2013/4/30

闇に紛れて生きる  MOVIE

本日のDVDは
なんだこれ?

…え〜っと

「王朝の陰謀 判事ディーと人体発火怪奇事件」

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という映画です。

「王朝の陰謀」とはなんともフックのない邦題ではありますが、
DVDパッケージに「中国版シャーロック・ホームズ」
なあんて書かれてあったら
この「シャーロック・ホームズ」流行の昨今
そりゃ見ないわけにはいかないじゃないですか。

 

ところで、映画等で
「○○(国名)版シャーロック・ホームズ」
とコピーが付けられる場合その多くは
時代物と相場が決まっています。

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これとか。

この映画も類に漏れず。
舞台背景については
中国の歴史に疎い私がとやかく紐解くよりも
OPの説明テロップそのまま引用させていただきます。

時は唐代。
高宗皇帝の死後7年に渡り
新帝を傀儡とし実権を握ってきた則天武后が
帝位に就かんをしていた。

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則天武后はかつての美貌は護りつつ「あき竹城」化しつつある、カリーナ・ラウ。

それは中国初の女帝の誕生を意味する。
皇族や古くからの重臣は
女が国を奪い天子となることに反発。
秘かに手を組み謀反の機を狙った。
一見平穏な洛陽の都は水面下で陰謀が渦巻き
一触即発の情勢にあった。


という社会情勢を前提に
即位礼の目玉として建設中の通天仏(高さ66丈)を

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でかけりゃいいってもんじゃない。66丈=約200m。

視察に来た東ローマ帝国使節アッバス将軍の目の前で
案内していた工部副長官のジアが突然体内発火。
数十秒後には炭化してしまいます。

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これだけ燃えていても周りに飛び火しないという中国4000年の神秘。

捜査に乗り出した若き役人裴東来(ペイ・ドンライ)は

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なんだかキャラ作り込みすぎているような気がしないでもないペイ・ドンライ。

映画が始まって10分も立たないというのに
特別これという理由もなくただの直感で、
通天仏建立の造営頭である
沙陀(シャトー)という男に目をつけます。

しかし、ペイがシャトーに目をつけるのも無理はありません。

何故ならシャトーは

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あのー、犯人わかっちゃったんですけど。

あのレオン・カーフェイ(梁家輝)が演じているのですから。

だって、ねぇ。
ちょい役如きにわざわざ
「愛人/ラマン」のレオン・カーフェイ
を投入してくるわけないじゃないですか。

明らかにこの人が犯人でしょう。

はい、事件解決。
mission accomplished



あれ?そういえば主人公がまだ出てきてないような…。

…ま、いっか。

なあんてことは当然あろうわけもなく
この件は未解決のまま一旦お預け。

ところが、
今度は則天武后直々に事件の経過を報告しようとした
ペイの上司シュエ大理寺卿が
あろうことか天后(=則天武后)の目前で
発火、焼死します。

そのグロ映像にすっかり食欲減退してしまう天后。
いくら豪胆無比な天后と云えども一皮剥けばかよわき女性、
目の前で部下に炭化されたのではたまりません。

その夜、
宮殿にのっそりと姿を現した神鹿の神託により
かつて天后の執政に反対したため今は入獄している
元最高判事、狄仁傑(ディー・レンチェ)を放免し
事件捜査させることを決定。

対策と傾向が決まったところで
ようやく落ち着きを取り戻した天后は
早速寵臣、静児(チンアル)を
狄仁傑(ディー・レンチェ)の元に向かわせます。

いよいよ真打登場です。

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真打。演じるはこの人劉徳華(アンディ・ラウ)。

中国のシャーロック・ホームズです。

ところが、このシャーロック・ホームズときたら
途中チンアルとの誰得?なちょいエロなシーンや

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最近の映画は古今東西問わず女性の方が積極的と決まっている。

現場の指揮権をディーに横から奪われてむくれているペイとも
必要以上に顔近いシーンを挟みつつ

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実は仲良しディーとペイ。

全く推理らしい推理を披露することないまま
旧友(シャトーは8年前までディーの部下でした)とは云え
よりによって最重要容疑者であるシャトーの元に赴き
人体発火について彼の意見を求めます。

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お前が推理するんじゃないんかい?!

それに対してすらすらと自分の考えを述べるシャトー。

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え?なにそれ?火炎虫?

シャトーはここぞとばかりに口にした火炎虫。
聞いたことのない昆虫ですが、それもそのはず。

火炎虫とは、見た目はダンゴムシ、
しかし、ひとたび日光を浴びると自然発火してしまうと云う
この映画とこの事件のためだけに
用意されたかのような設定を持つ架空の昆虫です。

そして、事実シャトーの指摘どおり
この発火の原因は火炎虫の仕業だったのです。

ディー・レンチェですら知らない
そんな昆虫の存在にいち早く目星をつけているシャトー。
これでますますシャトーの容疑は濃厚ですね。

ところが、全くそうとは考えないディー・レンチェ。

発火の原因が教えてもらったところで
シャトーとは別れ、裏付けを取った上で
この火炎虫を飼育し暗殺に用いている(と思われる)
国師 陸離(ルーリー)を探索。

国師は天后の信頼厚い大法術師と云う謎の人物です。
それゆえ国に悪しきこと起こらば
その影に国師の姿あり。これ国民の常識。
但し、その姿を見たものはなく
天妃以外は遭うことすらままならない存在なのです。

