2013/10/13

赤いシグナル非常のサイン  MOVIE

本日のDVDは
「電人ザボーガー」

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という映画です。

今から39年前にあたる1974年に
フジテレビ系で放送された特撮テレビ番組
「電人ザボーガー」がなぜか今になって映画化されました。

オリジナルがオリジナルだけに
「リメイク(作り直し)」や
「リブート(仕切り直し)」と云う言葉より
「リバイバル(再生)」と云った
今では使われなくなった昭和の日本語が似合う
そんな作品です。

ところで、いまさらなんですが、
たまたまこのブログを読んでいるあなた、
そう、そこのあなた
「電人ザボーガー」という特撮ヒーローを
覚えていますか?

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主人公が乗るバイクが変形して二足歩行ロボット「ザボーガー」になります。

おそらく多くの答えは、覚えているどころか
「知らない」
「見たことがない」
では?

せいぜい知っていたとしても
「名前だけは知っている」
「『スーパージョッキー』
(↑あ、この番組も知らないですか?そうですか…)
でさわりだけ見た」
「再放送で見た」
程度ではないでしょうか?

かく云う私も「電人ザボーガー」というと
名前とヒーローの造形ぐらいしか知りません。

そのくらいメジャーではないザボーガー。

当時子供番組を席巻していた変身ヒーローとは異なり
主人公、大門豊が直接変身するのではなく
「鉄人28号」の金田正太郎君と同じく
思考能力の持たない純正ロボットであるザボーガーに
指示を与えて共に悪と闘うのが
この「電人ザボーガー」の特徴でした。

そして、もう1つ、
他の特撮に見られない特徴として
ザボーガーはただのロボットではなく
普段はバイクの形をしていました。

しかし、予備知識としてあるのはこのぐらい。

私の年齢でこれですからね。

オリジナルのテレビ番組を
「知っている」
「目にしたことがある」
早い人なら孫が2、3人いる年齢の方々に
絞られてしまうのではないでしょうか?

なにしろ、この歴史に埋もれていたこの作品を
わざわざ掘り起こして映画にした
井口昇(1976年生)監督ですら
本放送時にはまだ生まれていないのです。

そんなわけで何の思い入れもなく見始めた本作でしたが
「片腕マシンガール」(2007)
「ロボゲイシャ」(2009)などで
海外でも定評のある井口昇ですから








まあ、何というか怖ろしくチープ。

それも判ってやっているチープさです。

劇場映画とは思えないほど
間延びしたアクション
低予算丸出しの衣装に舞台セット
渡辺裕之の濃い顔緩い演技

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とは云うもののこの警視庁3人組の面構えが素晴らしくいい!

映画の「電人ザボーガー」は2部構成となっており

第1部「たたかえ! 電人ザボーガー! 」では

主人公大門豊(古原靖久)が悪のサイボーグ組織・Σに唯一の肉親であった父を殺され、幼くして亡くなった双子の弟の遺伝子を受け継いだスーパーロボット・電人ザボーガーとともにΣの野望を阻止すべく秘密刑事として立ち上がるものの、Σの女幹部・ミスボーグとうっかり恋に落ちてしまったことから全て(含ザボーガー)を失う

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ヘボい札特撮感を前面に押し出したミスボーグの初登場シーン。

までが

第2部「耐えろ大門! 人生の海を! 」 では

第1部から25年後、正義とは何にがなんだか判らなくなり失望の末、秘密刑事を辞職し今では無職となってしまった大門豊(板尾創路)が、Σの若き幹部秋月玄(宮下雄也)とΣから脱走したサイボーグAKIKO(佐津川愛美)に出会ったことから再び戦いのに身を投じΣの野望を打ち砕く

までが描かれています。

スーパージョッキー風に
「電人ザボーガー」の迷場面をだらだら紹介しますと

まずは

@必殺技をはじめザボーガーへの指示は
いちいちヘルメットに取り付けられたマイクに
叫ばなくてはならない。


ザボーガーは川崎重工が作る工業用ロボット同じく
自分の意思では動きません。

一応、大門の亡くなった弟の細胞が使われているという
設定になっていますが、
基本大門が命じなければ何もできません。

コントローラーはなく
操作は音声認識で行います。

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「チェェェンジマシィンザボーガー!ゴォ!」

必殺技は大声で叫ぶ。

これが昭和のロボットもののセオリーです。


A敵のサイボーグ軍団Σの面々の衣装がすこぶるチープ。

・最前線で戦う女幹部ミスボーク(山崎真実)。
彼女は男運が非常に悪い女性の細胞だけを集めて
作られた女性型サイボーグです。
昭和の女性型ロボットですので当然のことながら
胸がミサイル仕様となっています。

当時のクリエイターの間には
女性の胸は飛ばすもの
と云う共通認識があったのでしょうか?

