2013/6/19

ダンディー鷹山、セクシー大下  MOVIE

何なんでしょう、この胸を締め付けられるような懐かしさは。

このレストランの窓にふんわりととりつけられた
白いレースのカーテン。

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さらにはテーブルクロス2枚重ねに中央には薔薇の1本挿し。

このショッピングセンター1階の安売り商品の雑多感

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食料品売場の隣にセンスゼロのサービス品衣料品売場が隣接しています。

これぞ昭和感。

というわけで本日の映画は
昭和最後の刑事ドラマの映画化
「あぶない刑事」(1987年公開)

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略して「あぶデカ」です。

由緒正しきテレビドラマムービー
且つコテコテのバディムービー
第1作目にあたります。

先日、TBSテレビで目下放送中の
日曜劇場「空飛ぶ広報室」で
出演中の柴田恭兵さん扮するところの鷺坂正司室長が
「ダンディー鷺坂、セクシー鷺坂」
と云う、40代以上の視聴者しか食いつかないような
セリフを云わされていたので
思い出したかのように見なおしてみました。

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柴田恭兵にしろスズキ・スペーシアCMの舘ひろしにしろ25年経っても全然変んない。

この映画、まだ若かりし頃、
劇場公開時に4回ぶっ続けで見ています。
当時は「入れ替え制」など
田舎の映画館には導入されておらず
朝から晩まで映画館に引き篭もって4回。
流石に尻が痛さのあまり2つに割れました。

まあ、それも今となってはいい思い出。
でも、映画の内容は遥か記憶の彼方に…。


はい、消えました。
うろ覚えどころか全消去です。

なにしろ25年も前の話です。
25年と云えば四半世紀。

昭和も遠くなりにけり。

よくあんなネタ科白入れたものです、「空飛ぶ広報室」も。

 



 



邦画年間興行収入1位に輝く
「踊る大捜査線 THE MOVIE」から遡ること10年、
警察内部の不祥事や警察上層部の暗躍などと
刑事ドラマが一切関係がなかった時代の本作品には

「事件は会議室で起きてんるんじゃない、現場で起きてるんだ!!」
等といわれるまでもないことを偉そうに語るサラリーマン刑事も
「一つ、よろしいでしょうか?」
の積み重ねで事件を紐解いていく紅茶好きの刑事も登場しません。

基本的に何かあれば銃を撃ちまくる刑事しか出てきません。

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今は昔、昭和のおまわりさんと云えばこれが世界標準でした。

そもそも
この映画には刑事ドラマにありがちな
「地道な捜査」というものは存在しません。
「周辺の聞き込み」もありません。

あるのはせいぜい「徹夜しての取調べ」ぐらいです。

捜査と云ってもいたって直感的。

花金(死語)の夜、パトロールと云う名のナンパ中の
神奈川県警察横浜港警察署捜査課刑事、
「タカ」こと鷹山敏樹(舘ひろし)
「ユージ」こと大下勇次(柴田恭兵)。

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ダンディ鷹山、セクシー大下。

イケイケな(死語)女性2人に声をかけるも
その最中に応援要請が入り、覆面車で現場に直行します。

C調(死語)に見えても職務には忠実なのです。

なんと逃走車はバズーカー砲で攻撃してくるではないですか。

ここは本当に日本か?!
いえいえ、昭和の日本なら起こりうる事態です。

直撃を喰らい横転するパトカー。
その隙に逃げ切る逃走車。

追尾していた警官の話では
コスモ製薬社前にうろつく不審者を職質したところ
このような結果になってしまったようです。

問題のコスモ製薬では
制癌剤を開発中の研究員が2名殺されており
研究データが盗難された形跡が…。

この情況証拠からタカとユージは

「職質で逃走した」だから「殺人犯は逃走車の男」
「バズーカー砲で打ってきた」だから「逃走車の男は傭兵」


と華麗な推理を披露し

情報屋の告発から
豹藤幸次郎(菅田俊)と云う男に目をつけ…

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ああ、これ菅田俊さんだったのですね。当時は顔も名前も知らない俳優さんでした。

た途端にまたも銃撃戦。

やはり犯人は豹藤だったのです!!

ここまでで映画が始まって約10分経過。

ここで豹藤が逮捕されるとその時点で映画が終わってしまうので
またも隙を突いて豹藤は逃亡。

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真昼間のスーパーで黒スーツサングラス姿で銃を構える刑事2人。

すごすご署に帰るタカとユージ。

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買い物客を人質に取られちゃいました。

捜査課課長近藤(中条静夫)には頭越しに叱られ
捜査から外される2人でしたが、
懲りずに別の線から独自に捜査に当たることに。

その頃、コスモ製薬のライバル会社の株が急上昇。

これだ!!

「株買占め大儲け」だから「事件の黒幕」

と、ライバル会社の株を買い占めている
画商の鳴海総太郎(室田日出男 )に接触し
事件の黒幕が鳴海と確信するタカとユージ。

はたして黒幕は鳴海だったのです!!

映画が始まって15分で
本作で扱われる唯一の事件の実行犯と黒幕が判明しました。

凄いぞ、タカ&ユージ!!





…って笊過ぎるだろ、推理が!!






