2012/12/21

She doesn't pretend to be somebody that she's not.  MOVIE

本日の映画は
2007年度
アカデミー主演女優賞と
ゴールデンラズベリー主演女優賞をダブル受賞した
サンドラ・ブロックの映画

「ウルトラ I LOVE YOU」

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です。

あ、もちろん後者の方の映画です。

第30回ゴールデンラズベリー賞にて
最低主演女優賞と最低スクリーン・カップル賞
を受賞しております。

そんな曰くありげな映画ですが、
TSUTAYAで背置きではなく
2枚重ねで面置きされて棚に収納されていたので
「これは、スタッフお薦めなのね。」
と、考え借りてきたところ
1月のCS「ムービープラス」で放送されるそうです。

それは借りる前にチェックしとけ。

と、自分にあたってみたものの
面置きされていなければ
まずこの手のピンク色したパッケージのDVDなんて
手に取らなかったはず。

これも縁ですね。





まずは簡単なストーリーですが


あんまりお金にならないクロスワード作家で独身。
一人暮らししていたのに
今はアパートの部屋が害虫駆除のため
もっか両親と同居中の
メアリー・ホロウィツ(サンドラ・ブロック)は
両親の後押しでブラインドデートをすることに。

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赤いブーツが彼女のアイデンティティ。

親同士が紹介し合わなければ
彼女もできないような男となんて…
と、最初は気が乗らなかったメアリーでしたが、
実際に会ってみると
相手のスティーブ・ミュラー(ブラッドレイ・クーパー)は
超イケメン。
俄然張り切るメアリー。
ところが、そんな鼻息荒い彼女の様子に押されて
スティーブはたちまちドン引き状態となり
仕事を理由に早々にデートを切り上げ逃げてしまいます。
そんな繊細な男心を読めないメアリーは
別れ際のスティーブの社交辞令的な言葉を
鵜呑みにして、家を飛び出すや
ケーブルテレビのカメラマンで各地を取材して廻る
スティーブの後を追ってアメリカ縦断の旅に出るのでした。


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メアリーの実家の自室の壁に堂々貼られた写真ですが、大丈夫か、これ?

原題は「All About Steve (スティーヴの総て)」
と往年の名作「All About Eve (イヴの総て)」の捩り
となっていてなかなか気が利いたタイトルなのに
何ゆえこの邦題?

この作品でサンドラ・ブロックは
見事ラジー賞を受賞しているわけですが
多少年が年とは云え(当時43歳?)
この役はサンドラ・ブロックしか考えられないほど
キュートに演じておられますよ?

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痛可愛いこの笑顔が全て。

ラジー賞の審査員の胸中には
「今年のサンドラ・ブロックは
おそらくアカデミー賞を受賞するだろうから
この作品でダブル受賞にして盛り上がろうぜ!!」
という思いがあったに違いありません。

さて
職業柄、喋る百科事典みたいなメアリー。

周りからは事あるごとに
「普通になれ。」

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って簡単に云うけどなれない人もなりたくない人もいるのです。

と、諭されるも
ついいらぬ知識をマシンガンのようにひけらかしてしまうため

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それを長距離バスでやってしまうもんだからとうとう途中で乗り捨てられました。

周りの空気を重くしがち。

だからと云って彼女が見た目ほど傍若無人というわけではなく
「普通じゃない自分が好き」というわけでもないのです。

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本人だって悩んでいるんです。

判っちゃいるけど
他人からは理解しがたい
そういう生き方しかできない人間もいるわけです。

だからこそ、
スティーブのような誰から見てもイケメンな彼氏を持つことで
私だってやればできるじゃん!
と、証明して安心したいよね〜。

あわよくば、
これまで自分のことを「変な女」
と、陰で小バカにしてきた他人を見返したいよね〜。

そういう微妙な女心も描いている映画なんですね、この映画は。

適齢期をうかつに越えた女性タレントが、
年齢差のある年下か
イケメンの医者か
金だけ持ってそうなIT企業家と
籍を入れたがるのとちょっと似ているかもしれません。

そういう人に限って、
若くに結婚した女性がまず自分からは口にしない
「結婚して毎日が幸せよ。もう!あなたも早くしなさいよ!」
みたいなことを云うんですよ。

まあ、メアリーの方はそれほど深刻なものではなく
せいぜい「あわよくば」程度です。

「普通じゃない」ことを悩んでいても
「普通じゃない」のを嫌っているわけではないのですから。

むしろその「普通じゃない」を変えずに
周りと上手くやっていこうとしているのがメアリーです。

にしても、メアリーの場合、相手がこれですよ。

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よりによってブラッドレイ・クーパーですよ。

身上書の段階(=親の見立て)ではゲイ疑惑があったものの
そちらの線は全くのシロ。

だとしたら、だとしたらですよ
ここまで男前で現在フリーで
それを心配した親の伝手で彼女を紹介してもらうなんて
「この男…いったいどんな落とし穴が…。」
と、つい身構えてしまうじゃないですか。

顔だけでなく身体だってほらこの通り。

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いったいどんな欠陥をお持ちなんですか?

