2012/6/6

最終的に七三には敵わない  MOVIE

本日のDVDは
「ワイルド7」

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いつものことですが、
原作は読んでいません。

いや、この場合はもう原作が古過ぎて
読む機会がなかった
と云ったほうが正しいかも。
 
 
さて 
 
 

彼の名前は飛葉大陸。

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見た目すでに草食系なのに脱いだらさらに優男だった飛葉ちゃん。

警察の極秘部隊「ワイルド7」の1メンバーです。
通称は「飛葉ちゃん」。

しかし、この映画では
羽住監督から
「ワイルド7メンバー全員は互いに距離を置け」
という厳しい達しが出ているため
誰一人そういう砕けた呼び方はしてくれません。

仲が悪いわけでもありませんが
仲が良いわけでもありません。

飛葉ちゃんとしては
メンバー全員にお手製のうどんでもご馳走したいところですが
お互いそういう雰囲気では毛頭なく
アジトでも親しい口を利くことすら滅多にありません。

また、たまに喋っても
慣れていないせいか会話が全くかみ合いません。

これは仲間のせいばかりではなく
飛葉ちゃん自身も過去のトラウマから
自分のことを「ランブルフィッシュ」に例えたり
「俺には護るべきものはない!(*)」などと
後10年もすれば確実に黒歴史入り
となるであろう科白をやたら吐くなど
少々悦に入っている節もあり
近寄り難い雰囲気を身にまとっているからでしょう。

しかし、その弊害か

「事前にあえて作戦などは立てず
駆けつけた現場にて
各々がその場その場の判断で
悪党を逮捕ならぬ退治する
それが俺たちのスタイル!!」

なワイルド7。

え〜っと、
これってチームものをしてはどうなんでしょう?

どういうわけかワイルド7には
「チームワーク」とか「チームプレイ」
といったものが存在しません。

ふだんからそれぞれが勝手に動いているものですから
大事なラスボス戦のときですら
大仰なバックグラウンドミュージックが流れる中
(↑これが相当耳障り。)
メンバーが順番に
「俺に構わず、お前らは先に行け!」を繰り返す
というなんともしまらないアクションを披露してくださいます。

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「ここは俺が食い止める。お前は先に行け!」的なアレ。
もう少し作戦練ってから突撃しようよ。


そして、その涙ぐましい結果、
一人を除いて一人ずつ順番に警察に「逮捕」されてしまいます。

固まって動いた後はバラバラに行動する彼らには
チームであることのメリットも面白みもないのです。

ワイルド7の創始者草波勝警視正が
時間と経費をかけて作ったチームなのに…。

一応、草波さんが隊長、
飛葉ちゃんが副隊長らしいのですが
一見してリーダーも参謀もクソもないチームですので
まとめようもまとまるわけがありません。

本作の「ワイルド7」と比べれば
そのへんでたむろっている7人の若者が
何か(例えばゾンビとか)と戦っても
まだチームプレイと云うものを見せてくれるんじゃないか?
そんな気さえしてきます。

ちなみに「ワイルド7」は
元・凶悪犯で構成された超法規的警察組織です。

しかるに
愛する女性を救うため
組構成員を3名殺害した飛葉ちゃんをはじめ
7人のメンバーは全て前科もちということになります。

そう、
連続爆弾魔で警官を2名殺したパイロウや
男性を撲殺の罪で少年院入りし脱獄後、警官2名を撲殺したセカイ
(あれ?この経歴だとどこで子どもを仕込んだんだ?)
など他メンバーの過去や
彼らの「退治」対象となる広域指定犯罪グループM108号の連中
がやってきた悪事と比べると、
まだまともな(?)前科のように見えますが、
そんな飛葉ちゃんでもとりあえずは元・凶悪犯なのです。

しかし、
前科はともかく飛葉ちゃんは根も見た目も「瑛太」ですので
悪人を退治する時も無抵抗な相手は撃ちません。
正当防衛が成り立ってから撃ちます。

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自分がノーメットとなっても女の子にはちゃんとさせます。真面目です。

意外と善人なのです。

レストランで一人ビールを飲んでも
彼が飲めば
キリンフリーにしか見えないのも
キリンフリーなのに泥酔してしまうのも
翌日知り合ったばかりの本間ユキのベッドで
裸で目覚めたときも
彼がユキを襲ったのではなく
ユキから誘ったようにしか見えないのも
根が善人だからに違いありません。