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マグマ大使を彷彿させるミズボーグ。

・名前からしてトホホな悪ノ宮博士(柄本明)。
見たまま半機械人間。
車椅子に乗っている悪役は
大概普通に歩けるというお約束をきっちり守っています。

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日本が誇る名優柄本明も井口監督の手にかかるとこの通り。

・Σ団サイボーグ幹部。
アパッチドリル(山中アラタ)
キングアフリカ(村上浩章)
眼帯男爵(石川ゆうや)
エレキアンデス(佐藤佐吉)
バーナーエイト(松浦祐也)

特にこちらから説明しなくても下の画像と名前を比較すれば
誰が誰のことかなんとなく判る親切設計。

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個性溢れる幹部5人衆。

判らなくても別に困りもしません。

一見手を抜いたお金のかかっていない衣装ですが、
この映画を最後まで見るといかにテレビ版に忠実か
判るようになっています。

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キングアフリカさんなんて目がピンポン玉ですが、オリジナルもですから。

・Σの雑魚戦闘員。

敵の幹部やメカとはザボーガーが闘ってくれるので
彼らは対大門戦にのみ登場します。

何故か武器は鉄パイプ。一貫して鉄パイプ。
なんと大門はこの鉄パイプを素手で叩き割ることができます。

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武器が鉄パイプなのもオリジナル版そのまま。

・第2部での大門最大の敵、秋月玄。

設定こそ改変されていますが、
衣装はオリジナルのデザインをそのまま流用しています。

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ハローワークの受け付けにバイクで乗り込む秋月玄。

・敵メカ「ブルガンダー」

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数あるサイボーグの中でも一際目を引くトラック型サイボーグブルガンダー。

どこにでもある軽トラに顔をつけただけのメカです。
横から見ると、軽トラの幌が丸見えです。


Bザボーガーの頭からヘリ、足からミニカー。

そのまんまです。
頭が十戒のように割れて中から
追跡用のミニヘリが出てきます。
両足のつま先が開いて追跡用のミニカーが出てきます。

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ザボーガーの脳天が割れ中からちっちゃいヘリコプターが。

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ザボーガーのつま先からミニカーが。

また、ザボーガーの両手は
ロケットパンチ仕様となっていますが、
スペアがないので飛んで行ったままにならないように
チェーンが付いています。

おかげでどこに飛ばしても安心です。
さらにはチェーンを利用して敵を捕縛することもできます。

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チェーンつきのちゃっちいパンチにも使い道はちゃんとあります。

なんて便利なんでしょう!!

C科学の粋を集めて作られたとは思えないほど
大それた緻密かつ稚拙な設計図。


大門博士が十数年かけて完成したザボーガーの設計図は
昭和の子供(男子)なら一度はジャポニカ自由帳に
描いたであろうロボットの設計図レベルの設計図。

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ロボットの設計図と云えばかつてはこれが普通でした。

D空に浮かぶ敵の基地。

現れるときは暗雲と共に現れるタイプの
空飛ぶ要塞です。

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この下の部分は軽石でできているのでしょうか?

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ザボーガー基地もまけず劣らずちっちゃい。

E敵の巨大ロボットを垂直に登るザボーガー(バイク型)。

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二の腕あたりについている虫みたいのがバイクです。







…とまあ、

なんだ、これ?ダサっ!

のオンパレードが
エンディングタイトルに入るやいなやアラ不思議。

ここまでの安っぽさの全ては井口監督の
テレビ版「電人ザボーガー」に対する
愛故のことだったのかあぁぁ

と、感動の涙とともに目から鱗がボロボロと落ちます。

エンディングロールでは
出演者、スタッフの名前が流れる中
オリジナルであるテレビ番組「電人ザボーガー」の
映像も流れるのですが、
この映画がテレビ版のスタイルを完全コピーし
当時の主題歌の魂をしっかり引き継いでいたことが
ここにきて始めて明らかにあります。

これを愛と呼ばずして何と呼ぼうか。






まあ、例外として
Fザボーガーの開発者でありノーベルロボット研究賞受賞した
科学者大門勇博士が安定の竹中直人


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つまるところ竹中直人は何を演っても竹中直人にしか見えない。

この人ばかりは完全に映画オリジナルとなっております。

「どんな役を演じても○○○○(芸名)にしか見えない」
という俳優さんは他にもいらっしゃいますが
竹中直人さんと云う方はどうも
「どんな役を演じても竹中直人にしてしまう」
ような気がします。

昨年「アベンジャーズ」(吹替え版)で
ニック・フューリーの声を当てていましたが
その際は、怖ろしいことに
サミュエル・L・ジャクソンが
竹中直人にしか見えませんでした。

こんなことができるのは世界広しと云えども
竹中直人だけ、と思われます。

ちなみに
平成の世に作られただけあって
ザボーガーの変形シーンだけは
CGをフルに使っておりマジカッコいいです。

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一瞬で変形してしまうのが勿体無い。

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