海自護衛艦、ソマリア沖へ出航 武器使用なら海外任務初
2009年3月14日15時2分
アフリカ・ソマリア沖の海賊対策のため、自衛隊法に基づく海上警備(海警)行動での派遣命令を受けた海上自衛隊の護衛艦2隻が14日午後、広島県呉市の海上自衛隊呉基地から出航し、現地に向かった。海警行動での初の海外派遣で、国会承認は経ていない。警察活動の位置づけだが、武器使用に至れば自衛隊の海外任務で初めてとなる。
出発したのは、呉基地所属の「さざなみ」と「さみだれ」。両艦乗員のほか、海自特殊部隊「特別警備隊」隊員や海上保安官ら計約400人が乗り込んだ。約1万2千キロ離れたソマリア沖のアデン湾で4月上旬にも活動を始める。
麻生首相は式典で「危険と困難を伴う新たな任務だが、船舶の安全交通の確保を確信している」と激励した。
海警行動では、正当防衛や緊急避難以外で人に危害射撃はできない。13日に閣議決定された海賊対処法案では、接近する海賊船を停止させるための船体射撃を認めている。
現在、米国や欧州連合(EU)、中国など約20カ国も艦艇や航空機を派遣している。
asahi.comより。
既成事実の積み重ねによってなし崩し的に自衛隊の活動範囲を拡大するという、これまでの日本政府の自衛隊に対する扱いはそのまま続いている。安倍晋三が首相だった頃には、バカ丸出しのリーダーの言動を見て、多くの人がヤバイと思ったものだが、こうやってひっそりと、それもある程度の人が表面上は反対しないような理由を使って軍事的行動の範囲の拡大が行われていくことこそ警戒されるべきであろう。
外交や軍事に関する事柄について、「民主主義」の名の下に、
大衆の情動的な圧力に押された状況の中で判断が下されがちな今日においては、軍備や軍事力行使を拡大することよりも、抑制することこそが政治システムと軍事システムとのバランスの観点からも適切であるという認識に至っている今日この頃である。
こうした抵抗をあまり受けない準備が下地となって、極端な大衆の暴走が現実の実力行使に結びつきうるようになるからである。

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