しかし、流石は中国のシャーロ…ディー・レンチェ、
国師の正体は推理済みです。

というか、その推理に至ったのは
火炎虫に詳しい亡者の市に住むロバの汪(ワン)が
もののついでに
別の人物に変身できるという化身術を
解くツボを教えてくれたから。

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耳の下のツボを押すと顔を変えることができるという中国4000年の神秘。

この言葉で以前寝所で
あんなに積極的に関係を迫ってきたチンアルが
化身術のツボがある場所を触られるのを
拒んだことを思い出すディー・レンチェ。

とってつけたように的確なヒントをくれたワンに対して謝謝。
って、なんとも他力本願な探偵ですね。

でも、これで無断で対面を果たした国師の正体はばっちりです。
そう、見かけは男でも

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ツボの刺した針を抜くと

化身を解くとこの通り。

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変装が解けて元の顔に…。だからと云って性別の方はどうなのかは不明。

チンアルが国師の真の姿であることを
ちゃんと見抜いておりました。
まあ、ワンのヒントがなければ一生判らなかったのでしょうが。

則天武后の寵児チンアル、
法の番人チンアル大人、
普段は人前には出ない国師もチンアル、
でも、結局どれもこれもチンアル。
幾役をガッツでこなしていくチンアル。

でも、表情は常に無表情。

そんないかなる時も
クールビューティを気取っていたチンアルでしたが、
ディーが自分を庇って胸に刃を受け意識を失ってしまうと

ここぞとばかりに
小娘口調でデレるデレる。

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庇ってもらった後はデレっぱなし。え?こんな娘だったの?この娘。

さきほどまでとは別人です。

と、ここでざっと中盤を飛ばします。
中盤では主要人物の何人かがお亡くなりになり
ディーは孤立無援となってしまいます。
(と書くと誰が死亡したか判ってしまいますね。)

結局、最初にペイが睨んだとおり
人体発火事件の真犯人はシャトーでした。

もちろん最終的に犯人を断定したのはディー判事ですが、
こんだけヒントがポイポイ放り込まれたんじゃ
中国のシャーロック・ホームズじゃなくても
大体の全容がつかめますがな。

というか、
もっと早く真相にたどり着けなかったのか
この頭脳明晰な探偵さんは。

なのでさらに失策が続きます。

すっかり牙が抜けて天敵則天武后の犬に成り下がってしまった
かつてのリーダー、ディーに失望したシャトーの罠に嵌まり
火炎虫の毒を浴びてしまったディーは以後
陽光に肌を晒せば途端に発火してしまう
ヴァンパイアのような身体になってしまうのです。

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火炎虫に噛まれた箇所が陽光を浴びると発火するのです。

そう来ましたか!

狄仁傑は云うても
実在の歴史上人物なので非現実展開になろうとは!
わたくし相当油断しておりました。

その隙にシャトーは通天仏を倒壊させ、
その真下で即位礼を行っている則天武后を圧死させようと
計画実行中。

はたしてディーはシャトーの企みを阻止できるのか?!


と、いくら力んだところで
則天武后が即位するのは歴史が明白にしております。

それより心配なのは
ヴァンパイア化したディーがどうなるのか?
です。

終盤に来て悪役の罠に嵌って
こんな身体に改造されてしまうなんて

なんて

なんてバカなの?

いや、なんてエロいの?

アンディ・ラウだからエロいの?

もうね、
その哀愁を秘めた瞳に
一瞬の気に緩みで全焼してしまう危険な身体を抱えた
アンディ・ラウの色気に女どもよ、酔いしれろ!!!
ですよ。

ごめん、もう年齢的に無理ですか。
50ですものね。

しかし、こんなラストで大丈夫なんですかね?

狄仁傑、ウィキペディアで調べますと
70歳ぐらいまで生きております。
「日の光を浴びると燃える」なんてことはありません。
それどころか天后とのとの関係は終始良好です。

この映画はロバート・ファン・ヒューリックの推理小説
「ディー判事シリーズ」をもとにした
映画オリジナルストーリーだそうです。
それでもおそらくそちらの方でも
「火炎虫でヴァンパイア」なんて話は
載っていないことでしょう。

って何よ、火炎虫って?

どこからこんな「火炎虫」などと云う発想を思いついたのか
続編やシリーズ化の予定など元々ないにしても
どうしてこんなラストにしてしまってしまったのでしょうか…。

まあ、監督があの徐克(ツイ・ハーク)なので
何をやっても許される

と云ってしまえばそれまでなのですが。



でも、まあ、一応続編希望。

 
 
【後日談】
2014年8月にシネマート新宿等で
続編というか前日譚にあたる
「ライズ・オブ・シードラゴン 謎の鉄の爪」

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が日本公開されました。
残念ながら、アンディー・ラウは出ていません。

 
 
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