胸毛の量と毛並、生育範囲、そして土壌
これだけでもほぼパーフェクトなのに
背中の線と質感がまた良いのですよ、この方は。

なのにフリーって…。

世の中の女はいったい何をしとるのだ?
収入も安定しているし、これで女っ気がないとは
もはやどす黒い疑惑しか湧いてきませんがな。

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いつも上半身だけは気前よく脱いでくれるクーパー氏。

ところが、ストーリーが進むに連れ
なんとなくその理由が判ってきます。

ケーブルTVのカメラマンとして
ほぼ毎日のように
リポーターのヒューズ(トーマス・ヘイデン・チャーチ)と
ディレクターのトラン(ケン・チョン)
とともに大陸所狭しと飛び回る生活を送っているスティーブ。

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どこに行くにも3人一緒。

こりゃ、固定の彼女を作ってる時間もないし
会いたいときに会っている時間もありません。

また、この3人の関係が持ちつ持たれつで
既婚のトランですら、後の2人に文句を垂れつつも
離れて暮らす妻子より彼らと取材旅行する方が楽しそう。

ある意味、スティーブは今の生活で充足しているのです。
特定の彼女がいなくてもリア充ってことです。

そして、スティーブを追いかけているうちに
メアリーの方にも
彼女の知識やユーモアを認めてくれる人々が現れてきます。

もともと、
メアリーは超ポジティブシンキングの持ち主で
どんな状況でも明るく受け入れる女性なので

最初、犯罪者扱いしていた長距離ドライバーのおじさんとも

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まあ、ドライバーさんにしてみれば美人とドライブできただけでも…。

ヒッチハイク中に仲良しになるわ
道中、車も吹き飛ばすような竜巻に遭っても

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人数分のカッパを常備している用意周到さもあります。

そこから「素敵な奇跡」を見出すわ
と、スティーブ追跡同様何があってもへこたれません。

やがて、彼女は、ホームタウンに籠っていては
一生出会えなかった2人の友人を得ることができます。

1人はエリザベス(ケイティー・ミクソン )。
世間の基準ではなく自分の基準で物事を見ている女性で
登場早々メアリーの赤いブーツを「可愛い」と心から褒めます。

もう1人はハワード(DJクオールズ)。
大学出のエリートにも関わらず
そこに自分らしい生き方を見出せず、
「リンゴ人形」を作って販売している青年です。

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友達がいなさそうなのに友達になりたいエリザベスとハワード。

メアリーを含め彼らの思う「自分らしい生き方」は
世間によくあるようなブランドが
「個性」をコンセプトに商品化した
「アイデンティティー基礎づけ商品」を
組み合わせカスタマイズした
「あなただけのオリジナル」ではありません。

人に良く見せるための「自分らしさ」ではなく
自分がこうしたい「自分らしさ」。

私には、メアリーの(コーディネイトを無視した)赤いブーツや
ハワードの作る(不気味なだけの)リンゴ人形を
屈託なく「可愛い」と云えちゃうエリザベスが
凄く可愛く見えちゃうんですよね。

メアリーのようになるのも難しいと思いますが、
エリザベスのように
「自分とは違う感性を持つ他人」を
ありのまま受け入れるというのも難しい。

「何?あの人?信じられない?」
と、切り捨てるのは簡単なのに。

周りに合わせて
同じような格好をし、同じような意見を云い
同じ方向を見て歩く方がよっぽど楽に思えます。

だからこそ、できればエリザベスのようになりたい。


メアリーとエリザベスとハワード。
スティーブとヒューズとトラン。

こんな3人組だからこそ
ただのラブストーリーで終わらないのがこの映画。

ラジー賞という看板で見ないと云うのは
ちょっともったいない映画です。



<追記>
この2人の2ショットがここでも見れるということで
「ハングオーバー!」シリーズがお好きな方にお薦めいたします。

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フィルとレスリー・チャウ。


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