「鳩山政権」世界10大リスクの5位 米コンサル会社
2010年1月10日22時24分
【ニューヨーク=山中季広】国際政治上の危険要因を分析している米コンサルティング会社ユーラシア・グループは、今年の世界10大リスクの5位に「鳩山政権」を挙げた。「気候変動」(6位)や「インドとパキスタンの緊張」(8位)などより危険な要因だとした。
鳩山政権の「官界と産業界の影響力を小さくしようとする政策」が、世界的に見ると高い危険要因になっていると指摘。「参院選で勝つと、今よりマニフェストに忠実な政策を実行しようとして混乱するだろう」と予測した。
「党の実権は小沢一郎氏が握っている。鳩山首相は選挙指揮が巧みなわけでも、政策決定に強いわけでもない。現政権は年末までもたない可能性が相当あり、ひょっとすると参院選までもたないかもしれない」とも分析した。
リスクの1位は「米中関係の悪化」、2位が「イランの暴走」だった。
asahi.comより。
「世界10大リスク」と言っても、世界全体に対するリスクというより「アメリカ政府にとっての世界10大リスク」を分析しているように思われるが、それはさておき
「参院選で勝つと、今よりマニフェストに忠実な政策を実行しようとして混乱するだろう」というのは、まさに的確な批評である。
参院選は民主党が勝ちすぎないようにするためには何が必要だろうか?
正直に言って難問である。現行制度では選挙で民主党の議席獲得を抑制しうる勢力がないからである。この
選択肢の少なさ、そしてそれを規定している現行の選挙制度こそが日本における政治の最大の問題点であるように思われる。
余談だが、中国との関係がリスクの1番の要因に上がっているということは、いかにアメリカと中国の関係が深まっているかということの裏返しであろう。同様に、日本の政権が5位についていることも日本がアメリカにとって、そこそこ重要なパートナーであることを示している。

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