2013/11/13

単なるゾンビドラマではない!ていうかゾンビはでない  MOVIE

本日のDVDは

「デッド・キャニオン」

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と云う映画です。

ジャンルまぜこぜの準新作コーナーに
面陳列されているのを
ジャケットだけを見て借りてきたので
どういう映画なのかは判りません。

それどころか
これを書いている時点でDVDは見終えているのですが、
どういう映画だったのか判っていません。

ジャケットの写真に加え
超人気ドラマ「ウォーキング・デッド」の本歌取りのような邦題
並びに
「この男、荒野の処刑人−。」
というなんとなく映画「処刑人」を意識した惹句から
【女子よりかわいい】ノーマン・リーダス押し映画であることは
ほぼ間違いないでしょう
と、思い借りてきました。

この手のジャケットとキャッチコピーは
「羊頭狗肉」作戦の一環
ではないかと薄々気づいておりましたが、
「騙されたつもりで」借りてきました。

そして、案の定騙されました。

片や内容の方はと云うと
おそらくは、「ジャンルはホラー」
こちらはそう踏んで
帰宅後早速おうちでDVDを再生してみたところ



あ…これも違いました。

恐怖を感じさせる映画ではありますが
ゾンビは出ていませんでした。

まあ、どこにも「ゾンビ」とも
「なんちゃら・オブ・ザ・デッド」とも書いてはなかったので
明らかに私の偏見でした。
うっかり「ウォーキング・デッド」に毒されただけでした。


舞台はアメリカユタ州カインヴィルと云う田舎町。

ここの観光名所は
原題ともなっている「レッド・キャニオン」、
別名「レッド ロック キャニオン国立保護区」です。

ラスベガスからも近く
カジノの喧騒に疲れた観光客の人気スポットになっています。

この映画でも景観の魅力を余すことなく
撮影していますので、
観光案内としてご覧になるのもまた一興かと。

まず、登場するのは1組のカップルです。
男の名前はデヴォン、女の名前はレジーナ。
2人はキャッキャ云いながら
立入禁止になっている洞窟の探検を始めます。

今は誰も足を踏み入れていない洞窟とあって
若い2人は心躍らせながら奥へと進んでいきます。

ところが、洞窟の奥は何かの作業所となっており
明らかに普段から人の出入りがある様子。

なにしろ、
嘉門達夫「ゆけ!ゆけ!川口浩」の
「川口浩が洞窟に入る
カメラマンと照明さんの後に入る」
ではありませんが、
立ち入り禁止のはずの洞窟の奥には
光放つランタンがあちらこちらに置かれているのです。

…ここ明らかに人がおるがな。

と、驚くまもなく
まずデヴォンが何者かに背後から襲われ
後頭部を強打されます。
薄れゆく意識のなかでデヴォンは
白いマスクの男がレジーナに襲い掛かるのを
傍観するしかできませんでした。

図にするとこうなります。

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3人以外に洞窟には梁から吊り下がった男の死体が一体あります。

ここでオープニングクレジット。

主要なスタッフやキャストの名前が流れるわけですが
ノーマン・リーダスの名前は一番最後になって出てきます。

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しかも「and」付き。

あ、主演ではないんですね。

日本版ジャケットにはあれだけ幅を利かせているのに
主演ではないんですね。

しかも名前の前に「and」が付くということは
「友情出演※1」「特別出演※2」と云った
客寄せパンダに近い存在ということでしょうか?

もしくはand付きの場合は
かなり高い確率で「悪役」「敵役」と云う配役が
割り当てられます。

これは悪い予感しかしませんね。

「事前の推測どおり、やはり執拗なノーマン・リーダス押しは
配給会社による誇大宣伝でしたか…
売るためとは云え配給会社も姑息な手を使いますね。」
と思いきや、オリジナルのジャケットも
何気にノーマン・リーダス押しでした。
日本だけじゃないのか……。

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と云うより白マスク押し。気のせいか主演のデヴォンは隅に追いやられています。