でもこれは邦画。
しかも人気テレビドラマの映画化。

いちいちツッコんでいては限がありません。

これぞ昭和クオリティーなのです。

冒頭で殺された2人の研究者のことなんて
捜査が始まった時点で忘れ去られています。

被害者遺族の声にまだ蓋をされていた時代の映画ですから
被害者についての個人情報は
名前と職業ぐらいしかストーリー上登場しません。

被害者なんぞはどうでもいい。

刑事が執拗に追いかえるのは
事件の裏に隠された真相でも
被害者の救済でもなく容疑者だけに絞られます。

それもできれば逮捕という生ぬるい解決法ではなく
撃ち殺したい!
のです。


そう!これが昭和クオリティ。

小学生が見に来るような刑事アクション映画でも
当時の少年ジャンプ誌もまたそうであったように
風俗のお姉さんがあられもない姿を見せてくれるのも
昭和クオリティ。

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一般映画でこんなとこまで見せちゃってセーフ?見せてセーフなのが昭和です。

R指定など小ざかしいものはなく(1988年制定)
映画には「一般」か「成人」の
2種類しかなかった時代、それが昭和なのです。


さて、事件の黒幕が判ったところで
物証がありません。

そこでダンディー鷹山とセクシー大下の本領発揮です。

鳴海の美人秘書結城緑(小野みゆき)に接触し
逆色仕掛けで情報を得ようとします。

タカもユージも
それなりに平和解決の道を模索しているのです。

しかし、その後もなんやかんやで
地雷が爆破

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とにかく昭和の刑事ドラマは爆破が大好き。

手榴弾が爆破

とにかく爆破。

折角の映画なので景気良く爆破。
でも、近々バブル崩壊が控えているので
「西部警察」ほどには予算もガソリンもつぎ込めません。
(「西部警察」はテレビドラマでありながら1話限りの
爆破シーンに1千万円をつぎ込んでいたそうです)

映画なのに…。

それでも、時間が短く出番が少ない
レギュラー陣にも見せ場を与え
文字通り燃えてもらおうというスタッフの心遣いが
見え隠れし心洗われます。

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「やっぱりお前、育ちがいいよ。派手に行こうぜ派手に。」と燃える刑事さん。

そういう荒唐無稽さも
昭和と云う時代のなせる業でしょう。

刑事なのに盗んだバイクで走り出し
こんなスタントもお手もの。

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トラックに飛び乗ったらすぐにホルスターから銃を抜きます。

婦警さんは婦警さんでアフター5(死語)は
ボディコンシャス、通称ボディコン(死語)を身にまとい
ディスコ(死語)でハッスルハッスル(死語)。

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この時代、同じ婦警でも総合職(所謂お茶くみ)と専門職に二分されています。


十年一昔とは云ったものです。

映画ができて悠に100年経っていますから
25年前の映画なんて世間にはザラにありますが、
こういったその当時の時代背景をそのまま反映し
その時代の最先端を撮っているような映画を
中途半端な年月を経てから見ると
その風化っぷりに
こうまで感慨深い気持ちになってしまうものなのですね。

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当時CM出演していた缶ジュースを劇中でアピールする2人。

と、思い出に浸ったところで話を映画に戻します。

バディもの(今でいうブロマンス)のフォーマットに従って
前半は常に行動を共にし
いちゃいちゃしていた鷹山と大下でしたが、
上映時間のちょうど中ほどで
捜査方針の(ものすごく些細な)食い違いから決裂します。

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なんでいきなり決裂したのか映画を見ていても判りません。お約束だからか?

甘々なブロマンスにもそれなりのスパイスは必要なわけです。

で、一人突っ走る相棒を
もう一人が影でフォローし、負傷→行方不明。

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こんな重症でも翌日ぐらいには走れるようになります。

何?このフォーマットどおりの展開は?

でも、これが客を呼ぶのです。
意見が分かれたバディを身を挺して護ってからの重症。

美味しいじゃないですか。
そりゃあ、女性ファンが食いつきますって。

重症を負っても尚捜査を続けるタカ。
バディの苦痛を少しでも和らげるため
いきなり踊りだすユージ。

しかも、フルコーラスまるまる。

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なにしろ元東京キッドブラザースですから。

これ意味あるのか?!!
映画化だからと云ってサービスしすぎだろ。

ああ、ツッコむまいと思っても
ツッコまずにはいられない…。

判っているのですよ、この時代の映画には
フルコーラス日本語歌詞のBGMが欠かせないって事も…。

その後もいろいろあって
最終的には目先のことしか見えてない
タカとユージの落ち度でゲストヒロインも黒幕も爆破。

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映画版では毎度毎度実行犯、黒幕、ヒロインは死にます。確実に。

やっぱり爆破。

爆破せずにはいられないのです。

事件関係者全て逮捕ではなく
死亡させて無事事件解決するタカとユージ。

始末書どころの騒ぎではありません。
懲戒免職モノです。

しかし、当時はいろいろ警察組織も
テレビやスクリーンの前の視聴者の頭もゆるかったようで

解雇通知の代わりに
神奈川県警が2人のためにヘリコプターまで
進呈してくれます。

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良い子はまねしてはいけません。

イイジダイダナ。



それにしても25年の年月を今回つくづく思い知らされました。

よもや「舘ひろし」の横顔を見て
「カワイイ」などと思う日がこようとは…。

叶うなら25年前の私に教えてあげたいものです。
25年も経つと自分でも
思わぬ心境の変化が起こるということを。
 
 
 
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