なんだかんだかっこつけている割には
そこらのアクション映画に出てくる
ダーティな刑事(主人公且つ公務員)より
よっぽど人が良い飛葉ちゃん。

主人公の飛葉ちゃんですら
今では(たぶん過去も)悪人の臭いがまったくしないのですから
他の雑魚ども(=ワイルド7メンバー)はなおさらです。

いや、ほんと「雑魚」にしか見えないのです。

折角、元天才詐欺師やらヤクザの組長やら
放火魔やら連続爆破魔やらがいるのですから
きちんと見せ場を作りましょうよ。
特攻の際の「ついで」みたいなんじゃなくて。

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しかも最終決戦では非イケメンからフェイドアウトしていく。こんなところにも格差が。

唯一各メンバーに小さいながらもスポットがあたるのが
ラスボス(広域指定犯罪グループM108号とは無関係)こと
桐生圭吾
公安調査庁情報機関(通称:PSU)情報分析部門統括者

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肩書き「チーフマネージャー」。…なんかショボクね?

が得意そうにぶちまけている
ワイルド7メンバーの過去バナシーン。

でも、これって
映画「ワイルド7」公式サイトに載っている
個人情報という名のプロフィールを
そのまんま喋っているだけですよね?

せめてそこは
「セカイ君」とかコードネームだけで呼ぶのではなく
本名とか年齢といったもう少し個人的な情報も付け加えましょうよ。
じゃないと、日本中の情報を把握してるって本当なの?
って思っちゃうじゃないですか。

だいたい、ワイルド7メンバーのコードネームは
OPクレジットと劇中で
すでに2回も紹介されているので
ここまで来るとくどいです。
名前や前科ではなく
キャラクターとして
立っているところを見せて欲しいと思っているのに
コードネームばかり連呼してどうするんですか。

おかげさまでコードネームだけは覚えれましたけど…。

それに、この方、仕事上情報分析の統括をしているだけで
その膨大なデータを全て頭に入れて
持ち歩いているわけではないですよね?
データを管理しているだけですよね?
この人が死んだらそれに連動して
データが一気に流出するわけでもないんですよね。

だったら、逆にこの人いままでよくもまあ
生きながらえてきたものです。

以前にもこのブログで書きましたが
古今東西、犯罪サスペンスドラマで
もっとも割に合わないのが強請りだと思うんですよ。

人にとって都合の悪い情報を持っていて
それを自己利益の為に使うと

たいてい殺されます。

それが世界の摂理なのです。

再三に渡って土ワイや火サスや
名探偵コナンが描いてきたのは
「人の弱みを握るとろくなことにならない」
と云う世界だというのに
何やってんですか、桐生さん。

舞台俳優だからなのか
喋り方と発音の仕方と声が
非常にうっとうしいぞ、桐生さん。


いろいろ文句を書き並べてはみましたが
監督が矢鱈滅多らアクションに力を入れただけあって
アクションシーン(バイクアクション)だけ見ていれば
「おおっ!」とはなります。


なりますが、
チームとしても個々のキャラクターとしても
「ワイルド7」と云うチームそのものに
心惹かれるところがちっともないのはこれいかに。

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7人よりこの七三分けの方がよっぽど…。
 

また、予告編や本編でも再三使われている
「命を捨てても守りたいものがある」
がこの映画のテーマだと思うのですが、
ワイルド7と云うチーム、
このチームが作られた経緯を考えると
どうもそぐわないように思えるのですが、いかがでしょう? 
 
 
 

(*)
などとのたまっている飛葉ちゃんをはじめ
「ワイルド7」チーム自体が
実は国家に守られている存在なので
その「守り」が消えた途端にえらい目に遭います。
こういう映画の登場人物は
短絡的に
「俺がお前を守る!」とか
飛葉ちゃんのように
「俺には守るものなんてない。」
とか口にしていますが、
じゃあ、自分は誰に守られているのか
それとも誰からも守られていないのか
そういうことをまず省みるのはいかががでしょうか。
たぶん、世界を見る目が少しだけ変わるのではないでしょうか?
 
 
 
1



2012/6/13  14:42

投稿者:あゆか

せー吉様

素材も悪くなく日本映画としては、バイクアクション、ガンアクションは頑張っていると思います。
同時期、隣のスクリーンでは、こんな人(http://eiga2chan.blog79.fc2.com/blog-entry-3026.html)が主演を勤めるアクション映画が流れていましたが、それと比べましても頑張っていたと思います。

ただ、そのアクションシーンにいかにも「ここは感動どころですよ」みたいなBGMを流したり、エンドロールで「Choo Choo TRAIN」してしまう監督のセンスが(少なくとも私にとっては)何かをダメにしているのかもしれません。

 

2012/6/13  2:22

投稿者:せー吉

予告の人質巻き添えシーンにかなり期待したんですがね〜(>_<)
まぁ、今の邦画のラインナップからしたら頑張ってたとは思いましたけどね!

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