかになりました。

最後はバラーシュ。
妻と親友が浮気していることを知り、出張と偽り
油断させたところで銃を片手に
2人の浮気現場に突撃!アッとホーム。

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遂に現場を押さえたぞ!

としゃれ込んだところまでは良かったのですが、
成敗するつもりだった妻の口から
これまでの結婚生活で
ただの一度も自分とのセックスに満足していなかったことを

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結婚生活7年目で妻の口から語られる聞きたくなかった真実。

告げられ
バラーシュはすっかり身も心を萎えてしまいます。

「愛」だけでは乗り越えられない夫婦の問題がいきなり勃発。

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どうやら一人だけ気持ちよくなるタイプの夫だったようです。

自分のテクニックのなさを突きつけられた以上は
これはもうあてつけに2人の前で
自殺するしかないと
銃口を加えて引き金を引いたものの不発で失敗。

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気分は踏んだり蹴ったり。

こ、この事態は何かの隠喩でしょうか?

こ、これは気まずい…。

バラーシュ的にはまさに「人生オワタ」。

______ 
|←樹海|
. ̄.|| ̄     オワタ┗(^o^ )┓三
  ||         ┏┗   三
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

しかし、ここは青木ヶ原樹海のある日本ではなく
美しく青きドナウが流れるハンガリーです。

こうなると絶望した男たちが足を延ばすのは
手っ取り早くトップレスの女性と酒を楽しめる
ナイトクラブということに…。

「半裸が舞い踊るナイトクラブは
悲しい男の吹きだまり」=「終着駅」なのです。

ここにさえ来れば
とりあえず形の良いおっぱいだけは大放出中。
4人の男たちのいたたまれない恋模様に心疲れた
映画の観客、DVDも視聴者の皆様も
トップレスを目当てにこの映画を見るも良し。

そんなへなへなな男たちのオムニバスドラマですが、
ラストシーンはメリーバッドエンドを感じさせる
なかなか洒落た終わり方をしています。

ですので、OPの直後に投げ出さず
とりあえず最後まで見てみてください。
 
 
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