再開宣言したかと思ったら、また2週間近くブランクをあけてしまった。
もう1月も下旬だが、後々自分で読み返す時のために2007年について一瞥しておきたい。
このエントリーは半年とか1年とか数年後に、
自分が読み返すためのメモとして書くので、他の方が読まれても、あまり面白くないかもしれないし、タイムリーな話題でもない、という点はご了承いただきたい…。
◆日本の政治について概観する
日本の政治について言えば、やはり
参院選での自公の惨敗というのは、最大の出来事だったと思う。安倍の辞任はその帰結の一つにすぎない。それによって「ねじれ国会」などと呼ばはするが、実際には
いくらか健全な政治環境が整ったことは、望ましいことだと考えている。
あと、2007年の前半は安倍内閣の閣僚たちが大いに話題提供してくれた年だった。
特に3人の農水相(松岡、赤城、遠藤)はそれが当てはまり、そのうちでもナントカ還元水という流行語を生み出し、緑資源の問題が命取りになった(と思われる)
松岡利勝農水相(当時)の自殺は、私もこのブログでかなりしつこく追及していただけに、私個人としても衝撃的だった。
安倍晋三による「強行採決の連続」だけでは、有権者の反応は鈍かったと私は考えるが、しかし、それらがあったことによって「何か今の政治はおかしいぞ」という思いを持つ人が増えたことは恐らく確かで、その下地の上で、これらの大臣の失言や「政治とカネの問題」、そして決定打としての年金記録問題の再燃によって、自民党への批判が集中。これが参院選の結果に繋がったと現時点での私は見ている。
選挙後は小沢一郎の言動のニュースバリューが激増したわけだが、その中で大きなものは、国連中心主義に立つことで、対米追従の姿勢は緩和するが、その代わりに憲法9条はバイパスするという、
成り立ち得ない論理(★注1)をはっきり打ち出したことと、
大連立未遂事件が思い浮かぶ。しかし、これらはそれほど決定的に重要な事件ではないと思うので、数年後に「こんなこともあったな」と思い出すために名前には触れるが、中身には踏み込まずに済ますことにする。
(★注1)恐らく順序は逆で構想されたものと思われる。つまり、9条をバイパスするための国連中心主義であり、その結果アメリカからは少し距離がとれる論理になったのだろう。
◆もっと大きな問題について
さて、以上、国内の政治的な動向について簡単に書いてみたわけだが、私としては、国内的な問題以上に深刻なのは
サブプライム問題を引き金にした金融危機の危険性の高まりだと思っている。日本国内の政治と経済政策にも、多少の転換の兆しが出てきたが、私たちは、それ以上に大きな問題に直面しているのではないか、つまり、
世界経済のバランスが変わるターニング・ポイントを通過しつつあるのではないかという思いが非常に強い。
実際、22日(今日の昼間)に世界同時株安で、アメリカ、中南米、香港、東京、ヨーロッパなど各地で株価が下がりまくったのだが、私が上に書いたような思いを持ったのは、今日の事件を受けてのものではない。
世界各地で「格差」が広がっていることが指摘されてきたことと、流動性が過剰だった状態とは一体のものである、つまり、多くの人びとの「貧困化」という現象と表裏一体のものとして流動性過剰があったと私は考えている。しかし、この流動性が反転しても、貧困化が止まるわけではなく、むしろ低所得層にしわ寄せが来ることは避けられないだろう。
どの程度の、どのような形での混乱になるのか、けっこう気になっていたりする。そして、日本の政府やマスメディアの反応の鈍さもかなり気になっていたりする。
今日は、眠いのでここまでにする。

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