1960年前半(微妙)生まれの男の、映画について、音楽について、旅について、本について、そして人生とやらについてのブルース。自作の詩のおまけ付き。書いているのは、「おさむ」というやつです。
since 6.16.2005
To travel is to live. -H.C.Andersen
2010/5/2
Darwinism
ダーウィンの進化論だ。僕はその専門なのではないので、詳細は
わからないが、生態系が他とは全く孤立したガラパゴス諸島で生きている
生物が全く独自の進化をしてきたことで、人間の進化の流れを考えたの
がダーウィニズムだ(たぶん)。
それは、宗教家からすると(特にキリスト教)、自分たちの教義と全く
異なってしまうので、進化論を認めない人も多い(たぶん)。
最近の日本の「ガラパゴス化」というキーワードは、そういったことから
来ている。日本の産業自体が、1億2千万という国内のマーケットだけを
相手に進化してきたため、そのマーケットの人口が減少したり、消費意識が
低下すると(高齢化と平行しての動きですね)、収益は落ちてしまう。
いくつかの日本企業は、その昔から世界に出て、世界の強豪他社との
競争に技術力や交渉力や組織力を持って勝ってきた。しかし、ほとんどの
企業は、国内で戦ってきた。勿論、外(海外)へと進出しない(できない)
企業もあるし、そうすべきでない業種もある。
しかし、国内で馴れ合いになって、世界の流れにのれなかったという面も
あります。
韓国は、一度、経済気的に破綻し(IMF の介在などありましたね)、そこから
外へと向かう努力をした結果、サムソンなどの国際企業が育ってきた。
元々、人口が少ないので外へと出て、需要を喚起するしかなかったわけです。
IMFは、国連の組織で、International Monetary Fundの略であるわけですが、
韓国がその管理下に置かれたときには、相当の構造改革を迫られたわけです。
一国の危機(特にその国が世界的の経済に大きな影響力を持つ時には)が
連鎖を呼ばないように監視・管理する団体ですね。
そのとき、国民は、自分たちの部屋にあった貴金属(貨幣価値は落ちても、
金や銀などは国際的に信用のあるものですから)を皆で政府に提供したことも
あったそうです。
そういったことを経験したことがある人が多いことは、その国の強みです。
僕たちは、今の「のんびりとした平和」が永遠に続くのでは、と錯覚している
ところがあります。
平和は、平和を壊すもの、壊すかもしれない要因に対して準備しておくこと
(リスクヘッジをかける)、それらの要因を取り除く努力をすること
でしか生まれません。
教育は、「両面の危険性はありますが」その役目を果たす、ひとつの大きな
機能です。
そういった議論のなかで、その「ガラパゴス化」をよしとするか、いかんぞと
するかというどちらかになるわけです。圧倒的にいかんぞ、という意見が多い
のは事実ですし、僕もそう思うわけです。
一方で、GNP が3位になっても(さらには7位くらいになっても)、それで
そこに生きる人が幸せなら、いいのでは、という考え方もあります。
幸せの源泉が、GNPの高さからくるものなのかということです。
GNPが低くなることで、もらえる給与が減ったり、政府(地方も含め)
国民へのサービスが低下するということも事実です(極論)。
少ない資源で、出来るだけたくさんの人の幸福を実現するというのが、
政治だとは思うのですがね。それをどの政党に求めればいいのか?
「ガラパゴス化」を脱するための手段のひとつが、英語です。
英語を喋れることになるということが、十分条件ではありません。
英語を使うことが、コミュニケーション(交渉・説得)をするという
一歩になるわけです。それがないと、スタートラインにもつくことが
できません。今後の国際化のマーケットは、中国、インドを含むアジアです。
日本はもう少し、しっかりとしたアジア戦略をみんなで語る必要があります。
そして、九州は、その国際化(アジア化?)のゲートウェイと成りうるの
です。地政学的にも、経済的にも。

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