主人公の一人デヴォン役のティム・ドラクスルは
日本では全く無名な
オーストラリアのミュージシャンのようです。

TSUTAYA onlineのデータでは
「出演者」としてすら紹介されていません。

不穏なオープニングクレジットが終わると
そこは7年後の世界。

7年ぶりに故郷に帰ってきたデヴォン。
車の助手席には恋人らしき女性の姿が…。

レジーナではありません。

会話の端々からどうやら、レジーナとは別れて
新しい彼女テラを連れてそのまま定住するつもりのようです。

さらに
車の後部座席にはデヴォンの友人らしき
同年代の青年トムとサミル、
そして、レジーナの姿があります。

仲睦まじいデヴォンとテラのやり取りを見せ付けられて
居心地の悪そうなレジーナ。

レジーナが故郷に戻りたくないのは
その様子からも明らかです。

レジーナが道中何度も7年前のフラッシュバックに
悩まされているのに
デヴォンったら知らん顔でテラとずっといちゃついています。

これは一体どういうことでしょう?

後の男どももドライブ気分で
沈み込んでいるレジーナに構ってくれません。

優等生然としたサミルに対し
車内でいそいそとドラッグを始めるトム。

そのため帰郷途中にパトカーに捕まってしまいます。

都会から来た若者5人の横柄な態度で職務質問する保安官。

ところが、レジーナは保安官の顔を見て思わず声をかけます。
警官はレジーナの故郷での元カレ、ハーリーだったのです。

レジーナとは知り合い、それも浅からぬ知り合いだったため
ハーリーは違反切符を切るのを中断。
飲酒運転も、車内のドラッグも無罪放免となり
ほっとする5人でした。

それにしてもこの5人は一体どういう関係なのでしょう?

今カノのテラや元カノ(?)のレジーナはともかく
なんで男2人はデヴォンの帰郷に
付き合っているのでしょうか?

と、事態を把握できないまま
車はデヴォンが昔家族と住んでいた家に到着します。

7年ぶりの帰郷のため、トイレは使えず、水は錆を含んでいる有様。

しかし、ようやく人心地ついた5人。

デヴォンと2人きりになったのを見計らってテラは
7年前の事件ですっかり内向的になってしまったレジーナ
の今後について話し合います。

「この家でこれから私と暮らすのか、妹と暮らすのか?」
と、デヴォンを問い詰めるテラ。

ここでようやく
デヴォンとレジーナは恋人ではなく兄妹だったことが判りました。

デヴォンとレジーナは7年前の洞窟での事件の直後に
両親を一度に亡くしそれをきっかけに故郷を離れたようです。

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トムとサミルがどういう関係かははっきりしていません。

その夜、5人は
デヴォンが自宅の管理を任せていたウォルターと云う老人が
営む酒場に繰り出します。

そこで地元のマック(←これがノーマン・リーダス)
という粗暴な男に絡まれるトム。

ここでトムがデヴォンとレジーナの従兄と判ります。

どうやら、兄妹とは顔なじみらしいマック。

しかし、7年ぶりの再会の割には
険悪なムードを醸し出すデヴォンとマック。

マックは7年前の事件を知っており
心に傷を負ったままの妹を連れて
故郷に戻ってきたデヴォンを罵ります。

その頃、レジーナはマックとともに店に来ていた
ハーリーと外のバルコニーでイチャイチャ。

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人間関係がなかなか見えてこないのがこの作品の特徴です。

翌日、
デヴォンはレジーナとサミルと近くのレッドキャニオンへ。
デヴォンと些細なケンカ中のテラはトムとバイクでツーリング。

帰りにウォルターの店で昼食を摂ったレジーナは
ウォルターが死んだ母親の元恋人であったことを知ります。

帰宅したレジーナは、
彼女の心の傷に思い悩むデヴォンとサミルの会話を立ち聞きし
「このままでは私も兄もダメになる!」
と、トラウマを解消するため一人洞窟に向かいます。

