2011/9/29

キーファー・サザーランドはこの邦題に激怒してもいいと思います  MOVIE

本日見たDVDは
「要塞監獄プリズナー107」です。
GEO店内のジャンル「ドラマ」の棚にありました。
この妙ちくりんな邦題のおかげで
「ドラマ」の棚の中でかなり異彩を放っていました。








原題は「Last Light」。
監督・主演は「24−TWENTY FOUR−」
での日本ではおなじみのキーファー・サザーランドです。
1993年に映画としてではなく
ケーブルテレビ用ドラマとして作られたようです。

ので、この当時はまだ「24」のかけらもありません。
時期的には「三銃士」のアトスをやっていた頃です。

作品の内容は
囚人への虐待が日常的に行われている刑務所に
中途採用された新任看守フレッド(フォレスト・ウィテカー)が
死刑囚107号のデンバー(キーファー・サザーランド)を通して
己の人生や家族のあり方を見つめ直すというもの。

派手な出来事も
説明的な科白もなく
粛々とストーリーは進みます。

題材が題材とはいえ、
意外なほど地味な作品です。

…。

そんな作品に
どうしてこんなSFまがいの
またはB級アクションまがいの
邦題をつけるかなぁ?配給会社さんよぉ。

それに比べ、タイトルに惑わされず
この作品をちゃんと
「ドラマ」の棚に並べたGEOさんはえらい!

おかげで私みたいなものが
「おっ、これは…、」
とかなんとかまんまとひっかかって
DVDをレンタルしたりしたわけです。

主人公の1人、死刑囚のデンバーは
5回里子に出され
その後食べ物を盗んで更生施設へ、
その施設で16歳のとき少年を殺害し
見せしめとして今度は刑務所に送られ
そこで同房者や看守を殺したため
そのままエスカレーター式に死刑囚に…
という人生を辿ってきているためか
どこか心の成長が止まっているようなところがあって
鬚面でタトゥーと体毛で
びっしりな身体つきをしているのに
時々とても小さな子供のように見えてしまいます。

この辺のデンバーの弱さや幼さの見せ方演じ方が
サザーランドは本当に上手いです。

刑務所内の運動場に張り巡らされた鉄条網を見て
「あの小さなVの字が逃げ出す鳥に見える」
と、フレッドに語ったあと咥えタバコで

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と、尋ねたり

3つ先の独房の囚人の恋人の話を聞きながら

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「自分を慰めた」後、思わず頭を抱えるところとか

処刑が決まってからの
一見大人しいのだけれども
動揺を隠し切れずそこかしこに表れてしまう
おどおどとした落ち着きのなさとか

最後の望みとしてフレッドに

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「誰かにすがりたい」と本音を告げてからの
何かあるたびにおどおどとして
フレッドを伺う顔つきや縋るような目つきとか

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刑場までの道のりで
ついフレッドの方を見てしまうところとか

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「ああ彼には今まで心から依存できる相手がいなかったのだろうな」
という過去が垣間見れて
なんだかもう見ていて切なくて切なくて。
しかも、その間デンバーは一言も言葉を発しておらず
それがまた余計に辛くて。


それでなくても
この作品では誰と並んでも一番背丈が低いため
いっそう子供っぽく見えてしまうサザーランド。

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決して華奢ではないのに
人と並ぶとはかなげに見えてしまう
ほんと、ベストキャスティングですよ。
(監督もやってますけど。やるな、監督。)

対するもう1人の主人公フレッドは
愛する妻子と幸せな生活をしているものの
子供の頃父親に受けた虐待から発する様々な問題を
心の内に抱えているという大人の男性として
フォレスト・ウィテカーが
どっしりと演じています。

この二人の交流を
けっして劇的ではなく
淡々と静かに描かれているため
とても心に染みる作品となっています。

それだけに
それだけに
本当にもう
この邦題はどうしてくれよう…。



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