2011/9/3

暢気だなぁ、金田一さんは。  MOVIE

皆様はご存知か判りませんが
TOKYO−FMに
「東京ガベージコレクション」という番組があります。

メインパーソナリティは平山夢明先生。
レギュラーゲストは京極夏彦先生。
という一風変わったラジオ番組ですが
久しぶりにこの映画を見たいと思ったのは
2011年08月28日放送での



お二人の会話が発端となっています。

ラジオの会話を抜粋するとこんな感じです。
こんな会話聴いたらそりゃ、見たくもなるわな。


「八つ墓村も良かったね。八つ墓村は良かった。」
「多治見。多治見要蔵。」
「多治見。山崎要蔵ですよ。」
「はい。」
「大事なのはね。ま、岸部要蔵もまあ悪くないらしいですけど。」
「まぁまぁ。や、やっぱり。」
「どうですか?」
「やっぱり多治見といえばですよ。」
「山崎努ほど、全身(ピー)ってる俳優はいないですよ。」


「あの頃の山崎努のあのオーラってなんだったの?」
「いや〜、凄いよね。」
「どういうことなの?」
「山崎さん、凄いと思います。」
「だって、あの桜吹雪でどんどこどんどこ走ってくるじゃない。あれ、なんか言い訳できない感じで。」
「言い訳できないですよね。」
「え?ちょっと待ってとかさ。」
「うん。」
「あ、僕ここの住んでる人間じゃないんだけど、と云えないですよね。」
「うん。大変ですよ。」
「問答無用ですよ。しかも本当に怖ろしいシーンが、山崎要蔵が、あの。家を、あの、ショットガン、猟銃で。」
「ああ、ああ。」
「猟銃の台座であの木の戸板じゃないですか。」
「はいはい。」
「昔の家は。バァンと壊してくるシーンでスローモーションになる。そこでこう…。」
「あの時のさぁ、山崎さんのメイクはさぁ。殆どゾンビメイクなんです。」
「そうだよね。真っ白で。」
「真っ白。」
「目の。」
「目の周りは真っ黒でさ。」
「なんですか。あれ?」
「で、喋らないでしょ。」
「あれだってさ、ま、それから数十年経って。」
「はい。」
「ね。ハリウッドではダークナイトでジョーカーが出てきて。」
「ジョーカー出てきました。出てきました。」
「ジョーカー級のインパクトがありましたよ。」
「でもね。」
「要蔵。」
「戦ったら要蔵勝つと思います。」
「勝つと思う、俺も。(拍手)」
「ジョーカーメイクと要蔵メイクだったらさぁ。」
「要蔵メイクの方が怖いね。」
「要蔵メイクでしょ、だって。それは。」
「うん。俺ね。」
「うん。」
「ジョーカーと戦うんだったら、まぁ、マシンガンとかそんなんね。」
「うん。」
「まあ、バズーカー持ってって5,6人で行くけど。」
「ん。」
「要蔵殺れって云ったらやっぱりね、自衛隊一中隊欲しいよね。危ないから。」
「野性の証明的な感じですかね。」
「危ない危ない。」
「高倉健的な感じですよね。」
「あ、だから、野性の証明も要蔵がやってたら勝ってたかもしれない。」
「勝ってるでしょう。」
「薬師丸さん抱いて。」
「いや、要蔵が。」
「(笑)」
「要蔵、要蔵だったらですよ。味沢がね、高倉健の味沢が山崎要蔵だったら薬師丸は殺させないと思うよ。」
「そうだね。」
「うん。」
「殺させないよね。」
「ああ、だってそんな自衛隊とか派遣する前にあの、それこそあれじゃない。三國さん殺してるでしょ。」
「殺してる殺してる。いや、そういうの考えると。」
「うん。」
「山崎要蔵がこの人だったら助かってるってことよくあります。」
「あるある。」
「あのね、今三國さん出ましたけど。」
「うん。」
「あの、八甲田山。」
「八甲田山。」
「北大路さんが山崎要蔵だったら勝ってます。」
「あ、山に?」
「全然勝ってます。」
「天は我々を見放してない。」
「見放してない。」
「ってことですね。」