そこで再び、白マスクマンに襲われるレジーナ。
あわやと云うところをでデヴォン登場。

サミルと2人がかりで押さえ込み捕らえた
白マスクマンの正体はなんとマックでした。


…いや、判ってたけどね。

保安官のハーリーの手で連行されるマック。

レジーナは7年前にあった出来事を完全に思い出します。
7年前、レジーナとデヴォン、ハーリー、マックとマックの友人は
件の洞窟にいました。

兄と2人で洞窟に忍び込んだのは
レジーナはハーリーと逢引するため
デヴォンはマックたちとドラッグを楽しむためでした。

兄や他の男たちもいるというのに盛り上がって
熱い抱擁を交わしはじめるレジーナとハーリー。
その姿を見てマックが性的な方向に暴走したため
洞窟の中は大変なことに…。

さらに不慮の事故でマックの友人が死亡。
怒りのため全ての責任をレジーナに擦り付けさらに暴走するマック。

しかも、怒れるマックの元から命からがらで逃げ出した
デヴォンとレジーナの乗ったバイクが
対向車線を走っていた車に接触し、車は車線を離れ大破します。

車に乗っていたのは夜になっても帰らない兄妹を探しにきた
2人の両親でそのまま帰らぬ人に…。

それが7年前の出来事でした。

こんなことがあってはレジーナの記憶が混濁しても無理ありません。

さて、保安官事務所に連行されたマック。
その後なにがどうなってそうなったのか
映像では判りませんでしたが、
突如怪奇現象が起こり、その混乱に乗じてマックは
ハーリーの上司を殺して逃走します。

一方サミルという恋人がそばにいることで
なんとか気持ちを持ち直したレジーナでしたが、
その夜、偶然家の表に駐まっているパトカーの中で
ハーリーが殺されるのを見つけ、
マックが復讐に来たことを知ります。

妹と仲間を護ろうと奔走するデヴォン。

その割には、
いきなりトムの足を銃で撃ったり
肝心のところで突然姿を消したり
逃走中にテラやレジーナを置き去りにして
一人だけずんずん先に進んで逃げたりと
不可思議な行動をとるようになります。

また、再び白マスクマンに変身し
デヴォン宅に到着したマックも
どういうわけかレジーナだけには手を出しません。

何なんだ、この2人は?

やがて、町の外に助けを求めに行ったサミルが
首だけ死体となってデヴォン宅に投げ込まれます。

このまま自宅に立て篭もってもマックに殺されるだけ。

そう悟ったデヴォンはテラと共に
一方レジーナはトムと一緒に荒野に逃亡します。

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サミルが亡くなったら亡くなったでトムとどうにかなるレジーナ。結構尻軽い?

追手であるマックを攪乱させるため二手に分かれ
逃走したにも関わらず、翌日にはトム、テラがそれぞれ
マックの餌食になってしまいました。

しかし、姉御肌のテラはただでは殺されません。
マックを道連れにレッドキャニオンの崖からダイブ!

そして、最後は
相関図はこんな感じに…。

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そして誰もいなくなった。

…って
えええ〜っ?

実は、デヴォンはウォルターの息子でした。

兄妹の母親は
都会で兄妹の父親と結婚したもの
昔の彼氏であるウォルターと
別れることができなかったのです。

全てはその自分の出生の秘密を知ったことで
前々から妹であるレジーナに対して
「僕は妹に恋をする」だったデヴォンが
「半分血がつながっていないならOK?」
と、実父と組んで
レジーナを完全に自分だけのものにするために立てた
「兄妹以外は皆殺し」計画だったです。

そのためにマックを使って
レジーナの周りにいる若い男(サミル・トム)を
次々亡き者にしていったのです。



…なんじゃそりゃ?!

異父兄妹は近親相姦にとって
何の免罪符にもならないぞ、デヴォン。

アメリカ版「僕は妹に恋をする」は
結末が結構陰惨なことになっていますので
ご注意を。






※1
友情出演とは「監督や出演者・スタッフの知り合いの有名な役者さんが、納得の上で、ほんのチョイ役で出たりする場合に付ける名称」

※2
特別出演とは「主役級の大物俳優・女優が、ちょっとした端役で出る場合に、その方の役者としての格に合わないのに納得して出てもらうために付ける名称」
 
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