他にもメイクの凄さと云ったら
山崎要蔵にとどまらず

「あの夏八木さん、非道いよね。」

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尼子義孝メイク。

「あの悦子市原の凶悪さったら何でしょ。」

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小竹小梅メイク。

どれもこれも画面を通して「やりすぎ」臭が漂ってきます。

唯一見ていて和むのが

「凄い布陣じゃないですか。」
「どこ取ったってホラーですよ、あんなの。」
「それに対抗するのに石坂浩二みたいな探偵が出てきても敵わないから渥美清なんですよ。」

という

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渥美清演じる金田一耕助。

寅さんとは微妙に違うんですよね、かもし出されている空気が。
渥美さん本人はこちらに近いのでは?
と、思われるほどこの金田一耕助は見ているだけで和みます。

たぶん、話だけ聞くと
「渥美清(寅さんでの変換可)が金田一?」
と思われるかもしれませんが
これ何気にベストキャスティングです。

「一応ミステリー映画として見に行って探偵が何もしない。しかも最後に『え?それはそれでどういうことになったんですか?』って云ったら『調べんのやめました。』って…そんな映画ってあんのかよ!って調べんのがお前の仕事なんだろうって。でもやめちゃうんですよ。」
「だってさ、あれじゃないですか。あの、辰弥さんが逃げてるときにね。あの、小川眞由美が犯人だって事判ってるわけですよ。でも、洞窟の前であの扇ぎながら待ってるじゃないですか、麦藁帽被って。」
「ははははは。」
「『出口はここにもあるんですよ。』みたいな事云いながら…。あれはダメでしょ、だって。入れよ!と思うじゃないですか。」


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って、私もはじめてこの映画を見たときにあっけにとられました。
ご覧になった殆どの観客が
そういう経験をされたのではないでしょうか?
でも、だからこその渥美キャスティング
と云っても過言ではありません。

昭和に入っていきなり「祟り」を発動させ
多治見家をはじめ村人の子孫を根絶やしにする尼子一族。
つうかそれまでの400年は一体何?
4世紀もの間、君ら何してたの?


さてさて
ラジオでは語られていませんでしたが
ゾンビメイクは要蔵に限ったことではなくて
森美也子(小川眞由美)の変貌も相当ホラーです。

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からの

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って…。

え?誰、これ?同じ人っていうか、人?人なの?
ぐらいの変貌振り。

こんなメイクの人に光も当たらないような
鍾乳洞で延々追っかけられる恐怖って…ある意味要蔵以上?
(しかも美也子は丸腰で追っかけているだけ)
流石、八重様(byNHK大河ドラマ「武田信玄」)です。

これを真面目に撮ってしかも大ヒットとなるとは。
昭和の日本映画界は懐がでかいです。

因みにこの映画は

製作期間…2年3ヶ月
ロケーション…北は岩手県から南は沖縄まで
キャスト…120名以上
総製作費…7億円

と、お金も人手も時間もかかってます。

なのにこんなメイクがてんこ盛りって…。

監督は野村芳太郎さんですが
この後撮られた「震える舌」も医療ドラマのはずが
映像を見る限りはオカルトホラーになっていましたし
え〜っと、この監督の映画ってこんなんばっかですか?

ところで、山崎要蔵はともかく
山崎久弥さんは変に色気があるような気がします。
特に辰弥さんとの初対面シーンは
匂いたつような色気が…。

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久弥さんはほんのちょっことした出番はありませんが、
この物語での悲劇度数はトップクラスです。

ラジオの中で京極先生がこの映画は
「新必殺仕置人」と「祭ばやしが聞こえる」の間に撮影をしていて
そのため、要蔵と久弥を演じる際の山崎さんの髪の長さが違っている
ことを指摘されていましたが
画像を見る限りではヅラっぽいですね。

因みに子供の頃の久弥を演じているのは純こと吉岡秀隆さん。
同じくこの映画ではまったく目立たない役として
黒板五郎さん(田中邦衛)も出演中。
かなり「凄い布陣」です。


色気といえば
物語の最初に八つ墓村を案内する美也子さんのスカートが
風に煽られまくって生足がちらちらするのも
「わざと(この衣装択んだ)か!」
と思うほど色っぽいです。

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そんな美也子さんと辰弥さんが
洞窟で必要以上に仲良くなってしまうシーンなんですけど
はしばしに辰弥さんのお母さんとお父さんと過去のシーンが被るので
まるで「前略おふくろ様」ことマザコンの辰弥さんが
お母さんと近親相姦しているみたいです。
あれは明確にそういう意図としてやっているのですかね?




今回改めてDVDで見て一番面白かったのが
第5弾まで収録されている予告編です。
昔の映画の予告編は、
今のような本編の名場面の継ぎ接ぎダイジェスト版ではなく
予告編だけで1つの作品となっていて
素晴らしかったです。

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↑予告編に出てくる超ラブリーな絵柄の「八つ墓村」



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